こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と70年代クラヤミ・ホラーというテーマで
燃える昆虫軍団(1975)
(原題:BUG)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★想像力と70年代クラヤミ・ホラーとは?
本シリーズは70年代に公開された、おどろおどろしいホラー映画を特集したもの!
60年代のカウンターカルチャーの終焉や環境汚染問題、核戦争の恐怖や校内暴力、そして政治不信などが吹き荒れていた70年代のホラーは、どこか病んだ感じがする鬱展開のホラー!
ですがエンターテイメント系ホラーとは異なり、鬱展開のホラーは観終わった後についまでも記憶の中に残るような、忘れられない作品でもあるのです…
本作では、そんな70年代に作られた暗闇系のホラー映画を特集させて頂きました🎃👻💀😆
本作は1975年に公開されたアメリカ映画。
「燃える昆虫軍団」という邦題は、ちょっとカッコいい響きがありますが、海外版のポスターをご覧頂ければ、本作は身の毛もよだつ昆虫ホラー映画だとお分かり頂けると思います…
日本版ポスターも怖いですが
海外版の怖さの比ではありませんね
そんな本作は、人類の終焉を予感させるようなラストが待ち構えている1970年代らしいプレ・デストピア映画なのです…
町のみんなと考えよう、ゴミ問題!
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば、本作の解説は以下の通り。
ん?
そんな本作の冒頭の内容は以下の通り 。
① ある日カリフォルニアで大地震が発生し、震源となった畑の付近にできた地層深くまで続く断層から、未知の昆虫が這いあがって来ました。
突如発生した大地震でパニックに陥る
カリフォルニアの市民たち!
震源地には巨大な穴が開き
中から見た事もない昆虫が現れました。
② 地下深くに生息していた昆虫は頑丈な体を持っていましたが目は退化しており、地下深くで生成される炭を主食としていた昆虫は、自身で食料を生み出すために足をこすり合わせて発火させる能力を持っていました。
硬い甲羅を持ち炭を作るために
発火能力を持つ地下昆虫!
③ 地震によって地上に出てしまった昆虫たが食料を求めて様々なものを発火させた結果、街は大混乱に陥りますが、地表の気圧に耐えられなかった昆虫たちは長く生き続ける事はできず、数日後には全滅してしまいました。
車のマフラーに入り込み発火する昆虫!
彼らは食料となる炭を作るために
街中に放火し始めましたが…
やがて昆虫たちは気圧に耐えらず
全滅してしまいました。
④ 昆虫がいなくなり街に平和が戻りましたが、そんな中、発火によって愛妻のキャリーを殺害された大学で生物学を教えているパルミーター教授だけは昆虫への復讐心を抑える事ができず、死亡する寸前だった発火昆虫の最後の一匹を密かに家に持ち帰り、加圧機の中に入れて延命させてしまったのです!
キャリーの髪の中で発火したキャリーは…
無残に焼き殺されてしまいます。
キャリーの死を知ったバルミータは
昆虫への怒りを募らせ
大学ではなく自宅で昆虫の生態を
密かに研究し始めたのです…
…???
なんだか変な展開ですね。
さて、一体何故パルミータ教授は瀕死の昆虫を延命させ、研究する事にしたのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
お前は絶対に殺さないと言って
瀕死の昆虫を介抱するパルミータ教授の
明日はどっちだ!?
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、実は本作はホラーというより、パルミータ教授の奇異な行動を描いたサイコサスペンスのような作品!
映画の冒頭、生物と分かり合えると豪語していたパルミータ教授は、地域の住民たちの中で最も早く昆虫の生態を解明し、周囲の人々に注意喚起をしていましたが、いざ自身の愛妻が焼き殺さてしまうと、人が変わったようになり昆虫の研究に没頭するようになってゆくのです。
そう。
研究者とは失敗を経験する事で、研究対象に対する執着心を倍増させる性分を持つ人間の事。
スポーツ選手やゲーマーが敗北した時に、次は失敗しないよう精進するようになるの同様、妻を焼死させた事を自身の研究不足が原因だと考えてしまったパルミータ教授は、妻の復讐よりも研究者としての捲土重来を賭け、狂ったように昆虫の生態を調べ挙げやがてはパルミータ自身の手で、より恐ろしいナニカを生み出してしまうのです…
こいつをもっと研究して…
こいつをもっと研究して…
こいつをもっと研究して…
こいつを…
私見ですがそんな本作は「フェイズ IV/戦慄!昆虫パニック (1974)」と同様、未知の昆虫を解析しようとする研究者が、結果として昆虫の進化を即してしまい、人間を凌駕する生物を誕生させてしまうというデストピアの序章のような作品であると同時に、研究者が研究に没入してしまうと、気がついた時には安全領域を踏み越え、人類を滅亡させかねない禁忌の領域へと踏み込んでしまう事があり、2020年から世界中で猛威を振るった新型コロナも…おっと、この話はこのあたりで止めておこうと思うのですが、皆様はどう思われますでしょうか?
映画の終盤、自身の研究の
予想していなかった成果を目撃した時
「やり過ぎた!」という言葉を
連呼するパルミータ教授。
彼は一体何をやり過ぎたのでしょう?
そして彼以外の研究者で
「やり過ぎた!」と叫んだ
現実世界の研究者は、一体何を
生み出してしまったのでしょう…
という訳で次回は
ウルトラマン'80じゃないよ!
と言うテーマで
フランケンシュタイン80
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい日本未公開1970年代ホラー
「EYEBALL(1975)」
赤いマントとフードをかぶった
狂気の殺人者が登場し
ツアーバスに乗っていた
アメリカ人観光客の目玉を
くりぬいて殺害している
という内容の本作は
中々見応えのありそうなホラー!
是非、配信またはDVD化を!!