こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘⑳というテーマで

 

大頭脳(1969)

(原題:LE CERVEAU)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

★発掘良品の発掘とは?

発掘良品とは、惜しまれながらも2022年3月に終了を迎えた、TSUTAYAさんによる新作・旧作、有名・無名、公開・未公開ではなく「面白い」を基準に作品をセレクトし、毎月紹介してくれている映画ファンたのための素晴らしいシリーズ。

本シリーズは、そんな発掘良品の全作品を5~6年かけてご紹介させて頂こうという超長期目標のシリーズの最終回となっております😄

 

↑今月のラインナップの詳細はコチラ!

 

 

「大列車強盗」のコメディ映画!

 

本作は1969年に公開されたイギリスとフランスの合作映画。

 

フランスの原題の「LE CERVEAU」も英題の「THE BRAIN」も「脳」という意味ですが、どちらも「戦略家(ブレイン)」という意味もありますので「大頭脳」というより「大戦略家」というのが正しい訳のような気がしますが、前回ご紹介させて頂いたジャン=ポール・ベルモント主演のヒット作品である「大盗賊」の類似作を思わせる「大頭脳」という邦題にしたのではないかと思われます。

 

イギリス版のポスターはコチラ。

 

 

そんな本作は、かつて発掘良品の第48弾でセレクトされた「大列車強盗団」という、イギリスで実際に凝った現金輸送車強奪事件をテーマにしたパロディ映画となっているのです🤣

 

1963年に実際に起こった列車強盗事件を

映画化した「大列車強盗団」!

 

 

何故か日本版のウィキで削除されてしまっている

実際の事件の顛末はコチラ(英語版)

 

尚、本作のにおける列車強盗計画は

アニメーションで分かりやすく

プレゼンされているのです😉

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

ジェラール・ウーリー、マルセル・ジュリアン、ダニエル・トンプソンのシナリオを、「大追跡」「大進撃」のジェラール・ウーリーが監督したコミカル・アクション。

撮影はウラジミール・イバノフ、音楽はジョルジュ・ドルリューが担当した。

出演は「素敵な年頃」のデイヴィッド・ニーヴン、「オー!」のジャン・ポール・ベルモンド、「モンテカルロ・ラリー」のアンドレ・ブールビル、「マッケンナの黄金」のイーライ・ウォラックほか。

製作はアラン・ポワレ。
 

 

 

 

 

そんな本作の冒頭のストーリーは以下の通り!

 

① イギリスで起こった列車強盗事件は、謎の首謀者ブレインは誰なのかを巡って大騒ぎなっており、天才過ぎるブレインの脳は肥大化しているために首では支えられず、常に傾いてるのでは?という噂も飛び交っていました。

 

スウィンギングロンドンの街角でも

ブレインの話題で持ち切り!

 

「首が曲がっている人に用心して下さい!」

 

 

② そんなブレインの正体はイギリス軍のマシューズ大佐。列車強盗事件の主要メンバーが逮捕されている間にイギリスを脱出していたブレインは、前回の失敗を生かし、次はフランスでNATOの資金を乗せた列車を襲撃しようと考え、イタリアのマフィアのスカンナピエコと手を組む事にしますが、スカンナピエコの妹のソフィアに一目惚れしてしまったブレインは、スカンナピエコから睨まれてしまいます。

 

スカンナピエコの豪華な屋敷で

列車強盗のパートナーとなる事を

承諾させたブレインでしたが…

 

セクシー美女のソフィアに

メロメロになっているブレインを見た

スカンナピエコは激怒!

仕事が成功したら覚えてろよ!

 

 

③ ブレインは完璧な作戦を練り上げ、スカンナピエコの部下と共にNATOの列車を襲撃に向かいますが、ほぼ同時期にフランスの刑務所内でイギリスの列車強盗の顛末を知ったアーサーという受刑者が、ブレインと同じNATO列車での強盗を実行しようと考えました。

 

脱獄するためには

独房に入る必要があったため

看守を転ばせるアーサー!

これで懲罰決定だ!!

 

 

④ やる気満々のアーサーを補佐するのは、善人でのんびりとしたタクシーの運転手アナトールは凸凹コンビ。なんだかんだで列車を突き止めた二人が乗り込んだ事で、NATOの資金はブレインとアーサーの両方から狙われる事となってしまったのです!

 

ドリフのコントのような

アーサーとアナトールは凸凹コンビ。

それじゃあ救出できないよあせるあせる

 

 

 

さて、果たして莫大なNATOの資金を手にするのは、ブレイン、スカンナピエコ、アーサーの3人のうちの誰だったのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

優しいアナトールは

脱獄で突かれているアーサーのために

特製の寝台トラックを用意!!

 

但しアナトールはドジなのが玉に瑕!

んなアーサーとアナトールの

明日はどっちだ!?

 

 

 

【私の感想】イギリス人 vs フランス人 vs イタリア人

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は隣国でありながらも全くちがう気質を持ったイギリス人とフランス人とイタリア人が繰り広げるドタバタを描いたコメディ映画!!

 

 

一見紳士的に見えて、実は他の民族を見下しているイギリス人

 

 

 

直情で、細かい計画よりも衝動を優先する喜怒哀楽の激しいイタリア人

 

 

 

ケ・セラ・セラ(なるようになる)という人を喰ったような行動をするフランス人

 

 

 

 

そう。

 

他民族の性格とは「話せば分かる」のではなく「話すと分かる」ものなのです😆

 

 

 

私見ですがそんな本作はイギリス人のブレインと、イタリア人のスカンナピエコと、フランス人のアーサーが、それぞれの思惑でNATOの資金を独り占めしようとするコメディ映画であると同時に人種ネタのコメディが禁忌となりつつある昨今の映画業界の風潮は、結局のところ、その民族ならではの愛すべき魅力も、描かれなくなってしまうのではいかという事を考えるキッカケにしてもらえる作品としても観ることができると思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

 

人種ネタは差別なのか?

それとも他民族の魅力を知るための

エピソードなのか?

 

私見ですが、当事者の国民も

笑っちゃうようなコメディ作品は

差別映画ではないと思います…

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

孤立からの脱出

 

というテーマで

 

オレゴン大森林/わが緑の大地

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆