ギルド式五十音 | 工房ギルド メンバーコラム

ギルド式五十音

絵の具について by渋沢モトヤ


青い袋に入れられた道具一式。絵の具と筆とパレット。必ず絵の具の箱が無惨に開いて中身が見事なくらい炸裂して画用紙状態になっていた。そして忘れてはならないのが四つに仕切られた黄色いバケツ。いや、違う。必ず忘れられるバケツ。

『先生、バケツ忘れました』

というやりとりがあちこちの教室で聞かれたものだった。あの懐かしい小学生の頃を思い出しながら読んでほしい。

必ずなくなる白と赤。この2色を巡って、登校時の文具屋は朝から争奪戦が繰り広げられた。まるで『ココ、教室?!』と何度思いながら、隣の机のヤツと格闘しただろうか。

今、書いてて思ったが、『文具屋』なんて懐かしい響きだろう。文具屋の店主の顔をよ~く思い出してほしい。頭のハゲたじいさんか、いかにも人の良さそうなおばあさんじゃない??

その人の良さを利用して、下敷きの下に消ゴムを隠してちょろまかしたものだった。教室に入ったら、あちこちで武勇伝が聞こえていた。下敷きがもし上敷きと言う名前だったら誰もこんな行為は思い付かなかっただろうに。下敷きと聞くからついつい下に隠してしまいたい衝動にかられたと断言しても差し支えはない!と、オレは睨んでいる。

しかし、誰よりも睨んでいたのは、あのおばあさんだったのを今でも覚えている。