こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日もグラインドハウス今昔物語というテーマで

 

インブレッド(2011)

(原題:INBRED)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

★グラインドハウス今昔物語とは?

今月は、2020年10月に開催させて頂いた"想像力とおうちでグラインドハウス"の続編。

かつてホラーやサスペンスなどのB級作品を好んで公開していたグラインドハウスと呼ばれていいた映画館で人気を博していたような作品の過去と現在というテーマで、グラインド・ハウス系映画の新旧比較をお送りさせて頂いております🎃👻💀😆

 

 

 

極北スラッシャー映画3選

 

前々回の「ホステル2」の解説において、キネマ旬報社さんのサイトに書かれていた「東欧の小村にやってきたバックパッカーが、村ぐるみで営む拷問ビジネスの餌食になる」という記述が間違っていると指摘させて頂きました。

 

私が間違っていると考えた根拠は「ホステル」の舞台となっているのがスロバキアのブラティスラヴァという町だから

 

ブラティスラヴァは約42万人の住む大都市ですので、地域ぐるみで犯罪を営むというのはちょっと無理のある考え方だと思ったからです😅

 

↑人口42万人と言えば品川区とほぼ同等!!

 "品川区ぐるみの犯罪"というのは考えにくいと思います😆

 

 

けれど、本日の作品の舞台となるのはイギリスのヨークシャー地方の過疎化した村。

 

ロンドンの北方い位置するヨークシャー地方は、ロンドンとスコットランドの中間に位置するような牧草地帯ですので、50人から100人規模の小さな村も点在するようなエリア!

 

↑羊のショーンの舞台のようなヨークシャー地方!

 

 

本作は、そんなヨークシャー地方の小村にやってきた少年少女たちが、村ぐるみで拷問ショーを楽しんでいる人たちの餌食にさけれてしまうスラッシャー映画なのです😖 🎃 😈 💀

 

↑ポスターからも伝わって来る狂気!!

 ご覧になる際には残酷さに十分ご留意下さい。

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

壮絶な殺戮ゲームを楽しむ異常者たちの狂気を描くブリティッシュホラー。

4人の少年犯罪者たちが、社会奉仕活動のために訪れた村で異常なゲームの餌食となる。

監督は、本作が日本初公開となるアレックス・シャンドン。

出演は「THIS IS ENGLAND」のジョー・ハートリー、『アリス』のジェームズ・ドハティ、『バイオレンス・レイク』のジェームズ・バロウズ。

 

 

ん?
 
ブリティッシュホラー??
 
 
ブリティッシュホラーという言葉は、ハマーフィルム社のドラキュラ映画みたいな趣のあるホラー映画のような感じがするのですが、本作の舞台は小さな村ですので、ブリティッシュホラーというより国を選ばない辺境を舞台にしたホラー!!
 
 
本作の主な登場人物は、保護観察中らしき少年少女。
 
彼等は保護観察官に付き添われてヨークシャーの小さな村で、共同生活を送る矯正プログラムに半ば強制的に参加させられていようで、村に向かう車内にはイヤな空気が漂っています!
 
プログラムに参加させられているのは、手の付けられない乱暴者のドワイト、少年なのにピッキングができるコソ泥のゼブ、学校に放火して全焼させたティム、そして他者との交流を拒み、ほとんど口をきかないサムの4人。
 
↑乱暴系のドワイトとゼブは文句ばかり!
 サムは口をきかず、ティムも2人と距離を置きます。
 
 
4人の保護観察官であるクライヴとジューンは、のどかな郊外で子供たちと交流を深めようと計画していたのですが、道中サムは、村の子供たちが人間を案山子の様に吊るして、リンチしているのを垣間見てしまったのです!!
 
↑(ん?何あれ汗汗
 
 
かなり危ない光景ですがクライヴとジューンは地図を見るのに必死で気づかず、彼等は無事(?)モートレイクという村へと到着します。
 
モートレイクは、観光も産業もなさそうな小さな村。
 
 
 
彼等が宿泊する予定の場所は廃墟のような屋敷でした。
 
4人を仲良くさせたいクライグは、交流の邪魔になるという理由で全員のスマホを回収して、屋敷のどこかに隠してしまいます。
 
↑みんな、ここではスマホ没収だ!
 
 
 
仲間たちとの最初の仕事として、屋敷の中の清掃を行った4人は、仕事を完遂したご褒美として村に一軒しかないパブに連れて行ってもらう事になれました。
 
パブは地元民たちばかりで、何となく居づらい感じでしたが、パブのオーナーのジムは気さくに接してくれて「困った事があれば、何でも気軽に言ってくれよ」と彼等を歓迎してくれたのです!
 
↑何もない村だが、どうか楽しんでほしい!
 もし何かあったら、このジムを頼ってくれよ😉
 
 
あれ?
 
映画のポスターで想像してたより、怖くなさそうな村ですね😊
 
 
 
ですが本作はこの後、正視に耐えない恐ろしい展開が待ち受けていたのです!!
 
↑翌日郊外活動に出た6人!
 ドワイトは「素晴らしい眺めだろ?」と言いますが
 どう見ても不気味な雲行きですね…😨
 
 
 
 
さて、果たして彼等が体験する身も凍るような出来事とは、一体どんな事なのでしょうか?
 
そして彼等は無事、村から生還する事ができたのでしょうか?
 
 
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
 
↑ええっ!何、この展開あせるあせるあせるあせる
 
 

 

グラインドハウス今昔夜話 "インブレッドの闇"

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作の原題は邦題と同じく「INBRED」。

 

インブレッドとは「近親交配」という意味で、生物学上あまり好ましい結果をもたらさないとされている事だと言われています…

 

 

 

そして、人里離れた隔絶された場所に住むスラッシャーたちが登場する映画においては、ハッキリとは説明されてはいなくても「インブレッドの悲劇によって誕生した地獄のようなエリア」に迷い込んだ被害者たちが、壮絶な目に逢う事となるのです!

 

 

 

本作は、どの映画でもハッキリと説明しない「インブレッド」という言葉をタイトルにしている以上、少年少女が宿泊する事となった村が、どんな生活習慣を送っているかは明らか!!!

 

前述したようにブラティスラヴァのような40万人もいる大都市では絶対に起こらないインブレッド悲劇が、人口が50人くらいのモートレイクの村では頻発しており、結果的に村全体が血族だったとしたら…

 

 

 

そう。

 

本作は本来描く事がタブーであるインブレッドの問題を真正面から描いた、ある意味、問題提起型の映画となっているのです。

 

↑普通のスラッシャー映画では、

 数名のインブレッドを怪物扱いしていますが

 本作は村人全員がインブレッド!!

 

 だからこそ本作はインブレッドの問題点を

 特例ではなく普遍的な問題として描いています!

 

 もし皆さんが、この町に行ってしまったら?

 そしてもし、この町で産まれたとしたら?

 私たちはどうなっていたのでしょうか…

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

「そのグリーン」

というテーマで

 

グリーン・インフェルノ

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

 

★おまけ★

併せて観たいグラインドハウス系映画
「呪われたジェシカ」

 

本作とは逆に、心を病んでいたジェシカが、地方の小さな村に住んで神経衰弱となっていく恐怖譚!

 

「村人たちが襲ってくる」という事象自体が女性の妄想だとするなら…

 

オチを巡って様々な見解が可能なサイコ・ホラーなのです。