こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘⑳というテーマで

 

ヒッチャー(1985)

(原題:THE HITCHER)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

★発掘良品の発掘とは?

発掘良品とは、惜しまれながらも2022年3月に終了を迎えた、TSUTAYAさんによる新作・旧作、有名・無名、公開・未公開ではなく「面白い」を基準に作品をセレクトし、毎月紹介してくれている映画ファンたのための素晴らしいシリーズ。

本シリーズは、そんな発掘良品の全作品を5~6年かけてご紹介させて頂こうという超長期目標のシリーズの最終回となっております😄

 

↑今月のラインナップの詳細はコチラ!

 

 

本当に怖いヒッチハイカー

 

本作は1985年に公開されたアメリカのサスペンス映画。

 

発掘良品には「ミザリー」「暗殺の詩 知りすぎた男どもは、抹殺せよ」「ジャッカー」「ニック・オブ・タイム」などの何の落ち度もない人間が、突如死の淵に立たされるようなサスペンス映画が多数セレクトされているのですが、本作はそんな作品の中でも群を抜いて恐ろしいヒッチハイカー・サスペンス!

 

本作をご覧になった方は恐らく一生、自分の車にヒッチハイカーを乗せてあげようとは思わないと思います…

 

本作はタイトルにある通り

ヒッチハイカーが登場するサスペンス!

そして、そのヒッチハイカーとは

あのルトガー・ハウアーだったのです!!

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

なにげなく同乗させてしまったヒッチハイカーに、執拗にまとわりつかれる若者の恐怖を描くスリラー。

製作はデイヴィッド・ボンビックとキッブ・オーマン。

監督はこれがデビューのロバート・ハーマン。

脚本はエリック・レッド、撮影はジョン・シール、音楽はマーク・アイスハムが担当。出演はルトガー・ハウアー、クリスチャン・トーマス・ハウエル、ジェニファー・ジェイソン・リーなど。
 

 

 

 
むむむ。
 
解説がめっちゃシンプルなのですが、本作の解説は「なにげなく同乗させてしまったヒッチハイカーに、執拗にまとわりつかれる若者の恐怖を描くスリラー」くらいに止めておくのが正解なのかもしれません。
 

 

ちなみにそんな本作の冒頭のストーリーは以下の通り!

 

① 映画の冒頭、少年が人気のない荒野を運転する少年の車を、フォルクスワーゲンが追い越していきました。

 

 

 

② 追い越された車を運転していたジムは、シカゴからカリフォルニアのサンディエゴまでプリムスという車を陸送していた青年。カリフォルニアに行ける事になりワクワクしていたジムでしたが、長時間の一人運転は退屈で、気が付けば居眠り運転をしていました。

 

居眠り運転をしていて

対向車と正面衝突しそになるジム。

アメリカの陸送は大変です。

 

 

③ このままでは危ないと冷や汗をかいていた時、前方に一人のヒッチハイカーの男がいるのを発見して同乗させる事にしましたが、ジムが親しげに話しかけても男はニヤニヤしているだけで何もしゃべらず、やっと聞き出せたのはジョン・ライダーという名前だけでした。

 

ジムが親しげに話しかけても

ほぼ何も喋らないジョン・ライダー。

 

 

④ 気まずい沈黙が漂う中、映画の冒頭で追い越していったフォルクスワーゲンが路肩に止まっているのを発見したジムは、何かあったのかとフォルクスワーゲンをのぞき込もうとしますが、その瞬間ジョンがジムの腿を激しくつかんだため、驚いたジムはフォルクスワーゲンの中を確認する事ができなかったのです!

 

ブレーキランプがついたまま

停車しているフォルクスワーゲンを

のぞき込もうとするジムを

突然邪魔して来たジム・ライター。

 

あれ?よく見ると

ワーゲンのドアが開いてる!!

 

 

 

 

さて、一体どうして何も語らないジョン・ライターは、フォルクスワーゲンを覗き込もうとしたジムを遮ったのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

謎のヒッチハイカーを乗せてしまった

ジムの明日はどっちだ!?

 

 

 

【私の感想】命のやり取りによって開花するものとは?

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は「ファニー・ゲーム」と同様、登場人物が理不尽な暴力に襲われるエクストリームな作品。

 

ですが、攻撃する青年が被害者をなぶり殺しにしようとする「ファニー・ゲーム」とは異なり、車内で自分を殺して欲しいとジムに懇願していたジョンは、ジョンを振り払って逃走したジムの後を執拗に追い続け、彼の近くにいる人間を次々と殺害してゆくため、殺人犯と勘違いされたジムは、州警察からも命を狙われる事となってしまうのです。

 

 

そう。

 

本当の意味での命のやり取りとは、実際に生死を賭けた体験をした人間でないと実行できないもの。

 

 

悪魔のようなジョンの登場に、最初はパニックに陥り声も震えていたジムですが、何度も何度も目の前でジョンの残忍な殺人を目撃してゆくうちに、心の中にジョンと対峙しようという気概が芽生えてゆくのです…

 

ナイフで顔を切り裂かれそうになった時

助手席が半ドアだった事に気づき

一か八かでジョンを蹴落としたジムは

初めて命のやり取りを体験しますが

彼はその後、何度も生死の境をさ迷う事で

逃げていてもこの災厄は

終わらないんだと学んでゆくのです…

 

 

 

私見ですがそんな本作はキネマ旬報社さんの解説にある通りなにげなく同乗させてしまったヒッチハイカーに、執拗にまとわりつかれる若者の恐怖を描くスリラー作品であると同時に死神のようにジムに就きまとうジョン・ライダーと攻防を体験する事で培われてゆくジムの意識の変化は、結局はジムを大人の男へと成長させてゆく事が観客にも分かる「現代の通過儀礼」のような作品としても観る事ができるのではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

 

ジョンを蹴落とした後

晴れ晴れとした顔になったジムは

家族連れの車を

追い越させてあげましたが…

 

なんとその車には

ジョンが乗っていのです!!

 

皆様がジムの状況だったら

この家族を見殺しにしますか?

 

そんな問いかけをする本作は

サスペンスであると同時に

ジムの成長の物語でもあるのです。

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

本当の西部劇

 

というテーマで

 

決闘者

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆