歌才の森は春の終わり | 山のぐろぶ

歌才の森は春の終わり

ロケハンもただでは終わらない!

最後にもうひとつ

歌才の森を歩いてきました。


山の上の 花 鳥 風 月

黒松内岳は春が始まったばかりだったのに対して

こちらは春が終わりつつあるという感じでした。


山の上の 花 鳥 風 月
まずはカタクリ

花が落ちて種になっていました

雌しべの形跡が残っていますが

このあともう少し膨らんだ種についた

エライオソームという揮発性物質をアリが好むため

アリの巣に運ばれます。

揮発してしまったらアリはいらないものを

巣の外に運び出すために種はアリによって運ばれて

分布をひろげるということです。

ほぼひと月前はこの森がカタクリでいっぱいだったことを

考えると種の数は少ないように思いますが

その確率も低さもここでは自然の流れなのでしょうか

カタクリはもう葉を落としかけていますので

12ヶ月のうち1ヶ月ぐらいしか光合成をする期間がないんですね。
山の上の 花 鳥 風 月
次は子房が膨らんだニリンソウ

もう花の役割は十分に終わっています

この花の花弁に見えるのは実は萼片です

では花弁は・・・

ありません
山の上の 花 鳥 風 月
こちらのニリンソウは

まだ子房が膨らんでいません
山の上の 花 鳥 風 月
エンレイソウも子房が膨らんでいます

地味な色ですが

この紫という色の波長は

ハチの仲間の複眼には非常に明るく見える波長なようです


山の上の 花 鳥 風 月
ツクバネソウ

地味ですが

どんなふうに虫を誘っているのか

不思議ですね


おまけ

残雪情報です。

雨でだいぶ山が黒くなりました。

やっと夏山ですが

明日の朝は雪マークのところもありますね
山の上の 花 鳥 風 月
昆布岳

貫気別付近から
山の上の 花 鳥 風 月
長万部岳

まだ雪ありますね
山の上の 花 鳥 風 月
羊蹄山

ちなみに写万部山は全く雪なし

黒松内岳は登山道にわずかに雪がありました。