こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘⑰というテーマで

 

マッドボンバー(1972)

(原題:THE MAD BOMBER)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

★発掘良品の発掘とは?

発掘良品とは、惜しまれながらも2022年3月に終了を迎えた、TSUTAYAさんによる新作・旧作、有名・無名、公開・未公開ではなく「面白い」を基準に作品をセレクトし、毎月紹介してくれている映画ファンたのための素晴らしいシリーズ。

本シリーズは、そんな発掘良品の全作品を5~6年かけてご紹介させて頂こうという超長期目標のシリーズとなっております😄

 

 

 

 

恐怖の1970年代ロサンゼルス!!

 

本作は1972年に公開されたアメリカ映画。

 

以前本シリーズでご紹介さて頂いた「ブラック・エース」は、売春と麻薬が蔓延していた1970年代のアメリカ、カンサス州が舞台!

 

ギャングが経営する農場内で、誘拐されして来た少女たちが売買されている姿は衝撃的で「70年代のアメリカって怖いな~!」と感じさせる作品でしたが、本日の「マッド・ボンバー」は、カンサス州よりも遥かに危険な都市であるカリフォルニア州ロサンゼルス!!

 

白昼堂々、牧場の納屋で行われる人身売買!

これが70年代のカンサス州でしたが…

(「ブラック・エース」より)

 

本作で描かれている同時期のロサンゼルスは

こんな感じ!!!!

 

 

 

そんな本作は、連続爆弾魔と連続婦女暴行魔が跋扈していた70年代のロサンゼルスを舞台にした、エクストリームな刑事アクション映画なのです!!

 

通報で駆け付けた刑事に発砲したのは

腹にダイナマイト、両手に拳銃の無法者!!

これがロサンゼルスの日常だ!

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

世の中からはじき出された2人の男が演じる犯行を描く。

製作・監督・脚本・撮影は「魔法の剣」のバート・I・ゴードン、原作はマーク・ベーム、音楽はマイケル・メンションが各々担当。

出演はチャック・コナーズ、ヴィンス・エドワーズ、ネヴィル・ブランド、ナンシー・ホンノルドなど。

 

 

 

むむむ。

 

世の中からはじき出された2人の男が演じる犯行??

 

 

 

えっと…

 

恐らくですがこの解説を書かれた方は、本作に登場するウィリアム・ドーンという名の「マッド・ボンバー (狂った爆弾魔)」と、法を無視してでも犯人を検挙しようとするジェロニモ・ミネリ刑事の2人を指すのではないかと思いますが、彼らは「世の中にはじき出された」人間ではありません!

 

 

映画の冒頭から、自室で手製の爆弾を作ってはロサンゼルスの各地で爆破させているドーンは、一見すると狂気に陥った爆弾魔のように見えますが、彼は無定見に爆弾を炸裂させるテロリストのような人間ではなく自身のポリシーに従ってターゲットとなる人間や場所を爆破してゆく仕事人のような男!

 

手製の爆弾を袋に詰めて…

 

自身の手で目的地へ運んでゆくドーン。

 

ですがターゲットを前にして

ドーンの胸に去来するのは誰かの思い出!

彼は「世の中にはじき出された人間」ではなく

使命感を持って行動する必殺爆破人です。

 

 

また、そんな謎の爆弾魔を追うミネリも、一見すると法を無視したはみだし刑事のように見えますが、彼は姿も分からない爆弾魔の正体を暴くために有効だと思われる行動を躊躇なく行ってゆく、優れた軍略家のような刑事!

 

 

ミネリが事件を担当した直後に、精神病院で2回目の爆破事件が発生。

 

ですが今回の爆破では、ほぼ同時刻に院内で婦女暴行が発生していた事を突き止めたミネリは、爆弾が爆破した時刻と婦女暴行が実行された時刻が近すぎる事から、爆破魔と暴行魔は別人であり、暴行魔は逃亡中の病院内で爆破魔を目撃している可能性があると確信し、まずは暴行魔を逮捕する事を決意します。

 

と言っても、暴行犯が誰だかは謎のまま。

 

ですのでミネリは、ロサンゼルス中の婦警たちにセクシーな恰好をさせて深夜の街を徘徊させ、病院と同じ手口で暴行をしようとした男を暴行直前に検挙するという超危険な囮捜査を実行したのです!

 

病院に侵入した暴行魔の手口は

①後ろから襲う

②被害者の口にテープを貼る

③服を引き裂く、という手順!

 

よし!婦警たちを使って囮捜査だ!!

君たち暴行魔を誘い出してくれ!

 

 

 

…😅

 

でも、それって別の暴行魔も誘い出す事になりませんか??

 

 

 

さて、果たしてこのミネリ式の暴行魔を誘い出す作戦は、どのような結果をもたらしたのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

あっ、正面から襲って来たから別人だ!

逮捕だ!!逮捕!!

 

かなり危険な囮捜査ですが

これなら街中の暴行魔が逮捕出来ます!

一見無謀な策ですが

最短距離で犯罪者を逮捕するには

ミネリの案は間違ってはいないのです!

 

 

 

【私の感想】 男とは悲しい生き物

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作に登場する爆弾魔ドーン、暴行魔、そしてミネリ刑事の3人は、それぞれの哲学を持って生きている男たち!

 

 

あまりにも正義感が強く、その結果トラブルを多発させ妻に離縁されてしまっていたドーン…

 

ポイ捨てをした男に対して激高するドーン。

そんな彼の性格に疲れた妻は

ブームを捨てて去っていきました…

 

 

妻と子供の前では良い家族を演じていた連続女性暴行魔の男…

 

幸せそうな妻と子供たちに囲まれた男は

妻を深く愛しながらも、

サディスティックな衝動が抑えられず

暴行を繰り返していました。

 

 

例え違法性が高かったとしても犯人逮捕のためならダーティな手法も躊躇しないミナリ…

 

モンタージュ作りに協力しないなら

警察署内で暴れて射殺された事にするぞ!

正義の刑事ではありまんが

最速で事件を解決しようとするミナリ。

 

 

 

そう。

 

他者からは「世の中にはじき出された」ように見える人間でも、自身では「自分は正しい事をやっている」と信じて行動する人たちによって、世界は成り立っているのです!

 

例え爆弾犯にどんな理由があろうと

彼を止めるのがミナリの仕事!

そのためには暴行魔とも手を結びます!

 

 

 

私見ですがそんな本作は、爆弾魔のドーンと、ドーンの犯行を止めようとするミナリの息詰まる戦いを描いたポリス・アクション映画であると同時に自分なりの美学を通した事で、孤独を味わっていた3人の男の人生が錯綜した瞬間を描いた作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

 

ドーンの標的は、彼の憎む相手ですが

爆発の規模から考えると

いつ自分が散華しても構わないという

心構えが見え隠れします。

 

正義を貫いた結果、

大切な人を喪ったドーンは

憎む相手と共に

自分自身も吹き飛ばしたいと

思っていたのではないでしょうか…

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

フアレス大統領に捧ぐ

 

というテーマで

 

黒い牡牛

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★

併せて観たい正義の果ての孤独の映画!
フォーリング・ダウン

本作は「マッド・ボンバー」と同じく

ロサンゼルスで、自分なりの正義を貫いた男が

銃を乱射しながら目的地に向かう映画!

 

ロサンゼルスとは、破滅に至る正義の人が集う

聖地なのかもしれませんね…