トップ製作(1)

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最近作業ペースがスローダウンしております
暑いのと本業が忙しいのと両方です

そんな訳ですが、現在トップに取り掛かり始めました
あまり進んでませんが、大切な読者様を飽きさせないためにちょっとずつ頻繁に更新していきます

トップというのは、作業の中でも最も気を使う作業の一つです
なぜなら、このトップがそのギターの音を決定付けてしまうからです
エレキでいうピックアップのようなところでギターの心臓部です

で、これが噂の(?)1937年製のハウザーギターの詳細図です



相当細かいです。全てミリ単位で書かれています
ま、全く同じふうに作っても全く同じ音はでませんが・・・・・
材料やシーズニングの方法によっても音は大きく変わってきます
それゆえに、使う材料によってそのつど微調整をしていかないといけないわけです
詳しくは作業を進めていきながら説明していきます




これが今回使うエンゲルマンスプルースです
う~ん、色白で美しい板です
このスプルースは普通のフォークギターに使われているようなシトカスプルースよりも少し柔らかめで比重も多少軽いです
軽いピッキングにも反応が早く音の分離もいいようです
なので、フィンガーピッキング系のギターに向いているといえます
逆にこしのあるシトカはフラットピッキングに向いているといえます
さらに高級ギターにはジャーマンスプルースやアディロンダックスプルース、もしくはイタリアンスプルースなども使われています
クラシックギターではエンゲルマンやジャーマンスプルースが使われていることが多いみたいです

一ついい忘れましたが、このトップはブックマッチ、つまり二枚の板を左右対象に張り合わせる作業が必要ですが、注文した業者がなぜがここまでしてくれていました・・・・・・・
やる予定がなくなってしまいました

簡単にくっつけるといいましたが、実はこの作業きわめて大変な作業です
二枚の板に髪の毛が通るほどの隙間も許されず、ビチッと重なり合わないといけません
ホントはこれだけで一日がかりの作業です



話は逸れましたが、サウンドホールの中央に当たるところにアナをあけてピンをうちます



これが今回使うロゼッタです
ハウザーギターに近いデザインです
これもハンドメイドです
細かいモザイクは全て人の手で組み上げられて、カマボコのような状態からスライスしていって作られます
本には作り方まで事細かに書かれていましたが・・・・・・・気の遠くなる作業なので出来上がった物を買いました
1000円くらいです
本業にするなら自分でデザインして作ります(多分)

で、このロゼッタをトップにはめ込まないといけません
使うのがこの道具です


その名もサークルロゼッタカッター!!!




右の穴に先ほどトップに埋め込んだピンを差込み、まん中のへんにある少しだけ飛び出したカッターで円状に切り込みを入れていくわけです



こんな感じに




で、切り込み完了です

次はこの二つの切り込みの間に溝を掘っていく作業です

これまた大変です・・・・・・