こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘⑯というテーマで

 

ビッグ・トレイル(1965)

(原題:THE HALLELUJAH TRAIL)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

★発掘良品の発掘とは?

発掘良品とは、TSUTAYAさんによる新作・旧作、有名・無名、公開・未公開ではなく「面白い」を基準に作品をセレクトし、毎月紹介してくれている映画ファンたのための素晴らしいシリーズ。

本シリーズは、そんな発掘良品の全作品を5~6年かけてご紹介させて頂こうという超長期目標のシリーズとなっております😄

 

↑今月のラインナップの詳細はコチラ!

 

 

 

 

ハッタリが効いてる日本版ポスター!

 

本日の作品は1965年に公開されたアメリカの西部劇。

 

アメリカ版のポスターは色んな人々がゴチャゴチャと存在しているコミカルなタッチのイラストですが、日本公開時のポスターは勇壮なロゴをバックに横一列で疾走する騎馬隊が描かれているカッコいい雰囲気!!

 

ロゴがメッチャかっこいい日本版ポスター!

 

こちらも勇ましいですね😊

 

ビデオ版パッケージもカッコいいデザイン!

 

 

恐らくですが日本版のポスターだけを見た方の中には本作を、勇壮な戦闘シーンが売り物の本格派な西部劇だと勘違いされてしまったかもしれませんあせるあせる

 

 

ですが本作のストーリーは、デンヴァーの酔っ払いと、禁酒運動を推進する夫人団と、お酒大好きネイティブ・アメリカンと、禁酒運動の夫人たちを守る事になった騎兵隊の四つどもえの戦いを描いた、コメディタッチの群像劇なのです😆

 

こちらが本作のサントラのジャケット!

どうみてもコメディ映画ですね!!

 

本作はオープニング・テーマも軽快!

曲中「ハレルヤ」を連呼されている理由は、

原題が「ハレルヤ・トレイル」だからなのです😘🤠

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

ビル・ガリックの歴史小説を「旅路」のジョン・ゲイが脚色、「大脱走」のジョン・スタージェスが監督・製作した西部アクション。

撮影は「ベン・ハー(1959)」のロバート・サーティース、音楽は「大脱走」のエルマー・バーンスタインが担当した。

出演は「大列車作戦」のバート・ランカスター、「ハイウェイ」のリー・レミック、「ダンディー少佐」のジム・ハットン、「ステート・フェア(1962)」のパメラ・ティフィン、「偉大な生涯の物語」のドナルド・プレザンス、ほかにブライアン・キース、マーティン・ランドー、トム・スターンなど。

 

 

 

 

…本稿もライナーノーツみたいで、作品内容に関する解説がありませんね😅😟

 

 

これでは内容がさっぱり分からないと思いますので、もう少しだけ詳しく解説させて頂くと、本作の舞台はウィスキーが枯渇しつつあった西部開拓時代のデンヴァーの街!

 

街のウィスキーが枯渇してしまうだけではなく、全国的なウィスキー不足のために、この冬デンヴァーにウィスキーが届かない可能性がある事を知った住人たちはパニックになり、酒場に集まり対策を協議する事にしました!

 

ウィスキーの枯渇は死活問題。

みんなで集まって対策を協議しよう!

 

 

無類の酒好きのオケという長老格の男は、一軒一軒の酒場が注文するより、街中の酒場が共同で大量のウィスキーを買う事を提案し、何と40台のウィスキー専用の駅馬車隊を編成してしまいました!

 

オケ老人は、酒を飲ませれると

泉のようにアイディアが湧き出る賢者!

「うむ。酒の幌馬車隊を編成せよ!」

 

 

…たしかに大量買い付けをすればウィスキーは手に入りやすくなりますし確実にデンヴァーに届くはずですが、男たちが酒のために幌馬車隊を編成したと聞いた婦人たちは大激怒!!

 

ウィスキーを積んだ幌馬車を街に入れない事にした婦人たちは禁酒主義同盟を結成し、デンヴァー周辺の治安を守っているラッセル砦に向かい、騎馬隊に対して自分たちに協力するよう要請して来たのです。

 

「ウィスキーを街に入れるな!!」と

騎兵隊の砦でデモ行進をする禁酒主義同盟。

 

 

この事態を重く見たラッセル砦のゲアハート大佐は、デンヴァーに近づきつつあった幌馬車隊を守るために部下を派遣させますが、禁酒主義同盟の安全も守らなければならないので、自身は女性たちのデモ隊の警護を担当する事になってしまいますあせる

 

禁酒主義同盟のリーダーのコーラは

ゲアハートの意見を一切聞かない強キャラ!

ですが市民を守るのが騎兵隊ですので

ゲアハートは彼女たちを護衛する事にします。

 

 

…つまり本作は、ウィスキーを運ぶ幌馬車隊と禁酒主義同盟の両方を守る騎兵隊の活躍を描いた作品?

 

 

 

いいえ。

 

実は、大量のウィスキーが運ばれて来るのを知ったネイティブ・アメリカンのスー族と、ウィスキーが到着するのが待ちきれないデンヴァーの男たちも、幌馬車がやって来る道に向かって進行を開始していたのです!!

 

禁酒主義同盟に奪われる訳にはいかん。

先回りしてウィスキーを受け取るぞ!

 

いや。ウィスキーは我々スー族が頂く!!

 

 

 

 

さて、大量のウィスキーを運んだ幌馬車は、果たして無事にデンヴァーの街へと辿り着く事ができるのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

上部からネイティブ・アメリカン。

右からウィスキーの幌馬車と騎兵隊A

左から禁酒主義同盟と騎兵隊B

下からデンヴァーの酒好きたち!

ここが4者が激突する関ヶ原!

 

尚、当日は砂嵐で視界0!

ウィスキーの明日はどっちだ!?

 

 

 
【私の感想】群像劇の愉しみに乾杯!!

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、前述しました通り本作はシリアスな作品ではなくコメディタッチの群像劇!

 

実は、ウイスキーを運んでいた幌馬車隊の中にも、野盗のような男たちが紛れ込んでいたために、砂塵渦巻くデンヴァーの荒野での激突は、酒を自分のものにしたい男たちと、酒なんていらないという女性たちが入り乱れての大混戦となってゆくのです😆

 

ネイティブ・アメリカンが襲撃したのは

幌馬車隊ではなく禁酒主義同盟!

「なんでここに女子たちが!?」

「いかん!ご婦人たちを守れ!」

「キャー!何で私たちを襲うの!?」

 

 

 

私見ですがそんな本作は、西部劇であると同時に、酒を巡るトラブルは古今東西数限りなく存在してたんじゃないかな?という酒のつまみになるようなコメディ映画!

 

大乱闘にも関わらず誰一人死なず、個々のキャラの見せ場もしっかりあって、最後はなんだかんだでハッピーエンドになる本作は、三谷幸喜監督の諸作品のような、ちょっとマヌケな善人たちが織り成す多幸感の味わえる群像劇となっているのです😊

 

 

 

そう。

 

お酒好きにとって、酒がやって来る道は聖なる道!!

 

 

 

本作の原題は「ビッグトレイル」ではなく「THE HALLELUJAH TRAIL(ザ・ハレルヤ・トレイル)」

 

ハレルヤとは歓喜を表す言葉ですので、禁酒主義同盟たちが神を称えよとハレルヤ行進をする同じ道で、ウィスキーをこよなく愛する人たちは、酒がやって来る事を神に感謝してハレルヤ・トレイル(道)へと進んで行ったのです😄

 

あれれ?ウィスキーじゃなくてシャンパン!?

でもOK!美味しい酒が飲めれるなら😋

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

遺産ねらいの人生とは?

というテーマで

 

ホドロフスキーの虹泥棒

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★

併せて観たい発掘良品!
「ディナーラッシュ」

 

ニューヨークで人気のイタリア料理店を経営している老マフィアは、別のマフィアに共同経営者を殺された上に店を明け渡すよう

脅迫を受けていました!

 

大混雑のイタリア料理店を舞台にした一夜の一幕劇!

 

本作もまた三谷幸喜監督作品のような、人間味のある人々が多数登場する群像劇なのです!