自然に働きたい人が集まってくる仕事場の共通点 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

岐阜県郡上八幡の
助産師&針灸師の
加藤祐里です。

4月上旬に私が訪れた
日本人の森本喜久男さんが
カンボジアに
作った織物村の「IKTT」

IKTTでは
糸づくり・染め・織りは
ごくごく一部の
特別なトレーニングを受けた
職人さんだけが行っている
のではなく

女性が日常の暮らしのなかで
子どもを育てながら
ご飯を作ったり
掃除をしたりするなかの
ほんの一部、

母がものづくりをする
現場が子どもたちの
遊び場であり
生活の場であり
お手伝いの場になっていました。

私は養蚕や
生糸づくりの
研修で伺ったのですが

服作りのプロの知識も
技術もなかったから
正直、チンプンカンプンで
時間が過ぎることが
多かったのですが

言葉が通じなかった分
彼女たちの様子を
じっと観察することができて

「女性と仕事」
という観点で
感じることが多々ありました。

私自身、母親も祖母も
「働く女」で

高校時代は普通科に
いったはずなのに
高校2年生の文理分けクラスで
「女子ばっかり」になってから

看護学校、助産師学校と
女だらけの環境でした。

IKTTの女性達をみていると
私が今まで生きてきた
「女性ならではの‘あるある’」を
あらためて実感できました。

日本の女性達も
まだまだ負けていない
部分は十分あります。

ですが
それらの女性の能力を
いかすはずの
社会システムや
管理システムが

「男性的」で
女性を男性の代わりの駒
にしか思っていないから

今の日本の世の中が
なんかおかしいことに
なってしまったと感じます。

どっちが良い悪いという
話でなくて

女性ならではの
特性をよく分かっていない人が

集団をコントロールして
しまうと
結果、不都合が起きます。

IKTTで
最初は妹さんだけが
働いていたのだけど

ほかの村で織りをしていた
お姉さんも一緒に
IKTTで仕事をするように
なったという話を
聞いたときに思い出したことが
ありました。

日本全国のほとんどの
病院がいつも看護師が
不足しています。

逆に求人広告を出さなくても
人手に困らない病院というのは
素晴らしい医療技術があるとか
建物がきれいとか
お給料が高いとか
お客さんがたくさんきて
儲かっているとか
福利厚生がしっかりしているとか
でなくて

「例え、お給料も休みも
少なくても
働いている人が
満足している病院」

スタッフが自分が働いている
職場に満足していると
自分の学生時代の
仲間や過去の仕事仲間で
働く場所に悩んでいたり

もしくはとても優秀だったり
人柄が良い人がいたら
「一緒に働こう」と
誘いたくなります。

そういう理由で
働きはじめるような人が
一人でもいるだけで
もう一瞬で病院の空気って
良くなります。

空気がよくなるから
そこに来た医療者の
患者さんが
「自分もここで
働いてみたい」と
思います。

そのためには
リーダーは働く人が
仕事だけじゃなくて
人生そのものに
どんな価値観を大切に
しているのか、
よく把握していることが
大切だと思います。

とにかく生きることに
必死でお金が欲しいのか?

旦那の仕事も忙しく
子育てに手もかかるけど
でも空いた時間で
少しでも技術を
磨きたいのか?

お金も世の中からの
称賛もいらないけど
どんな小さな仕事でもいいから
世の中の役に立ちたいのか?

その人にとって
「生きがい」になる部分を
感じ取って
「あなたが仕事で
求めていた部分って
ここでしょ?」って
味わってもらう。

世の中すべての
経営者が
IKTTをつくった
森本さんのような
素晴らしい価値観を
もった人ならいいですけど

たいていは
そんなことは
ありえないです。

社長だって人の子。

社員だって人の子。

色んな失敗や挫折を
繰り返しながら
自分にとってちょうどいい
居場所をみつけていくのです。

働き始めて
日が浅かったり
環境に慣れるまでは
なかなか人間関係などは
自分では変えられないことも
ありますが

やっぱり大事なのは
「この仕事ができて
幸せ。
ここで働くことができて
有難い。」という

愛と感謝の気持ちだと
思います。