栗毛髪に黒スプレー、女高生と宮城県が50万円で和解

 生まれつき栗毛(くりげ)の髪を、教諭に無理やりスプレーで染められるなどしたのは人権侵害にあたるとして、宮城県立蔵王高校を自主退学した女子生徒(17)が県に慰謝料など計550万円の損害賠償を求めた訴訟は25日、仙台地裁(畑中芳子裁判長)で和解が成立した。

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 県が「教育的配慮に欠けた」と生徒に謝罪するとともに、解決金50万円を支払う。

 訴状によると、女子生徒は2004年4月、蔵王高校に入学後、地毛だと説明したにもかかわらず、生徒指導の男性教諭らから髪を黒く染めるよう再三、強要された。髪の痛みがひどくなって染髪をやめたところ、11月に副担任の女子教諭から黒色のスプレーを吹き付けられた。さらに12月には、学校側に「成績不振」を告げられたため、自主退学を余儀なくされた。和解では、自主退学についても県が遺憾の意を表明した。

 女子生徒は現在、県外の私立高校に通っている。生徒の父母は和解後に会見し、「私の主張が認められて良かった」とする生徒のコメントを発表。父親は「これは教諭によるいじめだ。教育現場で二度と起きないよう求めたい」と語った。

 県高校教育課の黒川利司課長は「県の指導が行き届かなかった。再発防止のために指導を徹底させたい」と話した。




偏見と差別に満ちた宮城県教育委員会。