こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘⑭というテーマで

 

砦の29日(1966)

(原題:DUEL AT DIABLO)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

★発掘良品の発掘とは?

発掘良品とは、TSUTAYAさんによる新作・旧作、有名・無名、公開・未公開ではなく「面白い」を基準に作品をセレクトし、毎月紹介してくれている映画ファンたのための素晴らしいシリーズ。

本シリーズは、そんな発掘良品の全作品を5~6年かけてご紹介させて頂こうという超長期目標のシリーズとなっております😄

 

↑今月のラインナップの詳細はコチラ!

 

 

 

重複したセレクション!

 

本作は、発掘良品63弾にセレクトされている作品。

 

(第63弾に選ばれているのは「ダーク・スター」「要塞警察」「真夜中の処刑ゲーム」「砦の29人」「恐怖分子」の5作品!)

 

 

 

 

ですが何故か2021年3月の第127弾にも再度セレクトされているのですあせるあせる

 

(第127弾は「砦の29人」と「ケンタッキー魂」の2作品)

 

 

 

発掘良品で重複されている作品は本作のみですので、単純なミスだと思われますが、重複して選ばれてしまった原因の一つには「内容が地味で、記憶に残りにくいから」という事が挙げられると思います😓

 

という事は、本作は地味でつまらない作品なの??

 

 

いいえ。

 

むしろ本作は、噛めば噛むほど味が出るスルメのような魅力がある西部劇!

 

大規模な戦闘シーンなどもありますが、それ以上に、主要登場人物たちの人間ドラマがいつまでも記憶に残るヒューマンドラマなのです😄

 

↑こういうシーンも迫力満点なのですが、

 本作は4人の人物の心の動きを描いた作品です!

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

マーヴィン・H・アルバートの原作を彼自身と、ミッチェル・M・グリリケスが共同で脚色、「野のユリ」のラルフ・ネルソンが監督した西部劇。

撮影はチャールズ・F・ウィーラー。
音楽は「ハーロー」のニール・ヘフティ、出演は「いつか見た青い空」のシドニー・ポワチエ、「卑怯者の勲章」のジェームズ・ガーナー、「十二人の怒れる男」のデニス・ウィーバー、「野いちご」のビビ・アンデルソン、「野郎ぶっ飛ばせ」のビル・トラヴァース。

製作は、ラルフ・ネルソンとフレッド・エンゲル。

 

 

あまり作品に対する言及がありませんね汗汗汗

 

ですので少しだけ内容を解説させて頂くと、本作は「砦の29人」というタイトルだと29人の勇者の映画みたいですが、本作の邦題を現代風につけるなら「別の砦に救援に向かう事になった29人が新兵だった件あせるという感じのストーリー!!

 

↑砦の29人は、こんな有様あせるあせる

 

 

そんな新兵を率いる事を命じられたスコッティ・マカリスター中尉は、かつての仲間を2人同行させようと画策します。

 

 

 

一人は孤高のレンジャーとして名高いジェス・レムスバーグ!

 

彼はネイティブ・アメリカンの妻を何者かに殺された過去があり、犯人を捜して荒野を彷徨っていました。

 

↑サバイバル能力に長けたレムスバーグは

 旧友スコッティの依頼で砦へと向かっていました!

 

 

 

もう一人は、かつては自分の部下で、今は商人となっているトーラーという黒人。

 

軍隊の仕事を嫌って離職したトーラーを協力させるためにスコッティは一計を案じ、トーラーに野生馬を購入したいともちかけ、馬を連れた来たトーラーに、調教してくれないなら金を払わないと脅し、砦に向かう道中で馬を調教させる約束をさせてしまいます!

 

↑トーラーの馬は未調教なので金は払う必要ないと

 上官に進言するスコッティは策士です!

 

 

こうして2人の優秀な仲間を手に入れたスコッティは、新兵たち29人を率いて別の砦へと向かう事になるのですが、レムスバーグがスコッティの砦へと向かっている途中、荒野でアパッチ族に襲撃されていたエレンという白人女性を助けるのですが、彼女は夫が待つ砦に戻るより、アパッチの砦へと戻りたいと懇願したのです!!

 

↑アパッチ族の襲撃から助けたエレンですが

 何故かエレンは、アパッチの砦に戻りたいと

 レムスバーグに頼んだのです!!

 

 

あれ?

 

単純明快な、男たちのアクション映画かと思ったら、なんだか不思議な展開ですね😅😅😅

 

 

 

さて、何故エレンは、追われていたアパッチの砦へと戻ろうとしていたのでしょうか?そして、29人を率いるスコッティ中尉の計画は、果たして成功したのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑レムスバーグは、エレンを夫の元へ連れ帰りますが

 夫もエレンも、何だかギクシャクした表情!

 実はエレンは、一年前にアパッチ族に攫われ

 音信不通だったのです…

 

 

 

様々な思いが交錯する人間ドラマ!

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は100分という短い映画にも関わらず、様々な人間ドラマが交錯する群像劇!

 

 

エレンと夫の間には、不在だった1年の間に一体どのような事が起こっていたのか?

 

愛する妻を殺した人間を探していたレムスバーグは、果たして報われる事ができるのか?

 

ほぼ詐欺のような案件で、砦へ同行する事なったトーラーは、道中でどのような態度でスコッティと接するのか?

 

そして、策士スコッティの救援計画は、果たして成功するのか?

 

 

これらの話を同時進行で進めながら、それぞれの人間関係が構築される事によって、語られていなかったストーリーが見えて来た時、かれら4人は強い思いがあり、たとえどのような状況であったとしても、自分の決断した道を歩む事に躊躇しない人間だという事が分かってきます!

 

 

そう。

 

目的のある人間は、たとえ困難が目の前に立ちはだかっても、それから目を背けず歩み続けるもの!!

 

 

本作の原題は「DUEL AT DIABLO(ディアブロの激闘)」!

 

これはディアブロとは、スコッティたちが向かっていた渓谷の名称で、アパッチ族の英雄チャタの率いる軍勢と対決する事になる場所!!

 

↑軍略家チャタの差配で、水を失ったスコット隊!

 策士スコットと軍略家チャタの勝敗はいかに!?

 

 

ですので「DUEL AT DIABLO」は「ディアブロ渓谷での激闘」と訳すのが妥当かもしれませんが、私個人としては「DIABLO」の本来の意味である「悪魔」との戦いを描いた作品であるようにも思われます。

 

悪魔は姿を現す存在とは限らず、人間の弱みに付け込み、惑わしたり、堕落させたりする存在!!

 

 

絶体絶命の状況に置かれた本作の4人は、それぞれが心の中の悪魔と戦い、毅然として己の進む道を歩んでいきます!

 

↑考え方も生き方も向かう方向も違う4人。

 けれど彼等は、悪魔と毅然と対峙してゆくのです😆

 

 

そんな本作は観終わった後に、それぞれの登場人物に想いを馳せる事ができる余韻を持つ、味わい深い作品。

 

 

もし自分が、彼等のような運命に巻き込まれてしまったとしたら、果たして心の中の悪魔と対決する事ができるものなのでしょうか…

 

↑チャタや新兵29人を含め、ほとんどの人が

 過酷な運命から逃げずに戦う事を選ぶ本作は

 観ている私たちにも、運命に対峙する勇気を

 与えてくれる作品なのです😆

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

小さな小さなすれちがい

というテーマで

 

恐怖分子

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★
併せて観たい発掘良品!
「ディアボロス 悪魔の扉」

 

本作とは逆に、悪魔と対峙して心の弱さに付け込まれて破滅して行く人間を描いた本作は、嘘を信じさせ、裁判を有利に展開させていゆく法曹界の腐った現実を描いてます!

 

法曹界は悪魔とは対峙せず、悪魔と手を結んでいるのかもしれませんね…