Mozart:HORN CONCERTO No.1 (from MOZART:FOUR HORN CONCERTOS)
Alan Civil(Horn)
Rudolf Kempe(Condt)
Royal Philharmonic Orchestra
(1966)
モーツァルト:ホルン協奏曲第1番(モーツァルト:ホルン協奏曲全集より)
今日はクラシックのCDです。
先日のビートルズFor No Oneの記事において、間奏のホルンのソロを演奏している当時フィルハーモニア管弦楽団の主席ホルン奏者だったアラン・シヴィルの話をしました。
シヴィルさんのクラシックのCDも聴いてみたくなり、調べると、このCDが最近廉価盤で出ていたことを知り即注文。
奇しくもFor No Oneと同じ1966年に録音されたもので、指揮ルドルフ・ケンペ、ロイヤルフィルハーモニー管弦楽団演奏。
ただし、ここで貼り付けた映像は、ホルンは同じアラン・シヴィルでも、オットー・クレンペラー指揮1960年の演奏からのものです、念のため。
この曲を聴くのは初めてなので、まずは曲自体の感想。
ホルンの音色が天衣無縫なモーツァルトの音楽に合っている。
まあ、実際はどういう人か分からないですが・・・『アマデウス』・・・先ず僕が思ったのはそれでした。
「音楽は天使の言葉を通訳できる人間が人間に分かることばに翻訳したもの」、とも言われますが、ホルンの音色は天使の声にいちばん近いのではないかと。
天使のお喋りを聴いているようにも感じます。
もちろん聴いたことはないですが・・・(笑)。
もしくは、子象が遊んでいるような雰囲気で、特にCDのTr5、第3番第3楽章はほんとにそんな感じがしますよ。
まあ、子象が遊ぶ姿も映像でしか観たことはないですが・・・(笑)。
演奏では、ホルンの音が一瞬だけ外れているように聴こえるのは、ギターでいうチョーキング=ベンディングのような効果があって、いい意味での揺らぎが出ていると感じました。
ホルンは演奏したことがないので僕には分からないですが、これはホルンの構造上のことなのか、それともテクニックなのか、とにかく音としてはそこがなんだか妙に気に入りました。
ルドルフ・ケンペは今でも人気が高い指揮者ですが、僕は彼の指揮する演奏は初めて聴きました。
しかしこれは協奏曲で主役はあくまでもホルン奏者だから、ケンペの演奏がどうということは特に感じなかった(すいません)。
60年代の録音としては音は優れていると感じました。
面白いのが、第1番1楽章つまりCDの最初のトラック、これが「北の国から」のあの曲に旋律がよく似ている。
♪あ~あ~あああああ~ああ というやつですね。
最初の4小節は旋律がほんとによく似ていて、その次の小節への移行も同じで、移ってからの2拍目までの旋律も似ている。
偶然なのでしょうけど、でもさだまさしがその曲を好きだったとか。
いつもいいますが、これはほんとに偶然楽しいというだけです。
(クラシックなので旋律拝借しても問題ないでしょうけど)。
ここでその第1番第1楽章をお聴きください。
このCDは明るくて軽くて(いい意味で)、聴くタイミングを選ばない。
真面目に聴くのもいいし、30分くらい時間が空いた時に途中まで聴くのもいい、そして軽めの本を読む時にもいい。
途中までと書きましたが全部で 曲あるので、まったくの途中ではなく何番まで、という聴き方ができますし。
アラン・シヴィルさんの他のCDも探してみないと。
モーツァルト以外のホルンを使った曲も聴いてみたい。
交響曲でもホルンが目立つ曲はあるけれど、それ以上に。
在籍していたオーケストラのその時代の録音のCDを買えば、まあ、必然的にいるということになるのでしょうけど。
逆に、モーツァルトのホルン協奏曲も、他のホルン奏者で聴いてみたいですね。
デニス・ブレインは特に著名なホルン奏者のようですからね。
そうそう、大事なことを忘れてた。
For No Oneに関して、アラン・シヴィルさんはこんなこと言っていました。
『あなたがやったモーツァルトのホルン協奏曲はよかった』
なんて私に言う人はめったにいないが、
『あそこにいる白髪のおじさんね、彼はビートルズと共演したんだよ!』
と言う人はたくさんいる。
とんでもない!
貴方の「モーツァルト:ホルン協奏曲」は素晴らしいですよ!!