結婚調査:女性9割「するつもり」も交際相手なし4割強

 国立社会保障・人口問題研究所は22日、未婚の男女8734人から回答を得た「結婚と出産に関する全国調査」(05年6月)の結果をまとめた。82年の調査開始以来、減り続けていた「いずれ結婚するつもり」という女性の割合が90%と初めて上昇に転じ、女性が希望する子どもの数も2.10人と前回調査(02年)より0.07人増えた。ただ、男女とも「一生結婚するつもりはない」人の割合が過去最高となり、「交際している異性がいない」女性も過去最高の44.7%に達するなど、理想と現実の間にズレがあることや意識の二分化をうかがわせた。

 「いずれ結婚するつもり」という人は、男性は前回と同じ(87%)だったが、女性は1.7ポイント増えた。男性が希望する子ども数は2.07人で、0.02人の増。「独身はよくない」「結婚に犠牲は当然」などと答えた人が男女とも前回を上回り、同研究所は「家族や結婚を支持する意識に復調がみられる」と分析している。

 一方、妻に専業主婦を期待する男性は5.7ポイント減の12.5%。女性に結婚生活と仕事の両立を求める男性は9.5ポイント増の28.2%で、同研究所は「男女の意識は復古調でなく、次の段階に進む兆し」とみている。

 それでも、「一生結婚するつもりはない」と答えた人は、男性が1.7ポイント増の7.1%、女性は0.6ポイント増の5.6%。結婚を望む人でも、1年以内については「するつもりはない」が20代後半の女性を除いて増え、結婚を先延ばしする意識は依然増えている。男性の場合、自営業者の60.5%、正社員の56.3%は「1年以内に結婚したい」と答えたものの、パート、アルバイトの人は29.5%にとどまった。