張り止め飲んでさえいれば、いいってもんじゃない。 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

岐阜県郡上八幡の
助産師&針灸師の
加藤祐里です。

妊婦さんがお腹が張って
自宅で安静を支持されたとき
どの程度休めばいいのか
分からないと
おっしゃるかたがいます。

子宮はおへそのした、
足の上にあります。



特に子宮の出口の
子宮口は子宮の一番下に
着いているから
立って歩くのはもちろん、
座っているだけでも
負担がかかっています。

ですので、
体を横にしている
状態が妊婦の「安静」

自律神経は
緊張したり
興奮したり
闘うときに働く
「交感神経」と

リラックスしたり
夜眠るときに働く
神経の「副交感神経」の
バランスで身体の
生命機能を維持しています。

健康な妊婦さんは
副交感神経が優位な
状態ですから、
10分も横になっていれば
勝手にウトウト寝てしまうのが
「ふつう」

昼寝の習慣がない、
もしくは落ち着かなくて
寝ていられないような人は

交感神経がバリバリなので
要注意です。

子宮は筋肉です。

肩が凝ったり
足がつったりするように
子宮も冷えたり、
精神的に緊張したり
イライラしたり
ミネラルが不足したり
寝不足で疲れがたまっていれば
凝って硬くなります。

昔は小さいころから
野良仕事にいそしんで
畳に座布団、
水汲み、雑巾がけ、
和式のトイレなど

歩いたり、しゃがんだり
足腰をたくさん使う
生活でしたし、

生活も日の出とともに
起きて
電気もないから
暗くなれば寝るだけ

妊娠する年齢も早くて

妊娠して大きな
お腹を支える筋肉が
しっかりついた状態で
お産ができました。

今の人たちは
足腰を使うことが
少なくなって
妊娠年齢も高齢化して
妊娠そのものが
リスクになっています。

一日中、椅子に
座りっぱなしで
パソコンの画面と
にらめっこ。

夜も遅くまで
働いたうえに
家に帰っても
携帯ポチポチ。

20年前まで
こんなに一日中、
産前産後の女性が
目を酷使するような
環境はありませんでした。

江戸時代までさかのぼらなくても
30年くらい前は
妊娠して働いている
女性はとても少なかったし

看護師さんとか
妊娠したら
夜勤することも
少なかった。

今は残業とか
男の人と同じように
働き続けることが
当り前。

東洋医学では
目がもっとも血液を
消耗すると言われています。

妊娠しなくても
女性は男性と違い
生理がありますから
血を消耗しやすいですし
変動しやすいです。

目を酷使することで
子宮にいくべき
血液がほかに
消耗されている感じ。

実際に妊婦さんで
デスクワークなのに
お腹がよく張ると言う人に

お昼休憩に
目をあたためるように
お伝えしたら
お腹のはりが
落ち着いたことがありました。

目と子宮って
つながっています。

自分ではお腹が張っている
自覚はないのだけど…
という場合、

全身が緊張していて
子宮の凝りに気づかない
こともあります。

いくら張り止めを
飲んでも

冷え、
イライラ、
栄養不足、
胃腸の具合の悪さ、
寝不足、
慢性疲労、
などの根本的な
原因を改善しない限り
意味がありません。

確かに産休は妊娠34週から
とれますが、

お腹も張ってなくて
貧血も便秘もなくて
寝不足もストレスも
何もない、
出産や子育て、自分の将来に
悩んでもないし

パソコンもみないし
休みたいときに
休めるような
仕事であれば

体に悪いことも
ないかもしれませんが

妊娠28週すぎたら
どこかしら
あれこれ無理が
できなくなることが
増えてきます。

頭では体のことを
優先すべきと
分かっているのです。

だけど、
これ以上
休んだら
仕事に復帰できるのか、

この仕事辞めたら
ほかに私が
就ける仕事があるのか、

ほかの人は
ちゃんと頑張って
最後まで働いたのに
自分だけ休んで
申しわけない、

そもそも何のために
私はこの仕事しているんだろう、

お金も必要だけど
この先子どもが生まれて
休みたいときに
休めないし
色んなこと犠牲にしながら
続ける必要があるのか…、

なんか、色んな
感情や思考がもやもや
してしまって
それ以上考えたくないから

とりあえず
張り止め飲んで
仕事に行く。

背を向けて
逃げ続けていると
どこかで
ちょうじりあわせないと
行けないようなことが
起こります。