今日は日本でもお馴染みの中国の詩人、李 白が詠んだ漢詩「望廬山瀑布」を中国語で味わってみたいと思います。


望廬山瀑布 李白
日照香炉生紫煙
遥看瀑布挂前川
飛流直下三千尺
疑是銀河落九天
(解説)
望廬山瀑布 李白
(漢文読み)廬山の瀑布を望む 李白
(日本語訳) 廬山の滝を眺めて 李白
日照香炉生紫煙
(漢文読み)日は香炉を照らして紫煙を生ず、
(日本語訳)太陽が香炉峰を照らし紫の靄を漂わせ、
遥看瀑布挂前川
(漢文読み)遥かに看る瀑布の前川に挂かるを。
(日本語訳)遥かに遠い川の向こうには滝がかかっている。
飛流直下三千尺
(漢文読み)飛流直下、三千尺
(日本語訳)三千尺もの高きからまっすぐほとばしって、
疑是銀河落九天
(漢文読み)疑うらくは是れ銀河の九天より落つるかと
(日本語訳)まるで天の川が天の一番高いところから流れ落ちたようだ。
廬山は、中国江西省九江市南部にある山です。この詩は李白56歳の時、安禄山の変を避け、廬山近くに隠居していた時の作品と言われています。

香炉峰は廬山の主峰の一つで形が高香炉に似ているからこう呼ばれています。「飛流直下 三千尺」は、その香炉峰にある千メートルもの高さの滝から水が天からほとばしって落ちてくる様子を李白が見て、その雄大さに驚いて詠んだ漢詩です。実際にはそこまで高くありませんが、李白ならではのダイナミックな表現となっています。この後、李白は永王に招かれ、反乱軍討伐のため、廬山を離れることになります。

これからも漢詩を中国語で味わっていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

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