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米長期金利の上昇にピークアウト感があり、株式市場は続き戻しを試す展開か。
明日に米雇用統計が控えるが、余程大きく上回るなどなければ安心材料へ。
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前日の米株市場が、長期金利が大きく低下するなどして上昇、東京市場も米株高を手掛かりに買いが先行した。
日経平均は、前日まで厳しい下げ(5日続落の間に1800円以上下落)にあったこともあり、その反動が強く出た。
寄り付きの200円超えの上昇から前場を360円近くの上昇で引けて、後場に一段高、500円超えまで上げ幅を拡大。
心理的な節目31000円に乗せて、大引けは548.48円高の31075.36円で終えた。
前日に発表された米9月ADP雇用リポートの民間雇用者数は市場予想を大きく下回り、2021年1月以降で最も小幅な伸びにとどまった。
3日に発表された米8月雇用動態調査(JOLTS)の求人件数が予想を大幅に上回ったことが警戒感を誘った。
しかし、調査対象が広く調査時期の新しいADPの方で労働市場の逼迫緩和が確認できたことはポジティブに受けとめられた。
その他に、米9月ISM非製造業景況指数も景況感の拡大を示す50以上を維持したものの市場予想にほぼ一致。
また、新規受注の項目が今年に入ってからの最低水準にまで低下、インフレ鈍化の基調を確認する株式市場にとってポジティブな結果に。
米長期金利の上昇スピードはここまで非常に速かったうえ、米10年債利回りは大台の5％に迫っていた。
大台を前に、さすがに騰勢一服、金利上昇については目先の達成感が台頭した見かた。
そうした中で、明晩には米雇用統計が発表される。
米ADP雇用リポートでいったん警戒感は和らいでいるが、米ADP雇用リポートと米雇用統計の相関性は低い。
米雇用統計が予想を上回る可能性は十分にあり、これを見極めたいとする動きが出てくる可能性はある。
東京市場については来週月曜日が祝日で休場、米雇用統計と連休中の空白リスクが意識されやすく、明日の上値は重くなってくるか。
とはいえ、米雇用統計が余程大きく上回らない限りは、米長期金利の上昇に短期的なピークアウト感もあり、株高の流れとなりやすい。
日経平均は、前日終値時点では25日移動平均線との乖離率が売られ過ぎの-5%を超えて-6%台まで広げていた。
本日の上昇で乖離率は縮小させたものの、-4%超えと乖離はまだ大きい。
戻し余地はじゅうぶんにあり、節目31000円乗せに続き、5日線(31291円)の回復ともなれば、下値への安心感が増していく見かた。
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