こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と発掘良品の発掘⑲というテーマで
ナポリの饗宴(1954)
(原題:CAROSELLO NAPOLETANO)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★発掘良品の発掘とは?
↑今月のラインナップの詳細はコチラ!
本作は1954年に公開されたイタリア映画。
本シリーズの前半10作品は、3番目の「サッドヒルを掘り返せ」以外全てイタリア映画なのですが、そんなセレクションの中でミュージカルは本作だけであるだけ!
と言うより、これまでの発掘良品のラインナップにもミュージカルは1作品も選ばれていないと記憶しております😅
そんな本作は、よくあるミュージカルではなく、ナポリの街にまつわる出来事を映像化した、クロニクル(年代記)のようなミュージカル映画!
ミュージカル・オブ・ナポリ
とでも言うべき作品です😊
南イタリア最大の町ナポリは、他民族から攻撃を受けたり、交易で繁栄したり、船乗りたちの恋物語があったりする千変万化の港町なのです!
ナポリではマフィアも歌うぜ恋の歌!
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、恐らくですが本作は当時のナポリの住人たちに馴染みのある逸話をミュージカルにした、ナポリ愛に溢れたミュージカルとして生み出されたと考えられます。
けれど映画が公開されて70年が経ってしまった現在、果たして現代のナポリの若者たちは本作で語られているナポリの伝承を知っているのでしょうか?
そう。
伝承とは語り告げられないと散逸してしまうもの。
公開当時はナポリの人なら誰でも知っていた本作で語られてる数々の逸話も、ひょっとすると現代では、忘れ去られつつある大昔の出来事になってしまっているかもしれないのです…
え?昔ナポリの街には、
怪しげな媚薬を売っている男が
出没していたの?
知らないよ、そんな話
私見ですがそんな本作はナポリにまつわる逸話をミュージカル化するというユニークなコンセプトのミュージカル映画であると同時にナポリに限らず世界各国の地域や街で語り継がれている逸話や物語は、本作のように「私達の地域のミュージカル」として残しておく事で、次世代の人々にも認識してもらえるようになる地域振興のヒントになるような秀逸なアイディアではないかと思うのですが、皆様はどう思われますでしょうか?
本作の冒頭、辻音楽師が所持していた
様々なナポリの逸話の楽譜が
空へと舞い上がってしまいます。
もし楽譜を拾わなければ
物語は失われしまいそうです!
本作は、そんな想いが込められた
人々に忘れて欲しくない
ナポリの記憶遺産かもしれません…
という訳で次回は
気がつけば行き止まり
というテーマで
太陽の誘惑
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい発掘良品!
「狩人の夜」
良質な映画は後世まで語り継がれ
物語と化していきます。
金の匂いを嗅ぎつけた
シリアルキラーのニセ伝道師は
金の在り処を知る子供に近づくために
未亡人に近づいて
義父となって子供に近づきます!
そんな本作は絶望的に恐ろしい
暗黒童話となって語り継がれいるのです…