ビートルズがCMに ~Sgt. Pepper's (Reprise)  | 自然と音楽の森

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20160128BeatlesSGT


 ◎Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)
 ▼サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(リプリーズ)
 ☆The Beatles
 ★ザ・ビートルズ
 released in 1967
 2016/1/28

 今日の1曲。

 今、Google Play MusicのCMで流れているのがこの曲。
 「ビートルズも聴ける」という触れ込みですが、地上波テレビでビートルズが聴けるなんて嬉しいことこの上ない!
 これは記事にしないと、と、勝手な使命感に燃えています(笑)。


 先ずはそのCMをご覧ください。



 CM15秒版

 Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)は、1967年6月1日に発売されたアルバムSGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BANDのB面5曲目=12曲目としてリリース。
 ビートルズが他のバンドに扮してショーを聴かせるというアルバムのエンディングテーマといった位置づけの曲であり、1曲目の表題曲である原曲を短縮しテンポアップした曲となっています。
 作曲者はポール・マッカートニー、原曲がほぼポールということで。

 僕は毎朝時計代わりと情報収集で「めざましテレビ」をつけています。
 テレビをずっと凝視しているわけではもちろんなく、仕事など出かける支度をしたり、BLOGの返信をしたり、朝食とったり、でも興味がある話題の時は観ます。

 このCMが初めてかかった時、目と意識はPCに向いていました。
 ポール・マッカートニーの"1,2,3,4"というカウントが聴こえた瞬間、「えっ!」と。
 すぐにテレビを見ると、CMが流れていました。

 CMがかかるまでテレビの音は一種の雑音だったのが、その瞬間から「音楽」として認識された。
 やっぱり何かが違いますね。
 思いがけず口ずさんでしまうのは言うまでもない。

 この曲はCMに合いますね。 
 アップテンポで煽っているようだし、明るく楽しくていかにも商品を売っているという感じがします。
 この曲を選んだセンスに拍手を送りたい。

 アニメーションも、ビートルズにまつわるいろいろなものが出てきていいですね。
 このCMは近年最高のCMに決まり(笑)。



 ビートルズの曲は確かCMに厳しいはず。
 地上波のCMでビートルズの曲が流れたのは(カヴァーではなくそのもので)、もう30年近く前の日産サニーのCMのHere, There And Everywhere。
 うちではちょうどサニーを買おうとしていたので、嬉しかったことこの上ない。
 FFでしたが、プラス何万かでサンルーフがつけられるというので父を説得してつけてもらい、何よりビートルズだから乗っていて誇らしくもありました。

 あとI Feel Fineもあったけど何のCMだったかな? 三菱電機だったかな。

 聞いた話ですが、Windowsの何番かが出る時、ビートルズのRevolutionをCMで使いたかったけれど許可が下りず、ローリング・ストーンズのStart Me Upになったそうで。
 でもこれ、正直Start Me Upの方がイメージ合うと思うんだけど、結果オーライ以上に。

 とにかく地上波テレビでビートルズが聴けるのは嬉しい限り。
 今朝はタイミングのせいか見なかったけれど、いつまで流れるのかな。
 他の時間にも観たことがあるので、また観られるといいなあ。
 



 CM30秒版

 こちらはまだ観たことがないぞ。


 ところで、最近はテレビを観ない方が増えていて、CMの話題が通じないことが結構ありますね。
 録画してもCMは飛ばして観る人が多いでしょうから(まあうちもそうですが)。
 かくなる僕も、地上波テレビを観る(つけている)時間は1日3時間くらいでNHKが多いから、以前よりはCMを見る機会が減ってはいますが。

 以前、仕事関係で20代の女性と話す機会がありました。
 その場には他にもう少し年上の女性が2人と別の男性1人がいたのですが、その女性が「武井咲に雰囲気が似てる」と僕が話したところ、僕以外みんな「武井咲」を知らなくて説明に困った、ということがありました。
 年上の3人はまだいいのですが、20代で知らないのかというのがちょっと驚いたというか。
 とまあ、余談の余談でした。
 
 
 
 そしてこの曲のフルコーラスを。




 Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)
 The Beates
 (1967)

 この曲はまずポールのカウントがいいですね。
 前の曲Good Morning, Good Morningとこの曲は続いていて、前曲の最後にいろいろな動物の鳴き声のSEが入り、最後にニワトリが鳴いたところでポールのカウントが始まって曲が切り替わる。
 ポールのカウントの言い方、スタッカート気味に細かく切って少し高い声で言うのが、どことなくニワトリの鳴き声に似ているのが面白い。

 イントロのリンゴ・スターのドラムスが気分をあおり、それを受けたジョージ・ハリスンのリードギターの音がペリペリで独特な面白い響き。
 「寄ってらっしゃい見てらっしゃい」という感じがしますよね。
 最後なんですけどね、でも最後盛り上げるのもショービジネスの王道だし。

 0'20"で「フーッ」と掛け声が入るのが最高にカッコよくて、これ絶対に真似しますね(笑)。
 歌い始めで"Sgt. Pepper's"と歌い始める前に掛け声のように"the"と言っているのも、いつもその通り歌います。

 ちなみにモノーラルヴァージョンでは、ポールのカウントの後に入るジョン・レノンの"'cause it is"とう台詞の音が大きくはっきり聴こえますが、ステレオでは音が小さくて何を言っているかはっきりとは聞き取れないくらいになっています。

 歌は4人ずっとコーラスで歌っている。
 ハモっているようで適当なようで、その緩さがいい。
 歌っているとより気持ちいのは原曲よりこちらですね。

 2番で"We're Sgt. Pepper's "one and only" lonely..."と歌詞を変え、"lonely"と語呂合わせで歌うのが、中学時代に「なるほど!」と膝を打ちました。

 最後はポールのラップというか叫びで盛り上がって急に終わり、音が消えないうちに次のA Day In The Lifeが始まります。
 このラップの部分も、ステレオヴァージョンではポールの声にエフェクトがかかって引っ込んでいますが、モノーラルヴァージョンではクリアな声でもう少し大きくはっきりと聴こえます。

 その部分の観衆の声でなぜか大笑いしている音があって、「ステージで何があったんだろう? ジョンかリンゴがおどけた?」なんて想像させられるのも楽しいですね。

 ちょっとだけA Day In The Lifeの話。
 ジョン・レノンの自伝映画『イマジン』のサントラに収められているヴァージョンはこの曲の音が被さっておらず、アコースティックギターの弾き語りで始まるのが、サントラを最初に聴いた時にすごく感動しました。
 というか僕はそれまで、その曲がそんな始まり方をしていたのは知らなかったのです、はい。

 
 僕は、不意にビートルズの曲を聴くと、そこからLPに入っている順番に曲を頭の中で歌い継いでいくという癖があります。
 このCMを観る度に、次のA Day In The Lifeが自然と口を突いて出てきます。

 "I read the news today, oh boy!"

 そうなんです。
 次は、このくだりが引用されているデヴィッド・ボウイのYoung Americansが口をついて出てきます。
 そうか、ここでボウイにつながってきたか。
 A Day In The Lifeはアルバムの最後だから終わると思ったらさにあらず、ということになってしまいます(笑)。


 CM録画しておこうと思ったのですが、You-Tubeにあり、手間が省けました(消されるかもしれないですが)。

 便利な世の中になったものだなあ、と、最近すっかり齢を感じています。
 

 ちなみに冒頭写真のSGT.は、高校時代に買った「西ドイツ」盤のピクチャーLPです。