◎Bad Moon Rising
☆Creedence Clearwater Rivival
▼バッド・ムーン・ライジング
★クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル
released in 1969
最近よく口ずさみ、時にギターで弾いて歌い遊んでいる曲。
車に積んであるクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルのベスト盤CDを久しぶりに聴いてはまった。
クリーンデンスはずっと好きだったけど、今回はまさに「はまった」。
3コードの単純なロックンロールですが、歌メロが素晴らしい上に歌詞が示唆に富んでいる。
先ずは曲から。
☆
Bad Moon Rising
Creedence Clearwater Revival
(1969)
このYou-Tube映像は歌詞が出ているので選びました。
この曲を初めて聴いたのは19歳の頃。
大学入学が決まり、記念ではないけれど買って聴いたクリーデンスのベスト盤に入っていた1曲。
歌詞の内容は、タイトルから想像したほぼその通りでした。
悪い月は不吉な予兆であると。
1番のヴァース(8小節が2回ある)では、
悪い月を見た
問題が起りそう
地震や雷が
悪い時が来る
と羅列していますが、悪い月を見た「から」そうなるという予兆であるとの解釈です。
ヴァースを先に話を進めると、2番では、
ハリケーン来襲
終末は近い
洪水が来る
怒りと破滅の声がする
とここまでは自然災害への恐れを描いていると捉えられます。
(ウディ・ガスリー等の災害もののフォークソングの影響か)。
ところが3番では
荷物をまとめておけ
そして死の覚悟を
われわれは悪天候の中にいるようだ
しっかりと見ていよう
災害に備えているようで、よくよく考えると、男女の仲が怪しくなっていることの比喩ともとれます。
サビ(8小節)は3番まで同じ、最後にもう1回入りますが、こう
(僕の周りを)回らないでくれよ
君の命を奪うことになるかもしれない
だって悪い月が昇っているのだから
これですが、僕は若い頃、悪い月に対して呼びかけていて「どうかそんな悪いことは起こさないでくれ」と訴えかけているのかと思っていました。
しかしそうであるなら、「君」の命を奪うことになるというのは不自然だし、月を「君」と呼んで月を消したいというには大袈裟すぎる。
ここは素直に「君」に話しかけていると捉えるとどうか。
君に対して
「僕の周りにいないでくれ、君を殺してしまうかもしれない、だって悪い月が昇っているのだから」
となればすんなり腑に落ちます。
まあいずれにせよ、なんだか物騒な歌ではある。
そこを突き詰めて考えていくと、この曲もやはりというか、ジョン・フォガティの戦争体験から来ていると考えると、これもまたなるほどと思える部分がありますね。
死にまつわる記述が3回(サビは1回と考える)あるというのも、死の臭いが近かったことが想像されます。
ジョン・フォガティの歌詞はいろいろな解釈ができるのが魅力だ、と、Have You Ever Seen The Rainの時に、スチュ・クックが話していたことを紹介しました。
音楽面の話をすると、先にも触れたように
キィがDの単純な3コードのロックンロール。
でも、ヴァースでD-G-Aと進むのではなく、D-A-Gとなるのがひと捻りあるところ。
全体にカントリー風味で特に間奏で強くなりますね。
歌メロはほんとうに素晴らしくて、シンプルで素晴らしいからついつい繰り返し口ずさむ。
クリーデンスの曲はそれが魅力だとあらためて思いました。
いい意味で軽く聴ける。
一時洋楽から気持ちが離れかけていた僕ですが、やっぱクリーデンスのようにいい意味で軽く聴けて口ずさめる歌はありがたいですね。
今はもううるさいほど繰り返し繰り返し口ずさんでいます(笑)。
ヒットチャートの話をすると、これは最高2位。
Proud Maryに続いて2曲目のNo.2ヒットソングですが、ついに一度も1位になれなかったC.C.R.の歴史が続いてゆくことになった、そんな曲でもありますね。
さて、この記事はほんとうは、昨日、「ストロベリー・ムーン」を撮影した上で上げるつもりでいましたが、それではまるで「ストロベリー・ムーン」がまるで「悪い月」であるかのようにとられてしまうので、1日遅らせました。
では以前撮った他の月の写真をとも思いましたが、僕は蟹座で、蟹座の守護星は月だから、なんだか月を悪者にするのは気が引ける。
というのは半分言い訳、昨夜はクラシックのコンサートに行って帰宅が遅かった上に「ストロベリー・ムーン」は見えたり隠れたりで、撮影し記事を編集する時間がなかったのでした。