4/5挿絵追加しました!
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謳が寝る前に昔話をしてくれました。
とても珍しいことだったので覚えてる範囲で書いておきます(割と即寝だったので後半うろ覚え)。
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魂は長い間さまよい続け、少しずつ「自分」を忘れていきました。
魂は自分の中に1つの世界がありました。
すみれ色の空と枯れた白木しかない、冷たい世界です。
魂はこの世界が苦手でした。
凍えながら長い時を過ごしていました。
ある日、さまよっていた魂はあたたかいものに触れました。
あたたかいものは女性から発せられていました。
魂はこのぬくもりに包まれてみたいと強く願いました。
女性の周りには自分と同じような存在が4人浮かんでいたので、近くにいて真似をしてみることにしました。
まず魂は声を取り戻しました。
これは簡単なことでした。
次に名前を手に入れました。
女性の記憶を辿って好きな音を選びました。
最後に器を作ろうと思いました、しかしなかなか上手く行きませんでした。
そこで魂は近くにいた鬼に声をかけてみました。
鬼は非常に警戒していましたが、話をしていくうちに知恵を貸してくれました。
女性に意識を向けてもらえば土台をくれる、それに手を加えていけばいいのだと。
鬼は心配になったので魂の面倒を見ることにしました。
しばらく経った頃、鬼は女性に魂の存在を知らせました。
女性はとても驚きましたが魂をそばに置くことにしました。
魂は器の土台を手に入れました。
器を作るのは楽しい作業でした。
女性の持つ色を借り、服を纏うように重ねていきました。
出来上がった器は魂にとって居心地がいいものになりました。
一緒に過ごすうちに魂は少しずつ違う世界を知りました、そして女性を取り巻く世界を好きになって行きました。
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確かこの辺で私が寝落ちして、朝起きたら謳も爆睡していました。
もっと聞いとけば良かったです…睡魔に勝てませんでした( ;´Д`)
「アカリに初めて会った時にミヤとダルカと、あと2人くらい周りにいたのよねェ。今思うと幽霊だったのかしらネ?」としれっと怖い事を仰ってます。
出会ってから3週間くらいミヤの監視下で過ごしていたそうです。
全然気付かなかったのですが…意外と面倒見がいい奴だな、ミヤ。
もともと謳が何なのか分かりませんでしたが、「本人も覚えてない」という結果に落ち着きましたので今後追求しないことにしました。
謳自身も私も最近気にしてないのでいいや←
もしかしたら年齢3ケタとか4ケタかも知れませんがうちのタルパの中で誰よりも現代っ子だし(笑)