こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘⑳というテーマで

 

ティーン・ウルフ(1985)

(原題:TEEN WOLF)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

★発掘良品の発掘とは?

発掘良品とは、惜しまれながらも2022年3月に終了を迎えた、TSUTAYAさんによる新作・旧作、有名・無名、公開・未公開ではなく「面白い」を基準に作品をセレクトし、毎月紹介してくれている映画ファンたのための素晴らしいシリーズ。

本シリーズは、そんな発掘良品の全作品を5~6年かけてご紹介させて頂こうという超長期目標のシリーズの最終回となっております😄

 

↑今月のラインナップの詳細はコチラ!

 

 

「映画の魅力は90分!」

 

本作は1985年に公開されたアメリカの青春コメディ映画。

 

タイトルやポスターをご覧頂ければご理解頂けると思いますが、本作は当日大人気だったマイケル・J・フォックスが主演しているアイドル映画であると同時に、狼男が登場する映画であり、バスケットの試合が描かれたスポーツ映画であり、思春期の恋愛を描いたラブストーリーであり、更にコメディ映画でもあるのです!

 

 

むむむ。

 

そんなに盛沢山の内容だと上映時間は3時間くらいになってしまうのでは?

 

 

 

いいえ。

 

「ティーン・ウルフ」の上映時間はわずか92分!!

 

 

そんな本作は「様々な要素を詰め込みながらも90分で観ることができる映画」のお手本のような作品なのです😆

 

あと80年代らしい狼男ディスコ・ソング

「Big Bad Wolf」も聞ける作品なのです🐺

 

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

平凡な高校生が身体に変調をきたし、ついに狼男になってしまうというコメディ。

製作はマーク・レヴィンソン、スコット・ローゼンフェルト。エグゼクティヴ・プロデューサーはトーマス・コールマン、マイケル・ローゼンブラット。

監督はテッド・ダニエル。脚本はジョセフ・ローブ3世、マシュー・ワイスマン、撮影はティム・サーステッド、音楽はマイルス・グッドマン、特殊メイク効果はバーマン・ステューディオが担当。

出演はマイケル・J・フォックス、ジェリー・レヴィンほか。
 

 

 

 

んんんん。

 
「ついに」と書かれているのですが、狼男になるのは映画が開始して30分後なのですが…
 
 

尚、そんな本作の冒頭のストーリーは以下の通り!

 

① 高校生のスコットは、陽気で人の好いタイプの高校生ですが、バスケ部に入っていながら運動神経が鈍く、活躍できていませんでした。

 

背が低いスコットは

レギュラー部員なのに活躍できずあせる

 

 

② スコットは演劇部に所属しているパメラという女の子に恋していましたが、パメラには既に恋人がおり、こちらでもスコットは思いを遂げられないでいました…

 

チラッと観客席のパメラを見ると

スコットに関心か゛ないパメラは退屈そう。

…これは脈がなさそうですね汗

 

 

③ ですがある日、そんなスコットの体調に異変が起こります。人間には聞こえないはずの犬笛の音が耳に響いたり、イラッとした相手を睨んだ時に目が赤くなったりするようになってしまったのです!

 

犬笛の音が聞こえるようになったり…

 

ケンカ腰で話している男に対して

目が赤くなるスコット!

 

 

④ 自分に異変が起こっている事に焦ったスコットは、自宅の浴室の鏡の前で身体検査をする事にしますが、鏡に映ったスコットの顔はあっという間に変形して毛深い狼男へと変貌してしまったのです!!

 

まず牙が生え!

 

月に爪が尖り!!

 

ついには毛むくじゃらに!!!

 

 

 

さて、理由もなく突然狼男になってしまったスコットは、一体どうなってしまうのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

突如狼男となった

スコットの明日はどっちだ!?

 

 

 

【私の感想】驚愕の編集力!!!

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、前述させて頂いたように本作は、様々な要素を取り入れながらも上映時間90分でキチンとしたオチも用意されている、とても優れた編集によって作られた作品!

 

 

恐らくですが本作を撮影した際には、突如変身してしまったスコットが、父親と対面するシーンや、スコットが狼男だと知った学友たちの反応などのシーンが沢山撮られていたのだと思いますが、それらのシーンは編集の際に大胆にカットされた結果、場面と場面の間にあった事を観客に想像させてしまう「行間を読む楽しさ」のある映画となっているのです!

 

行間を読むシーンの例

狼男になってバスケで活躍した翌日

スコットは学校内で人気者に!

 

どんな事があったのかは省略ですが

観客も何となく想像できます😊

 

 

 

そう。

 

良いエンターテイメント系の映画とは、観客が楽しい時間だと思える上映時間に編集されているもの!

 

 

これは8月に紹介せて頂いた「映画大好きポンポさん」でも語られていましたが、観客との楽しい時間を共有するために映画の作り手側に要求されるのは「観客の視点」であり、様々な要素を取り入れて作られている「映画大好きポンポさん」自体が90分という短い作品なのに満足度が高いのと同様、本作もまた90分という短い時間で観客を満足させる職人芸の編集が光る作品となっているのです😆

 

本作ではマイケル・J・フォックスの

本気のバスケットとシーンと

 

上手に編集されたシーンが混在して

観客を飽きさせません!

 

そして、これは優れた編集者の技なのです!

 

 

 

 

私見ですがそんな本作はキネマ旬報社さんの解説にある通り平凡な高校生が身体に変調をきたし、ついに狼男になってしまうというコメディであると同時に短い上映時間の中で高い満足を与えてくれる80年代の映画は、高いスーパーヒーロー映画は、近年冗長になりつつあるエンターテイメント系映画の在り方に一考を投じる作品となるのでは?と思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

 

編集!編集!!編集!!!

セリフで説明するのではなく

行動で観客を楽しませる!

 

カラッとした80年代テイストが

90分で理解できる本作は

今こそ見直されるべき

作品ではないかと思います。

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

凄腕ベルモント!

 

というテーマで

 

危険を買う男

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆