CAARS
18歳以上を対象とした、
注意欠如・多動性障害(AD/HD)の
症状重症度を把握するための評価尺度です。
検査用紙は「自己記入式」「観察者評価式」
の2種類あります。複数の回答者からの情報を
もとに包括的に評価を行います。
🔺今回は「自己記入式」のみ
AD/HDの人と、そうでない人を判別するための項目(AD/HD指標)が含まれています。
回答に一貫性があるか判別する指標
(矛盾指標)が設定されています。
DSM-Ⅳ(アメリカ精神医学会(APA)が出版している『精神障害の判断・統計マニュアル』)によるAD/HD診断基準と整合性のある尺度です。
本検査では、基準得点となる
65点以上を上回ると
症状の強さが認められます。
あくまでも、症状の強さを見るもので
あって、本検査結果のみで医学的診断は
つきません。
(診断とは、医師が患者さんに対して診察や検査を行い、患者さんの病気の有無や症状など判断することです)
で、結果↓
不注意/記憶の問題 60
多動性/落ち着きのなさ 68
衝動性/情緒不安定 67
自己概念の問題 61
DSM-Ⅳ 不注意型症状 58
DSM-Ⅳ 多動性-衝動性型症状 61
DSM-Ⅳ 総合AD/HD症状 60
AD/HD指標 66
矛盾指標 8点
回答の妥当性をチェックする矛盾指標が
8点を超えていることから、
本結果には矛盾がある可能性が高く、
慎重に解釈する必要があります。
本人の認識と実生活や他者から抱かれている
印象との間にずれが生じている可能性が
考えられます。そのため、
今回の結果の解釈には配慮か必要です。
結果をみていくと、
基準得点となる65点をこえているのは、
〈多動性/落ち着きのなさ〉
〈衝動性/情緒不安定性〉
〈AD/HD指標〉
と言った項目です。
〈DSM-Ⅳ不注意症状〉
〈DSM-Ⅳ多動性-衝動性〉
〈DSM-Ⅳ総合AD/HD症状〉
が、平均よりも高い水準に位置している
ことを考慮すると、
AD/HDの特性の存在がうかがえます。
生活上で落ち着きづらかったり、
人が喋っている途中で口を挟んでしまったり、物事をやり遂げづらいことには、
AD/HDの特性が影響しているかもしれません。
心理士の人は
注意欠如・多動性障害(AD/HD)も
グレーゾーンからギリギリ軽度。
そして
回答の妥当性をチェックする矛盾指標が
8点を超えていることから
本結果には矛盾がある可能性が高く
慎重に解釈する必要があります。
本人の認識と実生活や他者から抱かれている
印象との間にずれが生じている可能性が
考えられます。
そのため、今回の結果の解釈には配慮か必要です。