-8th-模擬試験・政治経済・現代文・英語長文・英文法・勉強法・大学受験・クラッチバッグ | 大学受験デイズ-GIFT-

-8th-模擬試験・政治経済・現代文・英語長文・英文法・勉強法・大学受験・クラッチバッグ

模擬試験会場に着いてから試験が始まるまでの間、志望大学生とのメールのやり取りや今までしてきた勉強を
思い出して集中力を高めていた。


現代文の過去問などでも、間違えることが少なくなってきた。よほど思考のプロセスにブレが生じていない限り、今では8割近くキープできていた。


政治経済は一通り全範囲を終えてはいたが、それでもまだまだ考える作業が必要な場面では正解できない。
重要なことは確実に正解する力なのだ。
答えを見てわかったつもりになってはいけないと思った。
そこには心理ギャップが存在していて、知っていたけれど正解までたどり着けなかったことこそ本当に訓練すべきことのはずだ。


英語の長文は毎日過去問レベルからそれ以下の問題を解いていった。まだまだ6割も正解できない。でもやり続けるしかない。解き続けるしかない。
並行して単語帳をメンテナンスし続けたのはすでに習慣になっていた。
英文法は、春から変わらないスタイルで、一冊のうち80%がその場で見て正解できるまで繰り返していった。

そのかいもあり、センター型から記述型まで幅広く対応できるようになった。


経済関連の本を読んでいて、こんな言葉に出会ったことを思い出す


「ドローダウン」


一例を用いて簡略的に説明するとこうだ。


問・ここに10個のおはじきがあります。今からこれを使って簡単なゲームをします。
このおはじきのうち9個は青色で当たりを意味します。残りの1個は赤色ではずれを意味します。
これらのおはじきを袋の中に入れ、あなたはひとつを選びます。
その選んだものが青ならばプラス10点。赤ならばマイナス50点。選んだおはじきを再び袋の中に戻してシャッフルします。
これを全部で5回繰り返し最も得点の高い人が勝者になります。
さて、連続して3回赤いおはじきを選ぶ確率はいくつでしょうか?


この場合、ゲーム自体の期待値が正ではあるため、繰り返せば繰り返すほどに、得点はプラスされていく。そこに感情は入らない。

ただ、長くこのゲームを繰り返す限り「連続してハズレを引く確率」から逃げ切ることは絶対に不可能でもある。絶対的にそれは存在し続ける。
これがドローダウンである。


試験においてもそうだ。
対策をとってきた箇所が出るとは限らない。そして模擬試験でも連続して悪い点が出続ける場合が、「確率的に」必ず存在している。

通常、ただ単に勉強していないケースもありえるが、ドローダウンもまたあり得る。両者を混同してしまうことによって、モチベーションが削がれてしまったら模擬試験や普段の勉強において【プラスの面<マイナスの面】となり、「その行動をしなかった方が長期的に有利」となってしまう。これでは元も子もない。


このことを学び、次の模試で仮に成績が悪かったとしても、ドローダウンと捉え、なぜ間違えたのかを検証する計画を立てていた。
そこに感情を入れないことが、自分をさらに一歩先に進めてくれると考えて気がついたからだ。これに関しては感情よりも、合理性を選んだ。


開始時間が来る。
模擬試験が始まった。


『相談するときには過去を、享楽するときには現在を、何かするときには未来を思うがよい。』
ジュベール