こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘⑱というテーマで

 

ネメシス(1992)

(原題:NEMESIS)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

★発掘良品の発掘とは?

発掘良品とは、惜しまれながらも2022年3月に終了を迎えた、TSUTAYAさんによる新作・旧作、有名・無名、公開・未公開ではなく「面白い」を基準に作品をセレクトし、毎月紹介してくれている映画ファンたのための素晴らしいシリーズ。

本シリーズは、そんな発掘良品の全作品を5~6年かけてご紹介させて頂こうという超長期目標のシリーズとなっております😄

 

↑今月のラインナップの詳細はコチラ!

 
 
百花繚乱サイバー・パンク時代!

 

本作は1992年に公開されたアメリカで製作された近未来サイバーパンク映画。

 

「ブレードランナー (1982)」「ターミネーター (1984)」「ロボコップ (1987)」などのヒットにより、80~90年代に人間に近い形状をしたアンドロイドやサイボーグやロボットが活躍するSF映画ブームが到来します!

 

「ブレードランナー」

 

「ロボコップ」

 

 

人間の体の一部を機械化したサイボーグや人間の体を模したアンドロイドは、我々人間と何が違うのかをテーマにした作品群は、サイバーパンクと呼ばれ現代でも人気を博しているジャンルとなっていますが、サイバーパンク黎明期の1980年代は正にサイボーグやアンドロイド映画の百花繚乱時代!!

 

「エリミネーターズ (1986)」

 

「ミュータント・ハント (1986)」

 

「ロボット・カーニバル (1987)」

 

 

本作は、そんなサイバーパンク全盛時代に、全4作が作られた人気シリーズですが、残念ながら現在の日本で視聴可能な作品は、第一弾の本作だけとなっているのです汗

 

プレデターっぽい「ネメシス2 (1992)」

 

T1000っぽい「ネメシス3 (1996)」

 

そして「ネメシス4」などの

興味深い続編も存在する「ネメシス」ですが…

 

現在日本で視聴可能なのは本作のみなのです!

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

近未来を舞台に、人間とサイボーグの抗争を描くSFアクション。

監督は「キックボクサー2」のアルバート・ピュン、製作は「ライオンハート」のアシュ・R・シャー、エリック・カーソン、トム・カルノフスキー、エグゼクティヴ・プロデューサーはアンダース・ジョンソン、脚本はレベッカ・チャールズ、撮影はジョージ・ムーラディアン、音楽はマイケル・ルビーニが担当。
 

 

 

ん?

 

本作を解説する上で重要なアルバート・ピュン監督と言えば「キック・ボクサー2」ではなく、1989年に作られた「サイボーグ 」という作品ではないかと思います。

 

アルバート・ピュン監督作品「サイボーグ」

 

 

 

そんな本作の冒頭のストーリーは以下の通り!

 

① 2027年。人工臓器が普及した事でサイボーグ化した人間が激増した結果、暴力的な事件が多発するようになり、地球は荒廃した世界となっていました。

 

機械の体のサイボーグたちは

暴力的な犯罪を多発させるように!

 

 

② ロス警察に所属している脚部がサイボーグの捜査官のアレックスは、機密情報の入力されたマイクロチップを奪い返すたるに、ハンマーヘッズと名乗るサイボーグのテロリストと激しい銃撃戦を繰り広げましたが、ハンマーヘッドの女幹部のグロリアに敗北してマイクロチップを奪われた上に、全身のほとんどをサイボーグ化しなければならないほどの重症を負ってしまいます。

 

ハンマーヘッドのメンバーを

ほとんど倒したアレックスでしたが…

 

最後の最後、女幹部のロザリアから

ロケット弾の直撃を受けて

瀕死の重症を負ってしまいました!

 

 

③ 仕事に復帰したサイボーグ・アレックスは、自身に重症を負わせたロザリアを殺害しますが心は晴れず、警察を辞職した後に、黒社会の用心棒となってしまいます。

 

カリフォルニアのバハに潜伏していた

ロザリオを殺害したアレックスは

その後警察を辞職し、黒社会の用心棒に!

 

 

④ けれどロサンゼルス市警の上層部は、有能なアレックスを手放した訳ではありませんでした。

 ある日、用心棒の仕事をしていたアレックスは、顔面に銃を仕込んだ謎のサイボーグに襲撃され、元上司のファーンズワース長官の元へと連行され、もう一度だけ警察の仕事をするよう命じられますが、与えられた任務はジャワ島に潜伏しているハンマーヘッドの残党から、以前盗まれたマイクロチップを取り戻すというものだったのです!

 

顔から銃を出すサイボーグに襲撃され

捕らえられたアレックスは…

 

元上司にマイクロチップを取り戻すよう

強要されてしまったのです!

 

 

…え?

 

でも、アレックスはもう警察を辞めているので、命令に従う理由はないのでは??

 

 

さて、ファーンズワースは一体どのような方法で、アレックスを命令に従わせる事に成功したのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

ジャワのホテルにチェックインした直後

サイボーグに襲撃されてしまった

アレックスの明日はどっちだ!?

 

 

 

【私の感想】刺激×刺激=80年代クリエイション😆

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、前述した通り本作は人間に近い形状をしたアンドロイドやサイボーグやロボットが活躍するSF映画が大量生産さりた80年代に作られた作品!

 

そんな当時のサイボーグ系SF映画の特徴は、作り手が刺激を受けた映画が何なのかが、観客にも伝わって来るような作品が多いこと!!

 

 

たとえば「ウェスト・ワールド」の無表情なロボットが「ターミーネーター」に受け継がれ、「ターミネーター」のシュワルツェネッガーが「ロボコップ」や「エリミネーターズ」に受け継がれていったように、本作にも「ターミネーター」「ブレードランナー」「ニューヨーク1999」などから影響を受けたと思われるシーンが随所に現れ、観客をニャッとさせてくれるのです。

 

 

そう。

 

クリエイションには、影響を受けた何かが必ず必要とするはず。

 

 

 

本作は、そんな80年代の「自分が影響を受けた作品を反映させるぞ」という気概が随所に感じられる、クリエイティブの源流を観ることができる作品となっているのです!

 

あれ?これって80年代の

スタローンやシュワルツェネッガーの

乱射系映画に影響受けてる?

 

でも、これだけ撃ち合えるのは

サイボーグ同士だからだよね!

 

あれれ?このシーンはひょっとし

「バトルランナー」かな?

 

このシーンはもしかすると

「クレイジーズ」???

 

そしてこのシーンはもちろん

「ターミネーター」ですよね😆

 

 

 

私見ですがそんな本作は「キネマ旬報社」さん解説通り近未来を舞台に、人間とサイボーグの抗争を描くSFアクションとして観る事ができる作品であると同時に創作作品に過去作品のオマージュがある事を楽しめる環境でこそが、後続作品を生み出してゆく土壌である事を理解し、過去作品の影響を受けている事を誹謗したり嘲笑するような風潮は、そのジャンルを衰退させる原因となる事を考えるための一助となる作品としても観る事ができる作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

 

絵画や文芸や音楽なども

過去作品から影響を受ける事で

発達したカルチャーであり

過去作の影響を否定してしまうと

創作物が次世代へと

受け継がれていきません。

 

本作を80年代のキワモノと

断じる方もいらっしゃいますが

私としては、こういう作品を

楽しんでいた80年代の

日本オタクたちが

現代の日本カルチャーを

牽引しているような気がしています…

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

芸達者な殺人鬼!

 

というテーマで

 

殺しの接吻

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★

併せて観たい発掘良品映画!
「ゾンビ・コップ」

こちらもまた

「ゾンビもの」に影響を受けた

80年代のアクション映画!

 

CGが普及していなかった

80年代のSF映画は、

特撮やストップモーションなどの

“人の手による技”によって

怪物たちを生み出していった

ハンドメイドSF!!

本作は、ロサンゼルスの

闇社会に立ち向かった結果、

ゾンビにされてしまった刑事が、

体の腐敗と戦いながら

悪に立ち向かってゆくという、

極めて80年代らしい

SFアクション映画なのです!!