ギター製作からすこし離れますが、先日年代物のシャーラーペグのオーバーホールを行いました

このペグはもともと88年製のギターについていたものですが、ペグ自体にかなりアソビが出てたのではずしていたものです。
この時代のシャーラーは性能はともかく雰囲気があります。
当時は結構な高級ギターにもたくさん使われていましたみたいです
実際にスモールマンのペグは当時からいまだにシャーラーです(まあ最近のは変える人も多いみたいですが・・・・)

というわけで、当時の価値あるペグの復活をさせてみようと思います

今ある問題は低音弦側のペグのグラツキ、ギヤなどにこびりついた油汚れ
なんせ20年物の汚れですからねー、頑固ですよ

とりあえず分解です 
ちゃんとどれがどこのパーツかは把握しておきましょう。



うわ~
こてこてのギトギトです



真っ黒の年代物グリス



シャフトやらギアやらそこら中に油汚れだらけです



っていうか前の持ち主はどれだけグリスをつけまくっていたんでしょうね~
なんでも限度というのがありますよね・・・・・・




ここで活躍するのがWAKOSのBC8です
これは油汚れやら頑固なグリスなんかを綺麗にするスプレーです
昔中古釣具屋で働いていた時から使っているものです
中古のリールなんかのギヤとかベアリングにこびりついたの汚れや古くなって硬くなったグリスなんかを綺麗にするのに使います。もともとはバイクのチェーンなんかの掃除用ですが
当時ひたすら中古リールのオーバーホールに励んでいた時の経験が役に立ったようで
いつ何時どんなことが役立つか分かりませんね
とりあえず何でもトライしましょう

でも、吹き付ければ落ちるというわけではないので、吹き付けて掃除してやらないといけません
こういう細かい部品の掃除は小さいヘッドの使い終わった歯ブラシです

磨くコツは歯磨きと一緒です
細かいコツは歯医者さんに聞いてみましょう



ゴシゴシ、 シャッシャ・・・・・・・
毛先をうまく使って・・・・・・

歯磨きと一緒で力を入れれば落ちるんもんではないです
いかに毛先をうまく使うかです

そんな感じで部品全部きれいにします


そして出来上がったのがこちら

見事に歯垢・・・ではなく油汚れは一掃されました


下が処理前、上が処理後



左が処理前、右が処理後

この写真で分かりますかね?
ペグのシャフトを押さえている小さなプレート
シャーラーの場合これがひん曲がってペグがぐらぐらしてきます
要はシャフトを押さえている部分がゆるくなってくるわけです
それを元通りに矯正(やや内側に押さえ込むように)
そして元通りに組み込むわけです
そうすると本来どおりにペグシャフトを押さえ込んでグラツキがなくなるわけです



そして要所要所に適切な潤滑財を適量つけていきます
つけすぎはいけません
ギヤなんかにはこうやって、綿棒につけて必要なところだけに必要な分だけ
不必要につけるとそれにごみがついて逆にギアをいためることになります

今回は古くなってギアの精度もも甘くなっているのでシリコングリスを使用しました
(最近の超高精度で作ってある高級ペグにはもっと粘性の低いものを使う必要があります)



そしてギターに再び装着で
久々の我が家のようでペグもうれしいようです

弦を巻きつける部分もサンドペーパーで磨いて黄ばみ、巻きつけ傷なんかを綺麗にしました
ここはあくまで弦がまきつく部分だけです
そうしないとヘッドにはめ込む部分のシャフトの太さが細くなってぐらぐらしてしまいます


弦を巻いてペグを巻いてみるといい感じです
ペグのぐらつきも全然気にならない程度におさまり、巻き上げもスムーズです
これで、あと10年くらいはもってくれるでしょうかねー


ただ、自分でやってみようと思う方
オーバーホールで必ずしも巻き具合が「よく」なるとは限りません
長年使われてきたギアは磨り減って少しずつ削られていて、その削りかすはグリスやオイルに混じりこみます
そうして出来上がったギトギトの油膜の厚い油がきれいさっぱりなくなるわけですから、そのぶんギアとギアの間にもすき間が出来るわけです
ですから、オーバーホールすると巻き具合がシャリシャリするとか、前よりもスムーズじゃなくなるかもしれません