こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と007クロニクルというテーマで
007/私を愛したスパイ(1977)
(原題:THE SPY WHO LOVED ME)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★想像力と007クロニクルとは?
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本作は1977年に公開された007シリーズの第10弾。
1974年に公開された「007/黄金銃を持つ男」から3年間の歳月を経て公開された本作は、「死ぬのは奴らだ」から始まったロジャー・ムーア版の新しい007の頂点とも言える完成度の高い作品!
次々とイベントが起こって観客を飽きさせないジェットコースターのような展開の「死ぬのは奴らだ」と「007/黄金銃を持つ男」は、新しい娯楽映画としての007を観客に認知させる事には成功しましたが、ボンドの敵となるキャラの存在理由がやや弱かったのがウィークポイント!
ですか本作ではその弱点を克服しているだけでなく、ボンド映画で求められているの秘密兵器がスーパーカーである事を喝破し、観客がアッと驚くような未来の車を出現させてしまっているのです!!
今観てもカッコいい本作のボンドカーは
ロータス・エスプリ!
この仕様で発売してください!!!
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
…KGBの美女スパイと共に敵地へ乗り込んでいく?
はい。
まぁ広義の意味ではそんなストーリーなのですがもう少し詳しく解説させて頂くと、本作のオープニングでイギリス海軍の原子力潜水艦のレンジャー号が、任務中に何者かに襲撃され行方不明になってしまいます。
攻撃され行方不明となったレンジャー号!
弾道原子力ミサイルを搭載していたレンジャー号が、もしソ連によって拿捕されたなら新たな世界大戦が勃発しかねません!
ですがレンジャー号が失踪したのとほほ同時に、ソ連の原子力潜水艦のポチョムキン号も行方不明となっており、その事実を知ったイギリスとソ連は、この事件を秘密裏に解決する事を決意し、お互いの国のトップエージェントにコンビを組ませて、消えた潜水艦の捜査を命じたのです!
イギリスのトップエージェントはもちろん007ことジェームズ・ボンド!
緊急事態の為、空母内だMと共に
ブリーフィングを受けるジェームズ・ボンド。
一方のソ連のトップエージェントは、XXX(トリプルエックス)のコードネームを持つKGBのアニヤ・アマソワ少佐!
ソ連のトップは女性エージェント!
事件の真相を探るべくエジプトに赴いたボンドは、そこで出会ったアニヤを警戒しながらも、自分と似た思考と行動力を持つ彼女に親近感を抱くようになっていったのです…
敵の組織のトップエージェントと
コンビを組むなんて…
と憤慨していたボンドでしたが
アニヤは有能なエージェントだったのです!
尚、前2作でお馴染みとなりつつあったロジャー・ムーア版007の男性諸氏が喜ぶ娯楽要素は全て健在!!
娯楽要素1.アダルトなテイストのオープニング!
娯楽要素2.世界平和よりアバンチュールを優先する007!
映画の冒頭、オーストリアの山小屋で
美女とベットインしている007!
美女がいれば見境なしのムーア版ボンド!
娯楽要素3.インパクトのある変な敵!
2mを超える巨漢のジョーズ!
ステンレス製の歯で人を噛み殺すという
インパクトある殺し屋です!
娯楽要素4.ボンド・ガールはセクシー系の美女!
本作のボンドガールは、
当然アニヤ・アマソワ少佐!
ただしアニヤには付き合っている
KGBの彼氏が!
果たしてボンドと結ばれるのか!?
娯楽要素5.アクロバティックな複数回のチェイス・シーン!
火力が次第にアップしてゆく007シリーズ!
今回はサイドカー爆弾です!!
娯楽要素6.Qの出張兵器開発サービス!
何故か世界各地の秘密基地で
秘密兵器開発しているQ!
今回はエジプトの遺跡の内部です。
…いや~007シリーズって、本当に見所満載ですね!
さて、果たしてボンドとアニヤは、消息不明となった原子力潜水艦を発見する事ができたのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
あ、衆人環視で平気なのもムーア版007の特徴!
注目されるの大好きボンドなのです!
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は全てのボンド映画のお約束がバランスよくミックスされているだけでなくシナリオの完成度も高く、80年代のデート向きのエンターテイメントを先取したような作品!!
多くのシリーズ映画が回を重ねるごとにマンネリになって行き、いつしかコアなファンしか見ない場末の映画になってゆくのに対し007は、新しいアイディアを試して観客の反応をリサーチしてゆく、1つ1つの作品自体が次作のためのリトマス試験紙のような作品となっている映画史の中でも稀有なシリーズ!
前作で大物悪役俳優のクリストファー・リーをジェームズ・ボンドにぶつけて見て、あまり評価が良くないと見るや、あっさりと悪の秘密組織を登場させるのを辞め、代わりにボンドと同じタイプのライバルを登場させようというアイディアは、なかなか出せるものではないのではないたでしょうか?
そう。
災い転じ福となす!
前作の「黄金銃を持つ男」の評価があまり芳しくなくロジャー・ムーアの降板も噂されていた本作ですが、前2作で007好きになった若い世代は確実に存在しており、前作の難点を克服して捲土重来を期した本作は、見事、007シリーズ最大のヒット作となり「サンダーボール作戦」がショーン・コネリー版ボンドの頂点だとするなら、本作はロジャー・ムーア版の頂点ともいうべき作品となる事ができたのです😆
自分と同じエージェントであるアニヤを
姓の対象とは見ない007というのも
今までにないアイディアですが
このストイックなボンドは2作後の
「ユア・アイズ・オンリー」のヒットに
繋がってゆく事になるのです…
私見ですがそんな本作は世界滅亡を画策している狂気の権力者に立ち向かう米ソエージェントの姿を描いた作品であると同時に失敗を含めて様々な試行錯誤を自社で続けていた企業こそが、本当に価値あるコンテンツを生み出す事ができる、というマーケティング用語のトライ&エラーの実例のような作品としても観る事ができるのではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?
ボンドのアクションシーンの特徴は
カメラアングルが沢山ある事!
後ろから撮れ!
前からも撮れ!!
遠方からも撮れ!!!
観客の目をくぎ付けにする映像も
007の魅力の一つなのです!
という訳で次回は
SF映画 vs 007!
というテーマで
007/ムーンレイカー
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい過不足ない満足度のスパイ映画
「ウォンテッド」
良く練り込まれたスパイ作品は
何度でも見たくなる中毒性があります!
アンジェリーナ・ジョリーの
絶頂期に作られた本作は
秘密組織のスナイパーたちの
知られざる魅力を描いているのです!