朝方から売られる展開に。新型肺炎の影響で
世界同時株安の様相を強めており、前日の欧
米株市場は軒並み急落、米株市場でも、NYダ
ウが1000ドル超えの下げとなるなどしたこ
とが悪材料視された。
日経平均は一時、1000円超えの下落幅になる
場面も見られた(1051.53円安の22335.21円)。
売りが一巡後は、これまで売りで入った向き
の利益確定の買い戻しも入り、自律的な切り
返しとなっているが反発力は強く無く、700
円安で、前場の取引を終えていた。
後場、昼休みの時間帯に中国・上海総合指数
が一段安となったことがあり、前場終りより
下げ幅広げての展開に。
ただ、米株先物が反発していることが、いっ
ていの下支えになるなどし、再度売り込む動
きとはならず、底堅さも見られ、大引けとな
った。
日経平均終値は-781.33円の22605.41円。
東証1部の出来高は17億7802万株、売買代金
は3兆3101億円。
騰落銘柄数は値上がり26銘柄、値下がり2129
銘柄、変わらず5銘柄。
業種別では全33業種が下落。値下がりトップ
は海運、金属製品、証券・商品。
新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が、
米国や欧州でも、いよいよ足元に迫ってきた
という警戒感が強まってきている。
ただ、楽観ムードが極端に強まっていた米株
は、調整の材料を探していたところ、そのき
っかけににされたという側面もある。
NYダウが一気に1000ドル下げるほどの材料
だったかどうかは疑問。
東京市場で日経平均に関しても、寄付き直後
に1000円を超す大幅な下落を見せた後は、い
っていの底型さ示したと見ていいだろう。
楽観視することは禁物だが、過度に悲観視す
る必要もない見かた。
2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の際
には、感染者数の拡大ペースに鈍化が見られ
たタイミングからマーケットは回復を見せ始
めていた。
続き、関連のニュースフローに振らされるこ
とにはなるが、新たに感染拡大が観測された
日本や韓国、イタリアといった各国において、
感染拡大ペースに鈍化の兆しが見られたなど
とする材料が出てくれば、戻しも早そうだ。
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