こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日想像力と貴女(きみ)の名はというテーマで

 

マリアンヌ(2016)

(原題:ALLIED)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

★想像力と貴女(きみ)の名は、とは?

 

男性名の映画に比べ、女性の名を冠した作品の数はほぼ無限!!

 

ですが、あまりにも多すぎる事が災いして、近年では女性の名のついた作品名を言っても「誰それ?」と言われてしまう事も少なくありませんので、本シリーズでは過去の様々な女性名の映画をご紹介しながら「女性が活躍する映画って、こんなに沢山あったんだ」と認知して頂ければと思っております😊

 

 

 

 

 

想像力と貴女(きみ)の名はマリアンヌ

 

本作に登場する貴女の名前はマリアンヌ・ボーセジュール

 

邦題が「マリンアンヌ」ですので本作の主人公はマリアンヌ・ボーセジュールだと思われるかもしれませんが、本作の原題は「ALLIED」

 

「ALLIED」には「結びついた」という意味があり、本作の内容は第二次世界大戦の渦中で暗躍していたスパイたちが、実際は誰と結びつているのかを描いて行くミステリー仕立てのラブロマンス作品なのです。

 

仲睦まじい夫婦のように見えますが

2人はこれが初対面の諜報員だったのです…

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば、本作の解説は以下の通り。

 

ブラッド・ピット&マリオン・コティヤール共演で、ロバート・ゼメキスがメガホンを取ったラブストーリー。

連合国軍の極秘作戦に参加し、第二次世界大戦後、ロンドンで再会した諜報員のマックスとレジスタンスのマリアンヌ。

2人には、ある秘密があった……。

2大スターの共演に加えて、舞台となる1940年代のカサブランカやロンドンを再現した美術も見もの。

 

 

 

ん?

 

連合国軍の極秘作戦に参加し、第二次世界大戦後、ロンドンで再会した諜報員のマックスとレジスタンスのマリアンヌ??

 

…この解説は本作のストーリーと異なっていますね汗

 
 
本作の主人公のマックスは、カナダ出身の連合軍の凄腕諜報員。
 
そんなマックスの次の任務は、フランス人実業家に扮してモロッコの首都カサブランカに行き、マリアンヌというナチスドイツに抵抗しているレジスタンスの女性と夫婦のフリをして、カサブランカ駐在のドイツ大使を暗殺する事!
 
 
カナダ人のマックスがフランス人を演じるのは無理があるのでは?と思う方もいらっしゃると思いますが、マックスの出身地のケベック州の公用語はフランス語なので言語的には問題ありません。
 
そんなマックスは自身満々でカサブランカの高級クラブに足を踏み入れ、(設定上の)妻マリアンヌと再会しますが、マックスのフランス語にケベック訛りがあるのを察知したマリアンヌは機転を利かせ、素早くクラブから退席してマックスと共に車で自宅へと向かいます!
 
久しぶりの再会に喜ぶ(フリをする)
マリアンヌでしたが…
 
マックスのフランス語が
拙い事を察したマリアンヌは
機転を利かせて早々にクラブを退散。
「久しぶりの夫と二人にさせてラブラブ
 
車内で二人きりになってようやく
自己紹介ができたマックスでしたが、
マリアンヌはクラブ内とは
別人のような表情になって
「フランス語が下手!」と言って
マックスを𠮟責したのです!
 
 
そんな二人は計画通り夫婦として暮らし始めますが、近隣の人がスパイかもしれない状況下のカサブランカでは、二人は実際の夫婦であるような生活を送らなければならなかったのです!
 
家に入ってしばらくすると
マリアンヌはマックスに対して
屋上に行くよう命じます。
「フランス男は妻と再会したら
 まずはベッドインする。
 そして事が終わったら屋上で
 タバコを一服するものよ」
 
その後、夫を迎えに来たフリをして
屋上にやって来たマリアンヌは
マックスと笑顔で話しながら
後ろの窓から自分たちを見ている
人間がいる事を教えます。
「常にスパイされてるのよ私たち!」
 
 
むむむ。
 
マリアンヌはなかなか優秀なレジスタンスですね!
 
 
ですがマックスは、そんなマリアンヌに一抹の疑念を抱いていました。
 
その理由は、本ミッションの直前にマリアンヌが関与していたパリでのレジスタンス活動で、彼女以外のメンバー全員が敵の奇襲を受けて殺されていたからなのです…
 
マックスを完璧なフランス人にしようと
指導してくれるマリアンヌですが
彼女とパリで行動を共にしたレジスタンスは
全滅していたのです…
 
 
さて、超優秀なレジスタンスのマリアンヌは、果たしてマックスの知らない誰かと繋がっているのでしょうか?
 
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
 
ドイツ大使襲撃に備えて、
モロッコの砂漠で銃を試射をした
マリアンヌでしたが
彼女は撃鉄を起こす事を
知りませんでした!
(…本当に彼女はレジスタンスなの?)
 
 
【私の感想】理性を越えて「結びつく」もの

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作はモロッコのミッションを通じてマックスとマリアンヌの間に愛が芽生えてゆくラブストーリー。

 

マックスもマリアンヌも諜報活動で最も重要な事が「関係した人間と個人的な親密になってしまう事」だと理解していましたが、お互いを補完するような仲睦まじい夫婦を演じていた2人は、生死を共にするミッションを経て「結びつく(ALLIED)」事になるのです!

 

別ポスターには「結びついた」二人の姿!

 

 

そう。

 

愛というものは理性を越えて恋した人と「結びつく」もの!

 

 

ですのでキネマ旬報社さんの解説に書かれている「第二次世界大戦後、ロンドンで再会した諜報員のマックスとレジスタンスのマリアンヌ」というのは間違いで、モロッコのミッションを終えてロンドンに向かったマックスは、上司たちの懸念を無視してマリアンヌに求婚して、大戦中に結婚、出産を経験しているのです!

 

ロンドン大空襲の猛攻の中、

野外で出産する事になったマリアンヌ!

 

 

映画の後半心から愛し合っていたマックスとマリアンヌの間に、ある疑念が芽生える事になるのですが、その疑念を前にしても強く結びついた二人は愛する相手を守るために、理性を越えた決断をする事となるのです…

 

 

私見ですがそんな本作はキネマ旬報社さんの解説のような秘密を隠した2人のラブストリーというよりは「強く結びついた愛」というものは、自己犠牲も厭わず愛する人を救おうとする行為ではないのか?という「性善説」という人間の美徳を描く事を得意とするロバート・ゼメキス監督らしい作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

 

愛する人の為に

マックスは、そしてマリアンヌは

一体どんな決断をするのか?

 

そして映画を観ている私達は

彼等と同じような決断ができるほど

伴侶を愛しているのでしょうか?

 

本作は、個人主義によって

純粋な愛が失われつつある現代の

大人が観る童話のような作品なのです。

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

貴女(きみ)の名はマクフィー

 

というテーマで

 

ナニー・マクフィーの魔法のステッキ

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★

併せて観たい潜伏系スパイの映画

「二つの世界の男」

 

本作は東西ドイツが隔絶されず

敵対する思想の人々が

自由に行き来できた

不思議な状態の1953年の

ベルリンを舞台にしたスパイ映画。

 

思想の異なる国家の人々が

踏み切りを隔て行きかう事ができた

当時のベルリンは、

相互のスパイが暗躍する

緊張感の漂う都市だったのです!