こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力とあの映画というテーマで
アメリカン・ラプソディ(2001)
(原題:AN AMERICAN RHAPSODY)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
本作の原題は邦題とほぼ同じ「AN AMERICAN RHAPSODY(アン・アメリカン・ラプソディー)」。
ですが邦題の「アメリカン・ラプソディー」に「アメリカ製(アメリカっぽい)ラプソディ」という意味を感じさせるのに対し、原題は「AN AMERICAN(アメリカ人)RHAPSODY(ラプソディ)」という意味!!
ですが本作で描かれている家族は、アメリカ人ではなくハンガリー人なのです!!
↑映画の冒頭は、ソビエト連邦の傘下にあった
独裁政権のハンガリー人民共和国が舞台!
…なんでこれがアメリカ人のラブソディなの
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。




本作は監督の実体験を基に作られた作品ですので、軽々にジュジーの心情を解説するのは僭越だと思うのですが、ハンガリーの少女としてアイデンティティが確立していたジュジーにとって、アメリカは“知らない土地”であり、本当の親も“見知らる人たち”でしかありません。
なぜ自分は育ての親を別れなければならなかったのか?
なぜ自分は父母が亡命した時に連れて行ってもらえなかったのか?
そもそもハンガリーで暮らして何がいけなかったのか?
納得できない感情が心の中でくすぶり続けたジュジーは母親に対して反抗的に接するようになり、家族が一つになれるよう心を尽くして来た母親をひどく悲しませる結果を招きます…
↑反抗ばかりするジュジーを家に監禁する母。
また子供の時のように私の意思を無視して
考えを押し付けようとすると激怒するジュジー!
そう。
自分の想いというものは、他者に理解してもらえるとは限らないもの!!
2人が相手の本当の気持ちに気づけるようになるためには、相手の意思を理解した上で、意思を尊重するという経験を必要とするのだと思われます…
↑お互いの想いを理解しようとしないなら
待っているのは悲惨な結末です…
本作の原題は「アン・アメリカン・ラプソディ」。
ラプソディ(協奏曲)とは、民族的な想いが込められた楽曲の事ですので、本作で言うラプソディとは、移民の国アメリカ住む、祖国を持つアメリカ人たちの心の中で奏でられている故郷への想いの事ではないかと思います。
↑アン・アメリカン・ラプソディで流れる曲は
それぞれの人の故郷を想うメロディではないでしょうか?
尚、本作のエヴァ・ガルドス監督は、その後脚本家として多くの作品を発表していますが、彼女が監督を務めた長編作品は2021年現在、本作を含めて4作品だけ。
そのうちの1作品はハンガリーの首都ブタペストを舞台にしたミステリーであり、もう1作品は養子縁組によって別れ別れになってしまう親子の物語になっているようです(どちらも日本未公開作品)。
↑「ブタペスト・ノワール(未)」は
彼女の故郷ブタペストを舞台にしたサスペンス!
↑もう一作の「Too Young to Be a Dad」は
15歳で出産した父母と強制的に別れさせられ
里親に出された子供の話。
エヴァ・ガルドス監督のアン・アメリカン・ラプソディとは
故郷ハンガリーの思い出と
親との離別した寂しい気持ちなのだと思います…
という訳で次回は
OH! アメリカン・ドリーム
というテーマで
アメリカン・ドリームズ
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆