こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と世界の写窓からというテーマで

 

恋愛社会学のススメ(2009)

(原題 ALLE ANDEREN)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

★世界の写窓からとは?

 

自由に海外旅行を楽しめたのが、遠い昔の様になってしまった2020年代。

 

今海外は、一体どのような状況になっているのでしょうか…

 

「世界の写窓から」は、そんな世界各地の状況を、映画に写った画像を通して観に行こうというコンセプトで映画紹介をしてゆくシリーズです😊

 

↑本日の写窓はイタリアのサルディーナ島です😉

 

 

 

楽しいはずのリゾート地で…


本作は2009年に公開されたドイツ映画ですが、物語の舞台はイタリアのリゾート、サルディーナ島!!

 

センスの良い別荘が立ち並ぶサルディーナ島に休暇に来たカップルが登場しますが、遊びに来たはずなのに、二人の恋愛関係は、キリキリとした緊張感か漂っていたのですあせるあせる

 

↑こんなリゾート旅行はイヤですね…汗

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

完璧な熱愛カップルを演じる恋人たちが、その理想と現実とのギャップに悩みつつも新しい生き方を模索する様を描く恋愛ドラマ。

監督はマーレン・アーデ。出演は「白いリボン」のビルギット・ミニヒマイアーとラース・アイディンガー。

2009年ベルリン国際映画祭銀熊賞(女優賞・審査員賞)受賞作。

 

 

はい。

 

 

主人公のクリスは、サルディーナ島に豪華な別荘を所有する母親を持つ若き建築士!

 

最近、大型案件のコンペディションに参加したクリスは、結果が出るまでの間、恋人のギッティと島でバカンスを楽しむ事にしたのです。

 

↑しばらく2人だけでのんびりしよう😊

 

 

ギッティは、クリスの事がが大好きな彼氏体質とも言うべき性格の女性。

 

コンペの結果を気にしているクリスの事を気にしているギッティは、常に陽気に振る舞ってクリスを楽しませようとしますが、そんなギッティの行動を鬱陶しく感じているクリスは、ギッティに対して冷たい行動を取ったり、彼女の提案を無視したりします。

 

 

 

クリスは母親からの紹介で、友人の別荘の改装プランを策定するよう頼まれまれており、ギッティはクリスを元気づけようと、仕事を受けるよう励ましますが、彼女の意見が気にくわなかったかのようにクリスは消極的な意見を述べて断ろうと言い出しますが、その直後に、建築士仲間のハンスと出会ってしまいます。

 

↑「ねぇ。あなたのアイディアで、この別荘は

  もっと素敵になると思うわ😄」

 「いや。改装の仕事は好きじゃないんだ。

  この件は断ろうと思ってる。」

 

 

ハンスは豪放磊落なタイプで、日ごろからクリスが好きじゃないといっていた男ですが、陽気なハンスから、自分の別荘に遊びに来ないか?と誘われたクリスは、ギッティと約束していたヨットでのクルーズを勝手にキャンセルして、ハンスの家に遊びに行っただけでなく、ハンスのアドバイスに従って、ギッティには断ると言っていた別荘の改築を受ける事にしたと言い出したのです!!

 

↑島のスーパーでハンスを見かけたクリスは

 会いたくないので隠れる事にしますが…

 

↑いざ見つかってしまうと偽りの笑顔あせる

 「やぁ。偶然だね!会えてうれしいよ」

 「良かったらウチへ遊びに来ないか?」

 「本当かい!是非うかがうよ!!」

 

 

 

…あれれ?

 

これじゃあ、ギッティの立場がありませんね汗

 

 

 

 

さて、ハンスに会って豹変したクリスの姿を見て、ギッティはどんな気持ちになってしまったのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑ハンスと妻のゲーナは相性抜群の夫婦!

 そんな2人を羨ましそうに見ているクリスですが

 ギッティの様子は…

 

 

 

【私の感想】 恋愛以外の要因について…

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は「楽しい恋愛映画」ではなく「見てて辛くなる恋愛映画」。

 

大変残念な事ですが、クリスとギッティは明らかに性格が不一致!

 

自信家のクリスにとって、自分に意見して来るようなギッティはイラッと来る存在であり、明け透けなギッティにとって、裏表のあるクリスは不誠実で卑怯な存在であるよう感じている様です…

 

↑母親の部屋のインテリアをバカにするクリス。

 

↑そんなクリスを見て笑うギッティですが

 心中では、母親の人格をバカにするクリスに

 嫌悪感を感じて悲しくなってしまいます…

 

 

 

そう。

 

恋愛とは愛だけの関係ではなく、愛した人の人格を含めて受け入れられるかが問われる、極めて繊細な問題を含んだ感情なのです。

 

 

 

 

私見ですがそんな本作は、実際に恋愛をしてすれ違いを経験した事があるカップルにとっては、ホラー映画のような展開であると同時に、心の処方箋のような効果もある作品であると思われます。

 

 

恋人とのすれ違いで悩むを観るのは、同じ経験がある方にとっては、身につまされるような痛みを感じる体験であると同時に、自分だけが、この痛みを感じていた訳ではない事を知る事により孤独が癒されていく体験もできる、恋と人格の事について想いを馳せる機会となる作品だと思うのですが、皆様はどう思われますでしょうか?

 

↑「はい。笑って😄」

 と言われても笑えない心境になるのが

 恋した人とすれ違った時のつらさですね…

 

 

 

尚、本作の原題は「ALLE ANDEREN」

 

これはドイツ語で「他のみんな」という意味

 

恋愛におけるすれちがいの悩みは「他のみんな」も抱えている問題なのです…

 

↑この瞬間の心の痛みは、

 他のみんなも感じている事なのです…

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

怖いほどの愛

 

というテーマで

 

エマ、愛の罠

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★

併せて観たいルーマニアが舞台の映画
「ふたりの5つの分かれ路」

 

原題は「5X2」。

別れる事となった夫婦に起こった5つの過去の出来事とは!?

 

相思相愛だった2人が、近づかれただけでも嫌悪するような関係となって行く過程を演繹法で描いたフランソワ・オゾン監督による「見てて辛くなる恋愛映画」です。