大峯奥駈道 3日目(行者還の宿~弥山~八経ヶ岳~深仙宿) | 山のぐろぶ

大峯奥駈道 3日目(行者還の宿~弥山~八経ヶ岳~深仙宿)

5月14日
快晴の朝。空気が冷たく冷え込んでいて息が白い。
背中の荷物はまだまだ重たい。行者還小屋からは昨日までと打って変わって歩きやすい歩道だ。
鹿に葉を食われた小さく貧弱なスズタケと鹿に食われないバイケイソウの勢いが対照的な感じで、そんな中に数種類のスミレが咲いている。
土曜日とあって行者還トンネルからたくさんの登山客が登ってきていて賑わっている。
目の前にずっと弥山の大きな山容があり山頂の小屋がよく目立つ。
弥山への坂を登り切ると巨大なプラントのような小屋が目に入る。周囲のシラビソが真っ白に立ち枯れしてしまっている景色とともに、これまでなだらかなブナ林を歩いてきたので異様に思えた。山頂は立派なお社があり、ここもかつて信仰の場所として賑わっていたのだろうと思われる。
古今宿付近でオオヤマレンゲの食害防止の柵を自分で開けて入り、近畿最高峰である八経ヶ岳1914.9mに立つ。空気が澄んでいるので遠くまで見渡せる。次の釈迦ヶ岳が良く見え、遥か彼方に行仙の大きな台形が見える。
弥山辻・菊の窟・禅師の森・五胡峰と再び歩きやすい道になるがアップダウンがあり、疲れてきた体に応える。
舟のタワという稜線上の窪地の近くで大休止をしている間にトレランの選手が数人通って行った。どうやら大会があるようで、吉野を朝出てここまで来たようだ。2日間で熊野まで走るという。
再び登って七面山の岩壁がよくみえるところに出て、崩壊地の土の上を微妙にトラバースすると楊枝の小屋があった。立派な小屋でいい水場もあるので心引かれたが、未だ13時というだけで先へ進む。
このあと、道の分かりにくい仏生への登りでへとへとに疲れ、孔雀のとても歩きやすい道でも30分に一度休みながらになる。孔雀覗き・貝ずり・両部分けと進むにつれて道が険しくなる。おっない鎖の下りや傾斜した岩にある行場などがある。釈迦ヶ岳へはひと登りなのだが険しく感じる。
やっとの思いで釈迦ヶ岳に這い上がり、山頂の大日如来の足元でひっくり返って休息した。
ここを下れば予定の深仙の小屋だがやたら長く感じた。
飯を作る元気はあったが、飯を食っている途中で激しい睡魔に襲われ食べるだけ食べて先に寝かせてもらった。
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朝の行者還小屋 トイレもありとてもきれいで快適な小屋だった
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とても歩きやすい道 麓からは両岸の険しさからこの幸せな道は想像ができないだろう
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行く手に弥山が大きい
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朝はなんでも綺麗に見える
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スミレの花
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これもスミレだがミヤマスミレのようで葉が長い
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一休み このさきこんな休み場が何度かあった
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咲き始めのコバノミツバツツジ
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崩壊寸前の一のタワの小屋
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弥山
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オオカメノキ 花のときの葉の大きさが北海道より小さい
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弥山への登りが始まる 階段は1/3くらいまで
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弥山山頂付近 シラビソの立ち枯れ
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弥山の小屋
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弥山山頂の神社
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近畿最高峰の八経ヶ岳
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オオヤマレンゲを保護する柵 いつかオオヤマレンゲを見てみたい
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七面山 遥拝
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楊枝の小屋
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鳥の水
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前鬼川源頭部を俯瞰する たくさんの岩塔があり一郎岩・二郎岩・三郎岩・十六羅漢など名前がついている
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貝ずり付近 おっかない
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橡の鼻から釈迦ヶ岳を見上げる
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釈迦ヶ岳山頂の大日如来様
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八経を過ぎると山また山の世界 人工物が少ない