リクルート、初の中途採用調査 06年度は景気回復で3割増

 リクルートは2日、民間企業の2006年度正社員の中途採用調査をまとめた。それによると、今年度の中途採用予定数は、69万6000人となり昨年度当初計画比30・1%増となった。
 同社が中途採用の実態調査を実施するのは初めて。毎年行っている新卒求人動向調査と比べると、新卒求人の伸び率18・1%増よりも中途採用の伸び率の方が高いことが分かった。
 中途採用者の年齢別分布は調査していないが、景気回復による採用増とバブル期の採用絞り込みにより30代の社員が少ないのを是正するために、中途採用が増加していると分析している。
 05年度の中途採用実績は、当初計画数の2・3倍となる122万8200人と大幅に増えたため、06年度実績も100万人を超えると予想している。
 今年度の中途採用予定数を従業員の規模別でみると、1000人以上の大企業は51・6%増の8万9600人、300~999人の中堅企業で37・5%増の5万9800人、5~299人の中小企業で26・5%増の54万6600人だった。伸び率は大企業が高い。
 業種別では、学生の就職人気が低い流通業の中途採用の伸び率が前年比60・5%増と大きく伸びている。流通業の新卒採用の伸び率15・8%と比べると、中途採用への依存度が高まっていることが分かる。
 逆に新卒採用が中心となる製造業での中途採用の伸び率は、18・4%で、新卒採用の伸び率19・7%を下回った。
 調査は、2月10日から3月13日まで、全国7469社を対象に実施し、4068社から回答を得た。