逆児は「生活習慣病」です | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

初産婦さんと
経産婦さんでは
初産婦さんのほうが
逆児が治りにくいといわれています。

腕のものすごく良いカリスマ鍼灸師先生が
(それ以上の腕の良い鍼灸師がいないので
彼に治せなかったら誰にも治せない…)
言うには

「そのお母さんのおなかの形に
あわせて都合よく過ごすために
胎児なりに心地よい姿勢なのだから
無理して治すことはない」らしい。

頭位になるときは
自然に戻るし、
頭位になることで逆に
居心地が悪くなるから
そうしている訳だし。

経産婦さんの場合、
子宮が柔らかいので
治りやすいです。

妊娠32週くらいまでが
自然に戻りやすいと言われていて、
それ以降では赤ちゃんが大きくなって
身動き取れにくくなるので
治りにくいのですが、

経産婦さんなどは
妊娠35週過ぎても治る可能性は
否定できないので
必ず、手術の直前にも
超音波検査で確認してもらってください。

逆児の施術のデータを600例くらい
とっている鍼灸師の知人によると

臍帯巻絡(首に臍が巻いている)が
3周巻き以上では治癒率が悪くなるので
あえて積極的に治そうとはしないそうです。

他にも胎盤の位置や
母体の子宮筋腫、先天的な股関節の障害などでも
‘胎児の都合で’逆子でいる場合、
無理して治さなくてもいい気もします。

昔は逆児でも普通に下から産んでいました。

カリスマ鍼灸師も何十年か前は
逆児のお産の選択肢もあったので
無理に治さなくても
逆児のままでも鍼灸で調整しておけば
安産に産めることをよく知っています。

ですが、今は逆子の方のほとんどが
帝王切開です。

大学病院で逆子の経腟分娩を積極的に
トライしている施設はごくごく少数です。

産科医に求められてきたのは
お産にじっくり向き合うことより、
一秒でも早く帝王切開で赤ちゃんを取り出すことです。

今の50~60代の産科医で
現場で院長だったり、
産科部長など責任を背負う立場の医師は
逆児のお産を自信をもって次の世代に
伝えられるような人はほとんどいません。

これは医者が悪いとか
政治が悪いとかでなくて
私たち患者側の要因も
こういう時代を招いてしまったのです。

逆子は「生活習慣病」です。

冷えや、身体の凝り、食、睡眠、思考など
好ましくない生活を続けた結果です。

逆児のママに必要なのは薬や手術でなくて
日々の生活や嗜好を改めることなのです。

今の日本の妊婦さんにとって
鍼灸治療はまだ身近ではありませんが、

古来から私たち女性の助けとなって
支えてくれた伝統医学。

超音波検査などの最新鋭の機械を
使った産科の検査で異常がなかったとしても

鍼灸独自の体を診る考えでみれば、
もっと健康に快適に過ごし、
お産を楽にして
その後の子育てをスムーズにはじめていけるような
身体のサインを読み取ります。

逆児でもつるつる元気な赤ちゃんを産んでいた
女性たちは車もなかったし、
冷蔵庫や洗濯機もなかったから、
よく歩いたし、家事もしゃがむ姿勢が多くて
田畑で汗水流してよく働きました。
無意識のうちに安産に良いとされる
生活ができていました。

今の女性たちは小さいときから
車社会で歩くことがへって、
トイレも洋式化してしゃがむこともなくなりました。

一日中冷房で管理された室内で過ごし、
ファッションも足をだして身体を冷やし、
ヒールで足腰に無理な負担をかけています。

仕事もパソコン作業が増え、
手先、目など上半身を偏って使います。
脳は相当、負荷を受けています。
残業やメディアの発達により、
夜遅くまで起きていることが増えました。

夜の眠りが不十分な状態が続くと
精神的な不安やイライラ、
脳から身体の各部へのホルモンの分泌が
正常に行われない、
身体の緊張がとれないので子宮が張りやすい、
全身の疲労がたまりやすい、
神経過敏(痛みを感じやすい)
逆に感覚のマヒ(体の悪いところに気づけない)など
が起こってきます。

今の女性たちは医療が発達したから
昔の人より安全な環境でお産ができるように
なったような気もしますが、

環境から受ける影響を考えると
決して、有利ではありません。

自分自身の持つ自然に赤ちゃんを産む力を
高めて、本当の安産を目指したいなら
逆児になる前に鍼灸院に通うようになってほしいと
私は願っています。