忘れてはいない | 自然と音楽の森

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洋楽の楽しさ、素晴らしさを綴ってゆきます。

20170311A



 3.11

 忘れていない。
 14:46分には南の方を向いて心の中で黙とうしました。

 でも、今年は、ここ1週間、ニュースをほとんど見ませんでした。
 「3.11」の話題、その後の話を見るのがつらかった。

 忘れてはいけない。
 報道する側の思いは分かります。

 でも、僕は、忘れていないからこそ見るのがつらかったのです。
 忘れてはいないのだから。

 "Woman"と出会って初めての「3.11」
 あの日はどこで何をしていた。
 お互い話しました。

 僕は家にいて、テレビをつけずに何かのCDを聴いていた。
 弟がアイアン・メイデン来日公演のため東京に行っていた。

 札幌でも大きく揺れた。
 縦揺れでも横揺れでもない、全体にスウィングするような経験したことがない揺れ。

 すぐにテレビをつけた。
 東北地方で大地震。

 すぐに弟に電話をかけた。
 成田空港にいた。
 アイアン・メイデンが来日する飛行機を待っていた。
 そこで大きく揺れた。
 大丈夫だというが動けないという。
 もしかして成田空港に泊ることになるかもしれないと。

 30分後に再び電話をかけた。
 つながらなかった。
 無事だろうとは思っていたが心配だった。

 当時存命だった母は夕方帰宅。
 弟のことを伝えたが、無事ではあるらしいと話すと意外なほど心配する素振りは見せなかった。

 僕は地震の後ずっとテレビを観ていた。

 翌朝8時過ぎ、ようやく電話がつながった。
 弟はぎゅうぎゅう詰めの総武線の中にいると答え、すぐに切れた。


 "Woman"は当時道南に住んでいた。
 あまり揺れなかったが、猫がそれまで聞いたことがないような奇妙な鳴き声を出したという。


 アイアン・メイデンの飛行機は成田空港に着陸することができず、 セントレアに向かうよう指示が出された。
 翌日からの来日公演は中止になった。





 Iron Maiden's speech for Japan

 来日公演が中止となったアイアン・メイデンは爾来Blood Brothersを日本に捧げる曲としてコンサートで演奏するようになりました。

 この映像は、ブルース・ディッキンソンが語るあの地震の体験と日本への思いです。




 Blood Brothers
 Iron Maiden from EN VIVO!


 忘れてはいない。

 普通に生活できることに感謝する日。