こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と80年代ビデオ・ホラーというテーマで
アンドロイド(1982)
(原題:ANDROID)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★想像力と80年代ビデオ・ホラーとは?
私のブログでは毎年10月を、年に一度のホラー特集として、様々なテーマでホラーやサスペンスなどをご紹介しております。
本年のテーマは、80年代のビデオ・ブームに量産された、ビデオ発売を意識したようなホラー作品!
映画館の巨大スクリーンで鑑賞に耐えられないかもしれない作品でも、家のソファに座って友達と一緒にワイワイ観れば、スクリーンとは趣の違った映画の楽しみ方ができる事に気づいた映画の作り手と観客は、まるで共犯関係のように、ビデオで観るために作られたようなホラー作品をご紹介させて頂ければと思っております🎃👻💀😆
本作は1982年に公開されたアメリカ映画。
タイトルからもお分かり頂けるように、本作はアンドロイドが登場する作品!!
ですが残念なことに、本作に登場するアンドロイドはポスターに描かれているような精悍な顔ではありません
本作に登場するマックスは、人間らしい感情をインプットされていない、無感情なアンドロイド!
ですが無感情なはずのマックスは、何故か男女の求愛行動に興味を持ち、宇宙の彼方で出会えるはずもない人間の女子を夢見て、一人悶々としているのです…
宇宙船のコンピュータを検索し
男女の営みを観て悶々としているマックス!
…大丈夫?このアンドロイド
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば、本作の解説は以下の通り。
はい。
クラウス・キンスキー氏と言えば、「ノスフェラトゥ」や「フィッツカラルド」というヴェルナー・ヘルツォーク監督作品に出演されている事で有名ですが、彼は「殺しが静かにやって来る」「キングと呼ばれた男」などのマカロニ・ウェスタンや、エンパイア・ピクチャーズ作品の「クロールスペース」や、カルト作「キラー・トラック」などにも出演されている幅広い芸風の俳優!
ただし、どの作品においてもクラウス・キンスキー氏が演じられているのは“一度観たら忘れられない異様なキャラクター“”たちであり、本作のダニエル博士も只者ではない雰囲気が漂っています。
コチラがダニエル博士!
そんなダニエル博士はマックス 404というアンドロイドの開発者でしたが、地球で普及していたマックス404は、ある日人間に対して反乱を起こしてしまい、その結果アンドロイドの開発は禁止され、博士は地球から遠く離れた外宇宙にある宇宙ステーション内で密かにアンドロイドの研究を続けていたのです!
そんなダニエル博士の助手として宇宙ステーションに同乗していたマックスでしたが、研究内容を全く教えてもらえず放置され続けていたマックスは、次第にモチベーションが下がり、反抗的な態度を取るようになります。
宇宙ステーションの周囲を監視しろという
ダニエル博士の命令を無視し
ロックを聞きながらゲームに興じるマックス!
そんなマックスの興味の中心は、人間の女性との性交!!
様々な情報を収集しながら、女性と出会う事を夢想し続けていたマックスでしたが、ある日、ダニエル博士の宇宙ステーションに修理を求める宇宙船からの遭難信号を受信したマックスは、声の主がマギーという名の女性である事を知って大興奮し、ダニエル博士に黙って宇宙ステーションにへの着陸許可を出してしまったのです!!
マックスが受信した救難信号は女子の声!
うぉぉぉぉぉぉ女だ!!!
大興奮して着陸許可を出すマックス。
さて、性的に暴走して宇宙船を引き入れてしまったマックスは、果たしてどんなリアクションを起こしたのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
ちなみに救難信号を出していた宇宙船に
乗っていたのは宇宙刑務所に護送中
看守を殺害して逃亡した3人の男女!!
マギー以外の乗組員がいると知って
衝撃を受けるマックス。
「ぼ、ぼくと話していた女性はどこ?」
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作はあの名作「ブレードランナー」と同じ1982年に公開された低予算のSF映画!!
「ブレードランナー」は、寿命が定められているアンドロイドたちが、自分たちの命に何の意味があるのかを問うために地球へやって来るというお話ですが、本作は逆に、ずっと宇宙船の中でアンドロイドしての存在の自問自答を続けて来たマックスが、マギーという女性と出会った事で、自分はどうなりたかったのかを理解してゆく、進化の階段を登るような話となっているのです!
映画の冒頭、女性に出会いたいという
願いだけで悶々としていマックスは
ICチップ内で奇妙な妄想を描いていますが…
マギーと出会った事でマックスは
自分はマギーと一緒に地球に行きたいと
思うようになり、人間のように振舞えるよう
映画のシーンを再現しようと
練習し始めるのです!
そう。
80年代はアンドロイドと人間との境界線を人間側がリアルに想像しはじめた時代!!
本作に限らず80年代に作られた近未来SFの多くは、アンドロイドと人間がギクシャクした関係を構築しながら未来を模索してゆく姿が描かれているのです😆
…という事は、本作はホラーではなくラブ・ストーリー?
いいえ。
本作はラスト15分で怒涛の展開を迎え、マックスの姿もポスターのようなスキンヘッドとなってゆくのです…
私見ですがそんな本作は80年代らしいコンピュータと人間との感覚的なやり取りを描いたSF映画として楽しめる作品であると同時にもし自我が生み出せるコンピュータが存在するのであれば、その自我を別のものに書き換える事も可能ではないかというスリリングな問いかけを観客に突き付けて来る作品として観る事もできる作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?
もしマギーと地球に行くという自我が
マックスの中で芽生えたのなら
そのICチップを別のものに差し替えれば
問題は解決なんじゃないの?
尚、このアイディアは1991年の
「ターミネーター2」と同じものであり
アンドロイドはチップを交換する事で
別人格に変換する事が可能なのです!!
という訳で次回は
スター・クリスタルじゃダメ?
というテーマで
SF異星獣ガー
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい"人間とコンピュータの関係”を描いた作品
「 ナビゲイター」
自分の星へ帰る道を忘れてしまった
有機的コンピュータを内蔵した宇宙船は
12歳の少年と会話をしながら
自分の記憶を思い出そうとするのです!
宇宙人とのコミュニケーションは
この作品のような感じで行われるのが
ベストではないでしょうか😊