こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も2023年アーカイブというテーマで、本年7月に行った

 

想像力と今昔まんがまつり

 

というシリーズで選んだ作品について総括してみたいと思います。

 

 

本日は、本シリーズで選ばせて頂いた29作品のうち、センス・オブ・ワンダー今昔まんがまつり、カルト映画今昔まんがまつり、語り継ぐべき今昔まんがまつりの17作品をご紹介させて頂きます。

 

テーマ3: センス・オブ・ワンダー今昔まんがまつり

 

 

MEMORIES(1995)

 

センス・オブ・ワンダーとは、不思議な心理的感覚を味わった時に使用される言葉!

 

作品の質感 (タッチ)に注目して本作を観て頂けると、本作は(恐らくですがあえて)タッチの違う作品をセレクトしたのだという事が分かって頂けると思います。

 

 

 

⑭ヘヴィメタル(1981)
(原題:HEAVY METAL)

 

本作の「ヘヴィメタル (HEAVY METAL)」というのはヨーロッパでメタル・ユルラン(Métal Hurlant)という誌名で出版されていた大人向けのバンドデシネ (フランス版コミック)のアメリカ版の雑誌名!

 

センス・オブ・ワンダー感溢れるヘヴィメタル誌に掲載された7つのコミックのオムニバス形式で映像化した本作は、ある意味、雑誌とは一味違ったセンス・オブ・ワンダーを観客に提供してくれているのです!

 

⑮カフカ 田舎医者(2007)
(独題:EIN LANDARZT)

 

本作は2007年に公開された山村浩二監督によるフランツ・カフカの「田舎医者」という小説をアニメ化した作品。

 

カフカと言えば「変身」という、ある日人間の青年が芋虫になってしまうという不条理な小説で有名ですが、山村浩二監督も「バベルの本」や「パクシ」といったショートアニメで、不条理な世界を描く事に定評があるアニメーター監督!

 

そんな本作は、現実と妄想と独白が見事に交じり合った「誰も見たことがない世界」が描かれた田舎医者の世界だったのです!!

 

 

 

⑯ディリリとパリの時間旅行(2018)
(原題:DILILI A PARIS)

 

邦題が「ディリリとパリの時間旅行ですが、本作はかつてエコール・ド・パリ (パリ派)と呼ばれていた開明的な人々が集まっていた1920年代のパリを舞台にした少女の冒険譚!

 

そんな本作は、皆さんがご存知のエコール・ド・パリの有名人が山のように登場するバリ派オールスターズのような作品となっているのです😆

 

 

 

⑰犬王(2021)

 

本作は人体を自由自在に動かす事ができる天才的なアニメーターの湯浅正明監督による作品。

 

そんな湯浅正明監督の最新作は、室町時代に実在していた謎多き能楽師を映像化した伝記ロマンのような作品!

 

風流歌舞を得意とする申楽(猿楽)の名手として人々から人気を博していたと記される犬王ですが、観阿弥・世阿弥と人気を二分していたにも関わらず、現存している曲は1つもありません…

 

本作はそんな犬王と、盟友の琵琶法師の友魚(ともな)を描いた作品なのです。

 

 

スキャナー・ダークリー(2006)
(原題:A SCANNER DARKLY)

 

本作の原作は「ブレードランナー」「トータル・リコール」「マイノリティ・リポート」なども執筆されているフィリップ・K・ディック氏の「暗闇のスキャナー」という小説。

 

「センス・オブ・ワンダー」最後となる本作は「実際の麻薬中毒者によって書かれた小説のアニメ化」という禁じられたテーマの作品を選ばせて頂きました!

 

テーマ4: カルト映画今昔まんがまつり

 

 

⑲哀しみのベラドンナ(1973)

(英題:Belladonna of Sadness)

 

本作は1973年に公開された虫プロダクション制作のアニメーション映画。

 

虫プロダクションとは手塚治虫氏によって設立されたアニメ制作会社であり、海外にも評価されるような大人向けアニメ「アニメラマ」というシリーズを発表していました。

 

恐らくですが本作は現代のクリエイターの方がご覧になった方が、正当な評価をして頂ける作品となっていると思われるのです…

 

 

 

 

コルドロン(1985)

(原題:THE BLACK CAULDRON)

 

本作は1985年に公開されたディズニー配給によるアニメーション映画。

 

ウォルト・ディズニー氏の遺作となった「ジャングル・ブック (1967年)」以降、ずっと“姫なしアニメ”を発表し続けていたディズニーは80年代に入ると、観客から前時代的なアニメを作っている会社というイメージで見られるようになってしまいますあせる

 

そんな状況を打開すべく作られた本作は、1959年の「眠れる森の美女 」以来の“姫ありアニメ”であったにも関わらず、ヒロインのエロウィー姫は、ディズニープリンセスとして認められていないのです…

 

 

 

 

㉑メゾフォルテ International Version (2004)

(英題:MEZZO FORTE)

 

本作は2000年に公開された2作のOVA作品を一本の作品にした映画ですが、元になるOVAは一般向けではなく"成人指定"。

 

そんな本作は、成人指定の演出もあるアクション・アニメという、新境地を開拓する事に成功した、後世のアニメ業界に大きな貢献を残した可能性がある作品なのです😆

 

 

 

 

㉒ウォーターシップダウンのうさぎたち (1978)

(英題:WATERSHIP DOWN)

 

本作は1978年に公開されたイギリスのアニメーション映画。

 

ビートルズの「イエロー・サブマリン」や、モンティ・パイソンのアニメ・パートなどでも終わり頂けるように、イギリスのアニメは他国とは一味違う雰囲気!!

 

本作は、そんなイギリス・アニメの代表作の一つであると同時に「人生とは何だ!?」という事を観客に問いかけるような哲学的な作品となっているのです!

 

 

 

 

㉓パタリロ!スターダスト計画 (1983)

 

「パタリロ!」は現代の方がお読みになったとしても斬新さを感じて頂けるコミックなのです(ちなみに現在でも連載は継続されており、少女漫画のギャグマンガとしては歴代一位の長寿作品)。

 

そんなコミックスを原作とした本作は、よくあるアニメ作品とは一線を画したセンス・オブ・ワンダーな映像と展開が楽しめる作品となっているのです!

 

 

 

㉔スーパー変態ハネムーン 花婿はヘンな人 (1997)

(原題:I MARRIED A STRANGE PERSON!)

 

変な邦題だと思われるかもしれませんが、本作の原題も「I MARRIED A STRANGE PERSON! (私は変な人と結婚した!)」というものであり、内容も「スーパー変態ハネムーン」と言って差し支えない作品ではないかと思います。

 

「カルト・アニメ」最後となる本作は、誰も観た事がないような作品にも関わらず、後の多くのアニメに影響を与えたと考えられキング・オブ・カルトとも言うべき作品を選ばせて頂きました😆

 

 


 

テーマ5: 語り継ぐべき今昔まんがまつり

 

 

㉕わんわん忠臣蔵 (1963)

 

東映の長編アニメ映画の第7作として作られた本作は、ディズニーの「わんわん物語」「101匹わんちゃん大行進」を意識して作られた作品だと言われています。

 

ですが、本当にそうなのでしょうか?

 

本稿では、本作のような今では忘れられつつある作品の制作過程に想いを馳せる意義について考察してみました。

 

 

㉖幸福路のチー (2017)

(原題:幸福路上)

 

本作は2017年に公開された台湾のアニメーション映画。

 

2023年8月現在、領有権を巡って緊張状態にある台湾ですが、この問題は台湾独立時からずっと続いてきた問題であり、そんな問題をずっと抱えながらも、台湾の方々は人生を歩まれているのです。

 

ですので“語り継ぐべき今昔まんがまつり”である本シリーズでは、本作と共に「台湾で生きる人々」について想いを馳せてみたいと思います😊

 

 

 

 

㉗東京ゴッドファーザーズ (2003)

(英題:Tokyo Godfathers)

 

2010年に急逝されてしまった今敏監督の映画作品。

 

改めてその事を考えると、才能溢れた今監督が亡くなられてしまったのは哀惜の念に堪えない事だと思います…

 

ですので“語り継ぐべき今昔まんがまつり”である本シリーズでは、今後とも語り継ぐべき今敏監督の作品をセレクトさせて頂きました。

 

 

 

㉘指輪物語 (1978)

(原題:THE LORD OF THE RINGS)

 

本作は1978年に公開されたJ・J・トールキン原作の「ロード・オブ・ザ・リング」をアニメ化したアメリカの映画。

 

本作は、そんな「ロード・オブ・ザ・リング3部作」を、133分のアニメ映画にしたものであり、ピーター・ジャクソン氏版が公開されるまでは、ビジュアルで「ロード・オブ・ザ・リング」を観る事ができる唯一の作品だったと思われます。

 

㉙映画大好きポンポさん (2020)

(英題:POMPO: THE CINEPHILE)

 

本作は2020年に公開されたアニメーション映画。

 

本シリーズは古今東西の様々なアニメーションを組み合わせて「かつて夏休みに映画館で開催していた"まんがまつり"のようなオムニバス上映会を開催するとしたら、どんな作品をセレクトしたいか?」というテーマで映画をご紹介させて頂くという夏休み特別企画!!

 

そんなシリーズで最後ととなる本作は、もし“語り継ぐべき今昔まんがまつり”という企画があった場合、必ずセレクトして欲しい、私の中でオール・タイム・ベストとも言うべき作品なのです😆

 

 

 

 

 

 

という訳で次回は、想像力と70年代クラヤミ・ホラーでご紹介させて頂いた1~10作品をご紹介したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆