こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と80年代ビデオ・ホラーというテーマで
SFダンジョン・マスター
魔界からの脱出(1985)
(原題:THE DUNGEONMASTER)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★想像力と80年代ビデオ・ホラーとは?
私のブログでは毎年10月を、年に一度のホラー特集として、様々なテーマでホラーやサスペンスなどをご紹介しております。
本年のテーマは、80年代のビデオ・ブームに量産された、ビデオ発売を意識したようなホラー作品!
映画館の巨大スクリーンで鑑賞に耐えられないかもしれない作品でも、家のソファに座って友達と一緒にワイワイ観れば、スクリーンとは趣の違った映画の楽しみ方ができる事に気づいた映画の作り手と観客は、まるで共犯関係のように、ビデオで観るために作られたようなホラー作品をご紹介させて頂ければと思っております🎃👻💀😆
本作は1985年に公開されたエンパイア・ピクチャーズ初のファンタジー作品!!
「ダンジョンマスター」というタイトルからは、中世を舞台にしたファンタジー映画を想像されるかもしれませんが、本作の主人公のポールは、自ら開発したAIとスマートグラス(メガネ型のウェアラブル端末)を所持している天才コンピュータエンジニア!
80年代で既にウェアラブル・コンピュータを
開発している天才ポール!
眼鏡をかざせば何でも解決!!
そんなポールに勝負を挑んできたのは、古今東西の強者を魔術で屈服させて来た悪魔メステマ!!
本作は、そんなウェアラブルコンピュータの使い手のポールが、悪魔の仕掛けた7つの試練を切り抜けてゆく、リアル脱出ゲームのような作品なのです😆
魔法使いvsコンピュータ技師!
勝者はどっちだ!!
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば、本作の解説は以下の通り。
はい。
本作の内容は解説の通り!
主人公のポールは天才コンピューター・エンジニア!
彼は自力で開発したキャルと名付けた自律型コンピュータ(AI)の端末をカメラに装着して、どんなトラブルでも解決してしまうポールは、正にコンピュータ時代の魔法使い!!
キャルで信号機を操作すれば
ノンストップでマラソンも可能です!!
そんなポールは、恋人のグエンにプロポーズする事を決意しますが、プレゼントに選ぶ花から、決め台詞、果ては結婚指輪の選定までキャルのアドバイスに従っているポールの姿を見たグエンは、結婚に不安を抱いてしまいます
「グエン。結婚指輪を受け取って!」
「えっ!でも私の指のサイズ知ってるの?」
「それはもちろんキャルと相談してさ~」
「………(この結婚大丈夫かしら?)」
ですがその日の晩、眠っていたポールが目を覚ますと地獄のような場所にされてしまい、そこには悪魔メステマと名乗る老人によがグエンを鎖で拘束し「恋人の命が惜しければ、自分の用意した7つの試練を乗り越えてみろ!!」と言って来ました。
人類が誕生してからずっと人間の強者と戦って勝利を収めてきたメステナは、人類の新しい武器であるウェアラブル・コンピュータを開発したポールを人類の強者と認定し、勝負を挑んで来たのです!!
眼鏡型は戦闘に不向きだからからか
魔法のチカラで眼鏡を腕に装着するタイプに
アップグレード(?)してくれたメステナ!
これで異世界でもキャルと
交信可能になりました😆
ちなみに、ポールが受ける7つの試練とは…
①STONE CANYON GIANT
(ストーン・キャニオン・ジャイアント)
②DEMONS OF THE DEAD
(デモンズ・オブ・ザ・デッド)
③HEAVY METAL
(ヘビーメタル)
④ICE GALLERY
(アイス・ギャラリー)
⑤SLASHER
(スラッシャー)
⑥CAVE BEAST
(ケイブ・ビースト)
そして…
⑦DESERT PURSUIT
(砂漠の追跡)
さて、果たしてポールは、この驚天動地のメステナの試練に勝利する事が出来たのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
ヘビメタ野郎vsコンピュータ技師!
強いのはどっち!?
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作はポールが挑む試練が7つもあるのに上映時間が76分しかないという超濃縮展開のアドベンチャー映画!!
その上、ポールが悪魔メステナと出会うまでに約20分を費やしてしまっていますので、折角面白そうな試練が用意されているにも関わらず、各戦闘パートが10分未満となってしまい、ミュージックビデオみたいな雰囲気になってしまっているのです…
折角、アイス・ギャラリーのシーンで
氷漬けの狼男やジャック・ザ・リッパー、
ルイ16世やアインシュタインまで登場するのに
ほとんど活躍せず!!
そう。
エンターテイメント系映画で重要なのは、尺と戦闘数のバランス!!
120分のアクション映画で2回しか戦闘シーンがなければ退屈ですが、76分の本作に7つ(+ラストバトルも加えると8つ)もの戦闘シーンを入れてしまうと、個々の戦闘が尺足らずな感じになってしまうのです
「キャル!ヘビメタ野郎からグエンを救え!」
「OK!」
「やった!メタル野郎を瞬殺だ!!」
…え?これで終わり!?
私見ですがそんな本作は80年代の若者たちが集まって、様々なアイディアをいっぱい詰め込んで作った近未来SFアクション映画の習作的な作品年として楽しめる作品であると同時にエンターテイメント系映画の尺と戦闘数のバランスを取る事の重要性を考える端緒となる映画として観る事もできる作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?
第5の試練「スラッシャー」は
街に出没する連続殺人鬼に
ターゲットにされてしまったグエンを
救出する推理サスペンス!!
推理サスペンスを解決させるには
絶対に10分では足りません!
本作は、アイディアを詰め込み過ぎると
目指していたはずのクオリティが
低下してしまう事が理解できる
自動車事故の原因を解説するビデオのような
役割にも適している
大変もったいない作品だと思います
という訳で次回は
アンドロイドは何の夢を見るか?
というテーマで
アンドロイド
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい"尺と戦闘数を考える"作品
「 世紀末救世主伝説 北斗の拳」
こちらも110分という尺に対して
10の勝負を詰め込んだ1986年版の作品!
勝負が多ければ良いというものではない
という事を視覚的に学べる
ある意味スゴイ作品となっております😆