社会という日々変わっていく、なんの定義もないふわふわしたものの中で安定するというのは、小学生でも分かるパラドックスだ。
崖っぷちにそびえる大木を想像して欲しい。
大木につかまっていればひとまず安心感を得られるだろう。
しかし突然、崖に向かってとてつもない強風が吹いてきたらどうだろう。
大木にしがみついていても、木ごと折られてしまったら一緒にお陀仏だ。
さらにそこに無慈悲な人間がひとり歩いてきて、チェーンソーで木に刃を入れ始めたらどうだろう。
大木につかまっていることはもはや安定ではなくリスクだ。
じゃあどうするのか。
木を降りて自分の足で崖から離れればいいだけ。
人間の悪意に負けず、強い風に負けずに崖から離れていけばいいだけ。
この風や人間を社会においてどう置き換えるかというのが、センスなのだと思う。
