水の教え | オールドキャンパーの独り言

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退職後JICA海外シニアボランテイアとしてアルゼンチン1年、カンボジアで2年過ごし、帰国後、長野県の生坂村に引っ越ししてきました。中学生時代からのキャンプ生活で身につけた知識技術が現在の暮らしに活きています。

大学時代に聞いた大先輩の話の中で「水五訓」という話があります。

 当時は、「孫子の兵法」だと聞いたような気がするのですが、調べてみてもそのような記述は見つかりませんでした。よく書かれているのは、戦国時代の武将「黒田如水」の言葉だという記述ですが、王陽明の作だという文献もあります。

 ある記述では、「源田實『海軍航空隊、発進』(文春文庫)に、昭和四年ごろ、雑誌『キング』に掲載されていたとして、飛行術の教官から『水五則』を教わった」と出てくるという記述も見つけましたが、未だにその原典は何なのかの結論には達してはいません。

 初めて聞いた時には、漢文で示されたような気がするのですが、漢文で書かれた資料も未だに見つかりません。また、さまざまな引用文によって内容も弱冠の違いが見られるのですが、最も記憶に近いと思われるのは、次の五訓です。

   1 自ら活動して他を動かしむるは水なり。

   2 常に己の進路を求めて止まざるは水なり。

   3 障害に逢ひて激して勢力を倍加するは水なり。

   4 自ら潔くして他の汚濁を洗ひ清濁合せ入るる量あるは水なり。

   5 洋々として大洋を充たし発しては蒸気となり雲となり雪と変じ霰と化し、凝しては 玲瓏たる鏡となり而も其性をうし失はざるは水なり。