うちの夫が昇進試験に必要なレポートを書いていました。自分が会社でこれまで達成したことを文章でまとめるのですが、社長に提出する前に何人かの上司のチェックを経なければならないという仰々しいものです。暇そうな会社ですね…
それで、夫がいつになくイライラとしておりまして、パソコンを前に「クソッ!!これ以上、どうすりゃいいんだよ!」などと言っています。どうしたのか聞くと、なんとその昇進試験レポートが管理職チェックを通過できず、すでに20回以上修正指示されているそうなのです。
に、20回…??
いったいどこがダメなのだろう、、と見せてもらいました。
すると、、、文章がおかしいのです。
「ですます」調だったのに「なのだ」が出てきたり、進次郎構文になっていたり、同じ話を二回していたり、意味が???な箇所があったり、小室哲哉が書く歌詞みたいになっていたり(君を迎えにくる日まで♩)、途中アーニャみたいな話し方になっていたり(行ってくるます)。
…ヤバさが伝わりますか?
20回訂正されていまだにコレ、とは…言葉もありません。もはやホラーです。
「みんなに直されてるうちにこうなっちゃったんだ!」と言っていましたが…
うちの夫、国語がめちゃくちゃ苦手なんです。頭は悪くないし、それなりに勉強してきた人です。本もたくさん読みます。
なのに文章を書かせるとアーニャになってしまうオッサンなのです。
で、これをなんとかしてくれたら一万円あげてもいい、とのことだったので、直してあげることにしました。夫、かなり追い詰められていたようです。
私:「この部分あまり意味がないと思うから削除するね、他になにか書けそうなネタない?」
夫:「じゃあ、海外の〇〇社のバイオマス関連事業で新規提携がウンチャラカンチャラなことを書いておいて!」
私:「オッケー!」
(…そんなすごいお仕事をしてる人がこんな文を書くんだなぁ…)
でも私、このハイレベルな文章には見覚えがありまして…。それは国語が壊滅的な長男くんの書く文章です。彼は父の激ヤバな文章力をしっかりと受け継いでしまっているのです。長男くんの書く文章には、文が全部繋がっている(区切られていない)という特徴もあります。400字詰め原稿用紙の中に一個も「。」がありませんでした。父のレベルを遥かに凌駕する天才児かもしれません。
本題なんですが、国語ってどうやって勉強すればいいのでしょうか?
私は国語の文章読解をあまり勉強した覚えがないんですよね…。凡人の範囲でそれなりの成績だった、というだけなので自慢に聞こえたらはずかしいのですが。一応ライターを職業にしていた時がある(※三文ライターです!)くらいには文章力もあると思います。多分… ライターも色々なので、必ずしも国語力に優れた人ばかりではないのですが。
校正ディレクター(のようなこと)をしていた時にライターさんの指導をしましたが、文章力を向上させるって非常に難しいことだと思いました。長男くんの国語もどうやって教えたらいいのかわかりません。
文章って作者が自由にツラツラ書いているようにも見えますが、読み手に正しい理解を与えるためには、書くことは限られてくると思うんですね。これは論文でも随筆でも同じだと思います。目的に沿って書く場合、文章の自由度はそんなに高くないはずなんです。
文章読解の問題で、
【 】にあてはまる接続詞はどれか
なんていうのがあるのも、そういうことなんだと思います。
文章は、プログラミングのコードみたいだと思うことがあります。ちょっとでもミスがあるとプログラムがきちんと動かないように、文章も細心の注意を払わないと読み手に正しく理解してもらえないんですね。(今書いてるのは個人のブログということで、厳密なところは勘弁してくださいね笑)
このあたりを理解していること、すなわちそれが国語力なのかな、などと思うのです。
一体これはどうやって学ぶものなのか…。
私の場合、本はたまに読むくらいで「本の虫」というほどではないです。そのせいもあって、読書量と国語力はあんまり関係ない気がしています。読解力を高めるなら、一冊の本を精読する方がいいかなー、なんて思います。暗記するくらいまで読み込むと、それが自分の国語力のベースになる気がするんですよね。
お気に入りの良書一冊に出会うことが、将来の国語力を左右するんでしょうかね。あくまで個人的な考えですが。
勉強しないでも国語がそこそこできたおかげで、大学受験は結構楽だった気がします。だから子供達にも国語得意になってほしいんですけどね…。
でもうちの夫のように酷い文章を書く人でもそれなりにやっていますからね。
ちなみに夫はやっとレポートにOKが出て提出できたそうです。私は一万円もらえました笑。