こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日もグラインドハウス今昔物語というテーマで

 

誰も眠らない森(2020)

(原題:W LESIE DZIS NIE ZASNIE NIKT

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

★グラインドハウス今昔物語とは?

今月は、2020年10月に開催させて頂いた"想像力とおうちでグラインドハウス"の続編。

かつてホラーやサスペンスなどのB級作品を好んで公開していたグラインドハウスと呼ばれていいた映画館で人気を博していたような作品の過去と現在というテーマで、グラインド・ハウス系映画の新旧比較をお送りさせて頂いております🎃👻💀😆

 

 

 

これぞポーランド・スラッシャー!

 

スラッシャー映画の本場といえばアメリカ!!

 

 

都会的な生活をしているアメリカ人が、文明から隔絶されたアメリカの辺境で、怪物のような人間たちに襲撃され惨殺されるというのは、ネイティブ・アメリカンの迫害や南北戦争など、国内で大虐殺をした後ろめたい過去がある近代アメリカ人たちの恐怖伝説のようなもの。

 

↑浮かれている都会人たちに制裁を!!

 (13日の金曜日・序章)より

 

 

 

ですが、スラッシャー映画のフォーマットが確立した近年では、アメリカよりずっと国土が狭いヨーロッパの国からも、スラシャー映画が続々と誕生するようになります!

 

本日の作品はNetflixで配信されているポーランド発のスラッシャー映画!!!

 

 

ポーランドの山中に生息していたのは、まるでグリム童話に登場する怪物のような、アメリカのスラッシャーとは一味違うスラッシャーだったのです!!!

 

↑どこまでも続くポーランドの森に生息していたのは!?

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

Netflixさんの公式サイトによれば本作の解説は以下の通り。

 

ネットなしでは生きていけない少年少女が送られたのは、深い森の中で行われる依存対策キャンプ。

だがそれは、命すら脅かす恐ろしい悪夢の始まりだった。

 

はい。
 
この解説で、本作がスラッシャー映画である事がお分かり頂けると思います😊
 

 

前回の「クライモリ」で解説しました通り、スラッシャー映画のルールとは以下の通り!

 

1.犠牲者はキャラの異なる男女数名!

 

2.外部の救援が望めない物理的な隔絶!!

 

3.敵が異常者である事を匂わせる不気味な演出!!!

 

4.姿がハッキリと視認できない敵!!!!

 

5..観客の想像を超える残虐描写!!!!!

 

6.そして上映時間が90分以内!!!!!!

 

 

そしてnetflixさんの解説で、登場人物がネット依存症の少年少女(キャラの異なる男女数名)と、ネット依存症対策=ネット使用はもちろん禁止(外部の救援が望めない物理的な隔絶)という2つのスラッシャー・フラグが立ってしまっています!!

 

↑参加者が子供ばかりのネット依存症対策キャンプ!

 

↑メインキャラは、どう見てもタイプがちがう男女5人あせるあせる

 

 

尚、映画の冒頭で描かれるのは、森の中の一軒家に手紙を届けに来た郵便局員。

 

ノックをしても返事はありませんでしたが、裏口の方から音がするので、地下に通じる木戸を開けてみると、そこにいた何かに襲撃されてしまいます!!

 

↑ノックをしても返事なし。

 

↑裏手を覗くと何かに襲撃されてしまいます!!

 

 

 

はい。

 

これで、敵が異常者である事を匂わせる不気味な演出と、姿がハッキリと視認できない敵という3と4のフラグもスラッシャー・フラグもゲットです😆😆😆

 

 

 

さて、そんな怪物のいるポーランドの森の中へと向かって行った5人の子供たちと、彼女たちをサポートする女性インストラクターは、一体どうなってしまったのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑さぁ、みんな!ネットの事は忘れて

 最高の森林キャンプを楽しみましょう😆

 少年少女の明日はどっちだ!

 

 

 

グラインドハウス今昔夜話 "国に歴史あり"

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作の舞台となったポーランドという国は、第二次世界大戦の発端としなった、ナチスドイツによるポーランド侵攻によって、真っ先に戦場と化した土地!!

 

ドイツが侵攻した直後にソビエト軍にも侵攻され、両軍によって多くの死者を出す事となったポーランドでしたが、それまでの歴史でもポーランドは、常に周辺国の襲撃によって多大な犠牲者を出し続けてきた国だったのです。

 

 

ですので当然、そんな戦火から離れ、森の奥深くで世捨て人のように暮らす事を選んだ人たちだって、少なくなかったと思われます。

 

ですが世俗との関係を断ち、行政サービスも教育も医療も放棄して狩猟などで自給自足する中世のような生活を何十年も送って来た場合、彼等の子供たちは、どんな存在となってしまうのでしょう?

 

 

 

そう。

 

本作はポーランドならではの事情で、森に棲む事となった人たちの恐怖伝説!!

 

 

 

日本でも、鬼や山姥や世捨て人の成れの果てだとするならば、ネット依存症の少年少女たちが出会ったのは、彼等の想像を超えた生活を送ってきたポーランド人の成れの果てだったのです!!

 

↑ネタバレしないよう詳細は解説しませんが、

 襲撃者の家はキチンと整頓されていた古い家。

 この描写は、森に住む事を決めた世代は

 知性ある人間だった事を伺わせます…

 

 

そんなポーランド・スラッシャーの恐怖を描いた本作は、少年少女たちの青春描写も好ましくスマッシュ。ヒットとなり、本年の10月27日(今月)に、NetflixさんでPART2が配信される事が決定しているようです😊

 

↑予告編を見ると第一作の怪人の正体がネタバレとなりますので

 観る際にはご留意ください!

 

 

ポーランドの森から出た事がなかった怪物が、町で一体なにをするのかを想像すると、ちょっとドキドキしちゃいますね😘

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

スロバキア・スラッシャー

というテーマで

 

ホステル2

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

 

★おまけ★

併せて観たいグラインドハウス系映画
「ミッドサマー」

 

スウェーデンの森の奥深くには、近代文明とは全く異なる宗教観を持って暮らしている人々が住んでいました。

 

彼等は一見すると温厚で友好的な人々に見えますが、我々とは全くちかう思想を持っているので、そこへ迷い込んだアメリカ人たちは、スラッシャー映画の犠牲者と同じような運命に見舞われる事となるのです…