こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と発掘良品の発掘⑰というテーマで
ファニー(1961)
(原題:FANNY)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★発掘良品の発掘とは?
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本作は1961年に公開されたイタリア映画。
原題は-邦題と同じ「FANNY (ファニー)」ですが、面白いを意味する「FUNNY」ではなく「FANNY」は女性の名前ですので、当然の事ながら本作はファニーという名の女の子が登場する作品😆
こちらが本作のファニー!
という事は、本作の主人公もファニーという事?
…えっと
本作はタイトルが「ファニー」であるに関わらず、主役が3人いるような不思議なテイストの人情映画なのです😅
主役級の活躍をするのはファニーと
ファニーの恋人のマリウス、
そしてマリウスの父親のセザールなのです!
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
ああ、なるほど!
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そんな本作は、マルセイユ三部作という副題に相応しく、フランスの港町マルセイユを舞台にした年代記のような作品!!
マルセイユは、金はないければ日々を楽しく生きている人々が集まる港町。
そんなマルセイユの港町で酒場を営んでいるセザールには、マリウスという一人息子がいますが、酒場の跡を継がせようと考えているセザールの想いに反してマリウスは、船乗りとなって世界を見て回りたいと考えていました。
「おいマリウス。カクテルも作りないと
酒場の主人は務まらないぞ!」
(別にオレ、酒場を継ぎたくないし…)
そんなある日、マリウスの夢が叶う千載一遇のチャンスがやって来ました!
最新鋭の帆船がマルセイユの港に入港し、船乗りとしてマリウスを雇ってくれる事になったのです!!
あの船に乗りたいというマリウスの夢は
叶う事になったのです!!
良かったですねマリウス😊
けれどマリウスがマルセイユの港を去るに際して、不安に思っている事が二つありました。
一つは、自分を跡継ぎだと決めているセザールに黙ってマルセイユを去ろうとしている事。
そしてもう一つは、幼なじみのファニーと別れ別れになってしまう事でした。
昼間から馴染みの酔客たちと
悪ふざけをしているセザールの姿に
うんざりするマリウス。
俺は、あんな人生はイヤなんだ
そしてパニースという名の酔客の一人が
ファニーに言い寄って来るのも
我慢なりません!
ファニーは俺が好きなはずなのに
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は若気の至りで、取り返しのつかない過ちを犯してしまったマリウスやファニーを、セザールやファーの母、そしてパニーズが、包み込むような優しさで、破滅を回避させようと尽力してれるハートフルな作品。
彼らは、自分たちの面子や夢が崩れ去ってゆく事に嘆いたとしても、それでも若者たちを憎んだり見捨てたりする事なく、救いの手を差し伸べる事で、最後には登場人物全員を幸福に導いてゆくのです😉
そう。
まだ社会を経験した事がない青年たちが過ちを犯すのは仕方がない事。
彼らが失敗した事を、嘲笑したり、面罵したり、関係を絶ったりしたとしても、どちらにとっても幸せが訪れる事はないのだと思います…
娘の過ちに母は涙し…
息子にの愚行に父は激怒しても…
それでも尚、若者の未来のために
力を尽くせる事こそが大人の魅力なのです😆
私見ですがそんな本作は、若いマリウスとファニーの恋の行方にドキドキハラハラするラブストーリーであると同時にどんな過ちを犯したとしても、それでも尚若者たちを許し破滅から救おうとする大人の度量を、観客の大人たちに理解してもらえるよう作られた作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?
マリウスとの一夜で妊娠し
神に告解するファニー。
妊娠を知ったファニーの母は
当然激怒し、家から出ていけと絶叫!!
ですがファニーが憎い訳ではないのです。
どんなに怒っていたとしても
母親は自分の娘が不幸にならないよう
心から願うものなのです…
という訳で次回は
本当に怖いストーカー映画
というテーマで
暗闇にベルが鳴る
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい子供との死別を描いた発掘良品!
「禁じられた恋の島」
こちにの作品も
辺境の島を出て海の男になりたい
青年が登場する作品。
けれど、彼が父だと慕う船員の男は
青年の想いを無視して
自分の新妻の世話を青年に託して
身勝手に出航してしまいます。
本作と真逆の大人が登場しますので
2作を見比べて頂けると
どちらが大人のあるべき姿なのかが
見えて来ると思います😊