Kintzel's Cellar Talk

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悲しい情報が、フランスのボルドー地方から入ってきました。
2014年8月22日、ボルドー一級格付のシャトー・ムートン・ロートシルトの当主、
フィリピーヌ・ド・ロートシルト男爵夫人が、
手術に伴う合併症で亡くなられたとのこと。
80歳だったそうです。

彼女は、クレール・ミロンやダルマイヤックなども所有する
ロートシルト家の一人娘として1933年に生まれました。

フィリップ・パスカルの名で舞台女優として活躍していたため、
その美しい美貌を舞台でご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。

1988年に経営を継承したのちは、
カリフォルニアのオーパスワン、チリのアルマヴィーヴァ、
そしてラングドック地方リムーでドメーヌ・ド・バロナークを始めるなど、
多角的な経営に努めました。

いとこのラフィット・ロートシルトのエリック・ド・ロートシルト男爵と提携して
夢のシャンパーニュ「バロン・ド・ロスチャイルド」生産も始めました。

2度結婚をし、三人の子供の母でもある彼女は、
2007年にレジオンドヌール勲章を叙勲し、
2013年にはマスター・オブ・ワイン協会から女性として初めての
ライフタイム・アチーヴメント賞を受賞するなどワイン業界の発展のために
努力した素晴らしい職業婦人でありました。

ご冥福をお祈りいたします。

あなたにも覚えがありませんか?

よっぱらい

多くの酔っ払いたちが、自分は酔っ払ってはいない、と思っています。

そして、世間から見ると、明らかに妙な行動を取ったりします。
それでも本人は、酔っていない、と思っているのです。

そこで、今回は、酔っ払いの話。

酔っ払いの状態というのは、医学的には、
爽快期から昏睡期までの7つに分けることが出来ます。

酔っ払い分類

酔っ払いの状態を分けるのは、血中アルコール濃度ですが、
これは、体重と飲んだアルコール量から割り出すことが出来ます。

正確には、飲酒したアルコール重量を体液重量で割ったもので、
以下の計算式となります。


                  飲酒量(ml)×アルコール度数(%)
                ____________________
血中アルコール度数(%)=
                   833×体重(kg)



アルコールは他の食品と異なり、消化することなく吸収されます。

飲んだ量の20%程度は胃から、残りは小腸上部から吸収されます。
胃よりも腸からの吸収の方が、早いといわれています。

分解速度の平均値は男性でおよそ1時間に9g、女性で6.5g程度で
ビール中ビン1本(20g)が分解されるのに
男性では2.2時間、女性では3時間程度かかるといわれています。

これは、1つには肝臓の大きさがあります。

肝臓が大きい方がアルコールの分解は速くなり、
体の大きい人は小さい人より、男性が女性より速いのはこのためです。

もう1つの要因は、アルコールは水には溶けやすいという性質があります。

臓器の水分には容易に拡散しますが、脂溶性は低いため、
脂肪組織にはゆっくりと広がり、吸収分解が遅くなります。
女性は、一般には男性よりも脂肪量が多いため、吸収がゆっくりになります。

最後に、飲酒を続けると酒に強くなる、と言われていますが、これは本当です。

アルコールの分解速度が速くなることにもよりますが、
多くは脳の神経細胞が機能変化を起こし、感受性が下がるために
酒に強くなるのです。


空腹時に飲酒をすると、アルコールが胃を素通りして小腸に流れ込むので、
アルコールの吸収が速くなります。
空腹時に濃い酒を飲むと、アルコールの吸収が加速されるため、
血中濃度の上昇がさらに速くなるといわれています。

そのため、食事やつまみと一緒にゆっくり飲酒することで、
アルコールが胃に留まる時間が延び、吸収がを遅らせることができ、
血中濃度を低く抑えることができるのです。

楽しくお酒を飲むためには、おつまみを適度にとりながら、
が大切なのです。


2014年のジャパンワインチャレンジでは、
イギリス人の審査委員に加え、香港在住の審査員が参加していました。

そこで、ランチタイムに諸外国のワイン事情を聞いてみました。

まずは、香港在住の審査員に伺うと、
・中国は、あまりに贋物が多くて、ワインラバーは香港か日本にワザワザ買いに来る。
・最近は、パーカーポイントが余り評価されなくなった。
・一方で変わりとなる指標が未だ出ていない。

これに対して、イギリス人の審査員は、
・中国のワインの贋作率は90%、これに対して日本の贋作率は0,01%以下。
 10年間に日本で贋物と発覚したのは僅かに1本だけ。
・こうした信頼性にもかかわらず、アジア市場は、中国が主導している現状がある。
・今後マーケットとして、中国は更に拡大するだろう。

ワイン生産者の殆どは、中国をむいている大きな要因は、
これからの市場拡大に対する期待であるというのが、両者の共通した意見でした。

では、これから、日本市場はどうなるのでしょう?と言う問いにたいしては、

日本は、これからはアジアマーケットで信頼に足るワインを提供する場所として
生きていくのが良いのではないか、という回答でした。

日本市場だけでワインを消費すると言う考え方をやめて、
きちんと管理された正しい商品を取り扱っている、
というプロモーション活動をアジア地域で行い、
「本物を買うならば日本で」というスタイルを
アジア全体にアピールすることが出来れば、
日本のワイン業界にも未来があるというお話を伺いました。






暑い夏は、正直、ワインよりもビールを飲んでいたい、
そんな方が多いと思います。

私も、そうです。

少なくとも、暑い夏は、白ワインか素敵なスパークリングワインを飲んでいたい・・。

そんな真夏にジャパンワインチャレンジの審査はあります。

審査に参加し始めて6年目になりますが、
振り返ってみると、明らかに分かる流れありました。

初めて参加したころにエントリーするワインは、
どちらかと言えば、アグレッシブで力強いワインが多かったように思います。
一方で、面白いけど評価しにくい、といった変なワインも出品されていました。

その後、日本ワインが沢山出てきました。
山梨や長野といったすでに有名な地域以外の、九州や山形、北海道に
優れたワインが存在することに驚愕の思いを抱きました。

そして、次に来たのは、繊細で複雑さのあるセンシティブなワインたちです。
最終審査では、こうしたセンシティブな諸外国のワインと日本産のワインが
同じ土俵で戦く時代に入ったのです。

今年2014年は、2013年から流れに乗ってきた、フレーバー・ワイン。
昨年は、わずか2品目しかなかったフレーバー・ワインが今年は一気に6種類。

もちろん、2000品目を超えるジャパンワインチャレンジの全エントリー数から
見てみると、ほんのちょっとに過ぎません。

しかし、梅ワイン以外の色んな味わい、
正確にはわかりませんが、柑橘系のものや柿らしいものまで、実にバラエティが増えました。

今後、一ジャンルを築く可能性を予感させます。

さて、本流のワインのジャッジですが、私のチームだけなのかもしれませんが、
なんとなく似通った感じがしました。

よく言えば優等生的、悪く言えば没個性的というのでしょうか。

正解、というものがワインにあるとは思わないのですが、
求められる正解に向かって、皆が一緒に向かっている感じです。

繊細で、複雑さがあって、軽やかな味わい。

構造はキチンとしているのですが、けっして重たくない感じなのです。

こうしたワインたちは、評価も大きく分かれることがなく、
予定調和的に、ブロンズか入選あたりにランキングすることが多く、
審査員の間で、意見が分かれることも少ないのです。

数年前までは、これは可能性のあるワインなのではないか、
或いは、全くよくない、など、大きく意見の分かれる、
それでいて印象的で忘れがたいワインが、いくつもエントリーしていたのですが・・。


商業的に成功する雛形、というのがわかってきたせいなのかもしれません。
或いは、アグレッシブが大好きな、世界的に有名なワインの評論家の時代が
終わりを告げようとしているのかもしれません。

いずれにしても、フレーバーワインを含めて、
時代は、肩ひじの張らないリラックスなワインを求めているような感じがしました。

今年も実に有意義な体験をしました。

ジャパンワインチャレンジの審査結果が出るのは、八月の中旬以降、
早いところでは、9月にお店にも並ぶことでしょう。



ヤツメウナギ(八目鰻、lamprey)と言えば、
フランスボルドー地方の名物料理の一つ。

名前の由来は、体の両側についている7つの鰓孔が眼のように見え、
本来の眼とあわせて八つになるから、と言われています。



細長い体型は、鰻そっくりですね。
念のため、鰻も見てみましょう。



私が、ワインの勉強を始めた20年ぐらい前は、
鰻に合わせるワインと言えば、ヤツメウナギの名物料理を持つボルドーワインだ、
と言われていました。
確かに山椒などスパイシーな薬味にぴったり合います。



これは珍しい渦巻ですが、大抵は、ぶつ切りにして赤ワインで煮るのが普通です。

ようく調べると、実は各国にヤツメウナギを使った料理があるようで、
スペインではリゾットなども有名です。




海外では、煮込み料理にするのが多いのですが、
日本では、鰻と同じように焼く、蒸すという料理法がとられます。

さて、世界中で食べられているヤツメウナギですが、
このヤツメウナギは、果たして本当に「鰻」なのでしょうか。

姿がそっくりで、ウナギという名前がついていても、
実は、ヤツメウナギとウナギは、全く違う種類なのです。

ウナギには 顎があるけれど、
ヤツメウナギには、顎がない。

顎がない生物というのは、より原始的と言われますが、
顎がないと、物をかむことが出来ないということで、
食餌は、子供のころは、泥底に潜って水中から有機物を濾して食べていますが、
大きくなると、他の魚類などに取り付き、
ヤスリ状の角質歯で傷を付けて体液を吸うようになります。

巨大なヒルのような奴だったんですね。

だから、口が変わってるでしょ。



ちなみにウナギは、顎があるので、ミミズなどの釣り餌を食べます。

ヤツメウナギは、肉が固くてモツのような弾力と歯応えがあり、
レバーと魚油の匂いが混じった独特の風味を持っていて、
ウナギよりも遥かにクセが強いと言われています。

そのお蔭かどうかは、わかりませんが、
ビタミンAの一種であるレチノールが8200ug/100gと、
一般のウナギの5000ugをはるかに超える栄養価を誇っています。

この夏は、ウナギとともにヤツメウナギにも思いを馳せて、
元気に乗り切ることが出来たらいいですね。

ウナギとヤツメウナギは、
形が似ていても実は全く別物、というお話でした。