梅雨に入り、鬱陶しい今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?


さて、友人のギターをネタに記事を書いてる頃、こっそり1本のギターを入手した。


カスマスギターさんのAria ProⅡのレスポール・モデル に憧れて私も落札してしまった。


Aria proレスポール・モデル品番不明。

Aria proのレスポール・モデルは「LeoPard」と入ったモデルは

オークションでも3~4万程度で取引きされてるようです。

調べによると「Leopard」シリーズは'81年頃からのモデルらしい。

(ディマジオ搭載モデルは前年頃からリリースされているようです)


私のは「LeoPard」の文字も入ってないので、'70年代後半の物か?

高グレードでは無さそうなのは出品者の画像で判断できた。

案の定、その分安くは落札できたのだが・・・。





商品が届いて、開けてみると程度はかなり良い。
「なかなか良い木目ではないか」と満足したのもつかの間。

不思議な事に気がついた。

画像でわかりますか?

トップ板の継ぎ目がどこにもないんです。

ご本家ギブソンでも1ピーストップなんて聞いたこと無い。

(ジミー様の'59年製でもトップ2ピースなのに・・・)


なにやら怪しいものを感じて、リアPUのエスカッションをはずし、

キャビティ内を見てビックリ!!








わかりますか?(クリックで拡大します)

トップ板やバック板どころの話じゃないんですよ。

スゴイ数の板の張り合わせ。数えたら15層位あります。


Tokaiの投稿でちょっと触れたこちら の管理人様に

リンクの許可をいただく際に画像を添付して見てもらったら、

「多層合板トップとも言うべきでしょうか。私も始めてみました。」

というコメントをいただいた。


レスポールのコピー・モデルに関しては、デタッチャブル・ジョイントは当たり前、

グレコの中空ボディだったり、トムソン(…だったと思う)のハムバッカーに見せ掛け、

中身はシングル・コイルだったり、ストラトモデルにしても弁当箱ザグリ…等、いろいろあるが、

この構造はある意味すごくないですか?さすがにサイドとバックは黒の塗りつぶしカラー。


これをインチキと言うかどうかは、その人にもよると思うのだが、

不思議なのは、重さも前出のTokaiとほぼ変わらないし、なんとなくレスポール・チックな音が出ること。

重量も「こんななりました」ではなく、ある程度計算していたのであろうか?


そう考えていくと、当時のメーカー(職人さん)の工夫と努力が偲ばれる。

高機種は普通のつくりだと思うが、こういった廉価機種の「コストをどう抑えるか」の方が、

工夫を要するような気もするのだが、いかがなもんでしょう?


「Aria pro LS」で検索したところ、

ある方のサイトに、やはり廉価機種のレスポール・モデルがアップしてあった。

たぶん同じ構造と思われるが、トップにトラ木が張ってあるのだが、

やはり1ピースなもんで、トラ目がセンターで山形にならずに

右肩上がりで、そのまま一直線にボディの右側まで走っているレスポール・モデルがあった。


ご本人も突っ込みを入れつつ面白がっておられたが、

昔の国産コピー・モデルにおいては、廉価機種のそんな楽しみ方(?)もあっていいのかも・・・。