こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と発掘良品の発掘⑮というテーマで
ビッグ・マグナム77(1976)
(原題:UNA MAGNUM SPECIAL PER TONY SAITTA)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★発掘良品の発掘とは?
発掘良品とは、TSUTAYAさんによる新作・旧作、有名・無名、公開・未公開ではなく「面白い」を基準に作品をセレクトし、毎月紹介してくれている映画ファンたのための素晴らしいシリーズ。
本シリーズは、そんな発掘良品の全作品を5~6年かけてご紹介させて頂こうという超長期目標のシリーズとなっております😄
↑今月のラインナップの詳細はコチラ!
TSUTAYAさんの発掘良品シリーズの第68弾、第71弾、第73~77弾、第81弾までの全27作品を紹介してゆく本シリーズも本日でラスト!
本シリーズは、映画マニアしかの方しか知らないような、正に発掘良品の名に相応しい知られざる作品のラインナップでしたが、いかがでしたでしょうか😊
ラストは、1970年代の混迷した世相が描かれたカナダを舞台にしたイタリア人監督によるクライム・アクション映画なのです!
↑70年代の荒々しいクライム・アクションです!
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
ルイーズは生前、一体何をしていたのか?
そして何故毒殺される事となったのか?
目的のためには手段を選ばない無骨な刑事トニーは、妹の死の真実を探るために、関係者を一人一人追い詰めて尋問し始めたのです!
↑ルイーズの写真の後ろに写っていた
湖畔のホテルの支配人を脅して
妹と一緒にいた人物の名を吐かせるトニー!
さて果たしてトニーは、ルイーズの死の真相に迫る事は出来たのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
↑トニーは、行く手を阻む者には
有無を言わさず鉄拳制裁の荒くれ刑事!
ちなみに、この場面で攻撃されているのは
不審者を見とがめた駅の人でした
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は2014年に公開された中島哲也監督の「渇き。」と少し似た展開の作品!
↑やや難解な作品と言われている「渇き。」
本作も「渇き。」と同様、自分の肉親に関する謎を解明しようと奮闘する刑事の物語ですが、どちらの刑事も、真相に近づくにつれ、愛していた肉親が、自分には見せない別の顔を持った存在だという事を知って衝撃を受ける事となりますが、これは、大なり小なり肉親の間に起こり得る事象!
特に、若者革命が起こった60年代後半から70年代までの世界では「大人たちの常識を信じるな」という風潮によって、若者たちが大人たちから距離を置き、セックス、ドラッグ、ロックンロールなどに傾倒していった時代でもあったのです…
↑捜査の過程で明らかになったのは
ルイーザの写真に写っていたネックレスは
殺害された富豪の持ち物だという事。
…ルイーザ。お前は一体何をしていたんだ。
そう。
家族は一番身近な他人。
残念ですが人間にはそれぞ人格と自我があり、成長した後には自分の選んだ道を歩んでゆくものなのです😥
↑トニーの心の中に、今まで知らなかった
妹の姿が思い浮かぶようになります…
本作は「ビック・マグナム77」というカッコいいタイトルや、トニーの常軌を逸したようなカーチェイス・シーンによって、爽快なアクション映画のようなイメージを抱く方もいらっしゃると思いますが、実際の内容は、愛する家族の見たくない姿を知ってしまった正義の刑事トニーのやるせない想いを描いた作品となっているのです。
↑一見すると爽快感のある作品に思える本作ですが
↑派手なシーンの裏に描かれているのは
家族との関係が希薄とっていた
70年代の苦悩が描かれた作品だと思います。
私見ですが、そんな70年代の家族との乖離は、ネット社会となった現代にも通底する問題ではないかと思うのですが、皆様はどう思われますでしょうか?
↑トニーがルイーザの死を捜査した事で
増えてゆく犠牲者たち。
果たして妹の死の真相を調べる事は
正しい事だったのでしょうか…
という訳で次回は本シリーズはおしまい!
一か月の間お付き合い下さり、本当にありがとうございました😄
次回からは、また新シリーズを始められればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
↑ちょっとだけ予告編!さて何の映画でしょう😊
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい発掘良品!
「真夜中の処刑ゲーム」
本作は「ビッグ・マグナム77」と同様、カナダで撮影された残虐なバイオレンス映画!!
カナダと言えば、のんびりとした平和な国を想像される方も多いのではないかと思いますが、カナダには残虐な映画の量産国という闇の一面も存在するのです!!
本作も、そんなカナダの知られざる残酷面を見せつける恐ろしい作品!!
もしカナダの警察が機能しなくなった日には、本作のような残酷な事態が発生するのかもしれません…