予感-1st-受験の開始・東京から伝えられること・勉強法・大学受験 | 大学受験デイズ-GIFT-

予感-1st-受験の開始・東京から伝えられること・勉強法・大学受験

~予感~
あの日々の熱かった気持ちを思い返しながら、このブログを作成していこう。


受験で困っている人・今不安になっている人。

自分達にしかできないことを、提供したい。

Webなら距離は関係ない。

東京から発信できること。

今の僕が発信できること。

すべてが変わる予感。

すべてを変えられる予感。

昔も感じた予感に、今は身を委ねてみよう。


『運命のなかに偶然はない。人間はある運命に出会う以前に、
自分がそれを作っている。』
ウィルソン



~退屈~

退屈な日常から、話は始まる。


地方の高校に通っていた僕は、学校では退屈な時間を過ごしていた。

変わらない友達、同じような授業、同じ電車に乗って、同じ駅から、同じ家に帰る。

それはそれでいいのかもしれないけれど、ふとこんな考えが頭をよぎる。



「将来サラリーマンになったら、今日の延長線上に、明日があるのかな」



思えば、昔はもっといつも自分の周りに熱い「何か」があったように思う。
時にそれが友達だったり、部活だったり、苦い片思いだったり。



ただ、今は毎日が何か渇いていた。心を「何か」で満たしたかった。そして、ぼんやりと見えている道を変えたかったのかもしれない。


この時はまだ自分が大きな流れの中にいることに気がつくはずもなかった。


『人は、運命を避けようとして選んだ道で、しばしば運命に出会う。』
ラ・フォンテーヌ



~東京~

高校は地方の普通の学校にいた。

学校の周りは山に囲まれていて、駅から自転車で15分くらい走らせるとようやく見えてくる。
そんな田舎で僕は高校生をしていた。


高校に入学した時は、大学に行こうかそれとも専門にしようか、そんな選択肢の間を行ったりきたりしていたと思う。


もし受験する場合の志望校についても、漠然と東京方面かなとは思っていたものの、明確にあったわけではない。そしてどこかの大学を希望しても、そこに合格できる力があったわけでもない。


ただ、漠然と「東京」と感じていた。

そこは田舎者の僕にとって、まだ知らない世界であり、単純にスゴイと思える人がたくさん住んでいるイメージがあった。


そんなイメージが、東京の大学に行きたいという気持ちをより強いものにした。


他にもう一つ。
ある記憶が、それを助長させた。


それは、以前東京に旅行に行った時、大学生達が持っていた不思議な持ち物のことだ。


色とりどりのそれは、本などを入れるビニール製のバッグのようなもので、アルファベットで大学の名前が刻んであった。


名称をクラッチバッグというらしい。


キャンパスに通う学生の多くが持っていたため印象がより強められた。

大学名は力強く表記され、自分にとってそれはとても魅力的なものに映った。


キャンパスに通う大学生の姿はとても輝いて見えた。
アイデンティティーを胸と腕に持ってキャンパスに消える姿にいつしか憧れを持っていたのだと思う。


自分も単純にそんな仲間入りがしたかった。


受験に対する強烈なモチベーションを持ち始めたのは、この頃が最初だったのかもしれない。
クラッチバッグの記憶が、僕のインスピレーションと、そこに通う自分をイメージするきっかけになった。


大学生になりたい、あの頃はいつの間にかそう思い始めていた。


『人間は自己の運命を創造するのであって、 これを迎えるものではない。』
ヴィルマン



~大臣~

僕の受験勉強開始時点の偏差値は50なかったと思う。

それまで色んな勉強法というものを試してきたが、これと言って大きな成果が出たものはなかった。

暗中模索・試行錯誤の果てに、一つの答えが見つかった。


「できる人間に聞くのがいいんじゃないか。質問をしてアドバイスをもらいたい!」


僕には一人の親友がいた。
親友だからと言ってこんな言い方は控えるべきだが、彼は漫画などに出てくる「デキる」と感じる雰囲気ではなかった。どちらかというとお笑い芸人タイプだったし、いつもボーっとしているイメージさえあった。


しかし、実際の彼はとにかく頭がキレた。
加えて集中力がものすごく高い。

そんな彼のあだ名は、大臣だった。


彼は後に東京大学・文科二類に現役合格する。


僕は大臣に、いくつか具体的な質問をし回答とアドバイスを求めてみた。

1・「睡眠時間は多く取っているのかどうか」
2・「リラックスや息抜きってどうしている?」
3・「受験は暗記をたくさんすることで対応できるのか?」


大臣からの回答はこうだった。


1・睡眠はたくさん取る。人によって長さは異なるが、リフレッシュできているかどうかが重要。


【理由】眠い状態での勉強は高いレベルでの集中力を生み出さないから。


2・絶対的な息抜きを、常に何処かに組み込んでいる。


【理由】頭の切り換える訓練と、脳を休めることがトータル的に見ていい。
つまり作業量に関して、短期的な時間軸ではなく長期的な時間軸で効率を右肩上がりにすればいい。


3・受験は基本的に、暗記で解けるタイプの問題と、その場で捻られている問題がある。
絶対的に取りこぼしてはいけないのは暗記で解くタイプであり、
大きく合格に近づくために後者のタイプをモノにする必要がある。


【理由】暗記だけで合格できるならば、赤本を辞書や参考書を使ってみて満点が取れるかを試してみるといい。暗記のみで合格できるならば、理論上は可能なはずだ。
だって本番では許されない解答を調べることができるのだから。それでも、それが無理ということは、一種のヒネリの様なものが加わっていて、それを解けない受験生に差がつくシステムはずだ。


やはり大臣の頭はキレていた。
また、この流れからも見てわかるように、大臣には常に「理由」「根拠」があった。
確率的に考えても、試験中制限時間ぎりぎりまで「理由」や「根拠」を探していたんだと僕は思った。


3番目についての主張内容を、わかりやすい一例を挙げて説明したいと思う。

【問題】以下の5つの中で仲間はずれを一つ選択してください。


A…81


B…29


C…63


D…92


E…70


これは簡単なIQテストから抜粋した。
この問題に関して主張したいことは、暗記が介入する余地がないという点だ。

確率的に、どれを選択しても正解できるのは20%である。
しかし長期的に見ても「カン」だけでは、「明確な根拠」を持っている人に勝てないため、常に「明確な根拠」を探すことの大切さを彼は主張していた。


大臣とは、それからも時々メールや電話などでやり取りを続けた。もちろん、利用する形にだけはしたくなかったから対価として僕が提供できることはした。

やはり、どちらかが利用するだけでは、関係が続かなくなるものだし、お互いにとって良い影響を与え続ける関係であり続けたいとの信念もあった。

対価が発生すれば、覚悟が生まれ、より前進したくなる。


大臣はそれから東大を目標に掲げ迷うことなく進んで行った。自分はまだ志望大学さえ決めかねている状態だったが、彼から得たことは大きな変革の一歩であった。



『学べば学ぶほど、自分が何も知らなかった事に気づく、
気づけば気づくほどまた学びたくなる。』
アルベルト・アインシュタイン


~変化~


それからの日々は何かが少しづつ確実に変わっていった。

問題を感覚で処理せずに、「明確な根拠」とその「思考プロセスの創造」を意識的に訓練していくことを念頭においた。


IQテストの例題にあったように、感覚で選択肢を選ぶのではなく、明確な根拠を探す理由を訓練していった。

あの問題においては、左右の数字の絶対値が7で構成されていることに気がつかなければならない。
すると正解は一つだけ絶対値が3の「C」である。


ここには、「なんとなく」という概念が入る余地がない。
明確な根拠が存在している。


学校に通学する時間を使って、同時進行で暗記の勉強も進めていった。
重視したことは「知っているか、知らないか。」


初めてその問題を見た時に、それを知らなければ解くことは難しい。
しかし一度出た問題ならば、それを知っていればすぐに解くことができる。
また人は誰でも一度見ただけでは忘れてしまうため、
「同じことを繰り返す」という小さな刺激を与えるづけることで、深く定着していく。

試行錯誤を抜けた後に感じる確かな手ごたえ。

少しづつだが、問題が解ける機会が増えていった。



退屈だった毎日の中で感じ始めた確かな「変化」。
この感覚を大切にした。



一方、人間関係でも「変化」が起きる。



学校で僕は、一人の女の子と出会った。


その子は、色が白く、髪は肩よりも少し長いくらい。
全体的にスラッとしていて、目がとても澄んでいたことが印象的だった。


彼女と初めて話をしたのは、学校の自転車置き場だった。

授業が終わって帰ろうとした時、僕が停めた自転車のところに、女の子が何かしている。





疑問に思いゆっくり近づいて見てみると、どうやら自分の自転車が出せずに試行錯誤しているようだ。


自分の自転車と彼女の自転車が、誰かの自転車の強引な置き方によって車体が挟まっている。



『どうしたの?大丈夫?』


この時は何も考えずにただ話かけていた。


「あ、大丈夫です。」


『いいよ、借してみて。』


ガチャガチャしていたら、二人の自転車は外れた。


「ありがとう」


『よかったね。』



最初の会話はこんな感じだった。


それからは友達の友達であることもわかり、自然と話すようになっていた。

話す会話は様々だったが、高校3年ということもあって、受験の話が多かった。
ある時の会話で、僕は大学に行きたいと話すと、どの大学?地方?学部は?将来は?とこんな感じの質問が一気に飛んできた。彼女は専門学校に進む予定という。


僕自身、この頃は勉強の変化を楽しみ始めた時期であり、彼女が知っている大学は程遠いと思っていたが、彼女と会話を繰り返していく中で、曖昧だった志望大学のビジョンもぼんやりとまとまっていった。


『東京の私立大学に行きたいって考えてる。できれば浪人しないで現役で行きたいんだ。』


「そっか、頑張ってね。応援するよ。」
彼女は歯
を見せて笑っていた。笑うと目じりが少し下がる。

午後の授業中、僕は考えていた。
彼女のこともそうだし、宣言した自分の未来の二つについて。



(不安。)



そんな言葉が頭の中を何度もよぎる。

正直、地方では東京や志望大学の情報もあまり伝わってこない。地方と都内では情報が回って来なさ過ぎる。
デジタルデバイドという言葉があるように、情報格差が東京と地方では大きく存在していると感じた。


(やっと勉強でも変化を感じ始めてきているのに。)


この時、勉強するだけでは解決できない問題があることを初めて知った。


夏休みなどには志望大学のことを知るオープンキャンパスがあるが、半日でどれほどのものを得ることができるのだろうか。仮にもし都合が悪くて行けなかった場合は、どうすればいいのだろう。


その日の帰り道は、自転車を飛ばして駅まで向かった。
不安の二文字をふっ飛ばすつもりでペダルを踏みこむ。


正面の夕日はまだ高い。

季節は、夏に入ろうとしていた。



『変化こそ、機会の母である。』
中内功


『青春とは人生のある期間ではなく心の持ち方を言う。 』
サムエル・ウルマン