こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘⑬というテーマで

 

サイレント・パートナー(1978)

(原題:THE SILENT PARTNER)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

コメディ…セックス…テラー!?

 

本作の原題は、邦題と同様「THE SILENT PARTNER(ザ・サイレント・パートナー)」。

 

アメリカ版のポスターには、男2人と女1人の写真の上にcomedy(コメディ)…sex(セックス)…terror(恐怖)と記されていますので、タイトルと併せて“サイレント・パートナーとは浮気相手の事で、こっそり浮気していたのがバレた男女が、怒った男によって恐ろしい目に逢わされ様子をコメディ・タッチに描いた映画?”みたいな内容だと想像されるかもしれませんが、実は重要なのは“…”の部分!!

 

本作は“コメディのような軽いタッチで始まり、その後(…)セックス描写があった後(…)、主人公が恐怖に陥れられる!”という3種類のテイストが味わえる変化球のような映画となっているのです😆

 

↑コメディなタッチではじまり…

 

↑セクシーなシーンもありますが…

 

↑本作は、とってもテラー(恐怖)な映画なのです…

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

平凡な銀行員が、ある銀行強盗の計画を知ったことから生じる、犯人との葛藤を描いたサスペンス映画。

製作総指揮はガース・H・ドラビンスキー、製作はジョエル・B・マイケルズ、スティーブン・ヤング、監督はダリル・デューク、脚本はカーティス・ハンソン、原作はアンダース・ボデルソン、撮影はビリー・ウィリアムス、音楽はオスカー・ピーターソンが各々担当。出演はエリオット・グールド、クリストファー・プラマー、スザンナ・ヨーク、セリン・ロメズ、マイケル・カービーなど。

 

 

 

…平凡な銀行員??

 

 

う~ん汗

 

確かに本作の主人公のマイルズは一見すると平凡な銀行員の出納係に見えますが、映画の冒頭から同僚をナンパしていますので、仕事に対してあまり真剣でない銀行員のように見えます。

 

そんなマイルズは、顧客が記入するカーボン紙付の出金伝票に爪でハートマークの落書きをして、同僚に見せようとしますが、そのカーボン紙は既に別の人間の書き損じた 「俺はポケットに銃を持っている、金を出せ!」という文言が記されていたのです!!

 

↑伝票に♡を描いたマイルズですが、カーボン紙には

 「俺はポケットに銃を持っている。金を出せ!」

 という文字が!!!

 

 

驚いたマイルズですが、彼はその事を支店長には付けず、その伝票を書いたのは誰だったかを必死で思い出そうとしますが思い出す事事ができませんあせるあせる

 

 

ですが後日、銀行の入っているショッピングモール内で、マイルズは偶然、脅迫状に書かれていた特徴的な「G」の文字を書いている人物を発見します!

 

それはサンタクロースの衣装を着たサンドイッチマン!!

 

↑あれ?あの「G」は、脅迫状の文字と同じだ…

 

 

その後、そのサンタクロースが銀行に来るのを警戒して待っていたマイルスは、サンタクロースは定期的に銀行に大金が入金されるのを知っており、入金された直後に窓口にいる行員を襲って、現金を奪おうとしている事に気がついたのです!

 

↑あいつだ!間違いない!!

 

 

 

という事はマイルズは、銀行強盗をしようとするサンタクロースを捕まえて、手柄を立てようとするの?

 

 

いいえ。

 

 

サンタの狙いが直後に預けられた大金だと気づいたマイルスは、なんと、サンタの盗もうとしている大金を自分のものにしようと、密かに計画を練り始めたのです!

 

 

 

さて、マイケルの考えた銀行強盗が盗んだ金の強奪計画とは、一体どんな内容だったのでしょう?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑幸い二回目のサンタ襲撃も、子供の闖入で中止に!

 「奴は必ず次も来る!その時が勝負だ!!」

 

 

 

サイコパス同士の仁義なき戦い!!

 

ここまでの解説でもう気づきだと思いますが、マイケルは平凡な銀行員などではなく、隙があれば平然と悪事を働くようなモラルの欠如したサイコパスの男!

 

マイルスには恋人もおらず、唯一の趣味は熱帯魚の育成ですが、大切にしていた熱帯魚が殺されてしまっても、彼は涙一つこぼしませんあせるあせる

 

↑稼いだ金の使い道は熱帯魚の購入!

 

 

そう。

 

本作は“平凡な銀行員が、ある銀行強盗の計画を知ったことから生じる、犯人との葛藤”というよりは“サイコパスな銀行員が、残虐な銀行強盗の金を強奪した事によって起こる、お互いに一歩も引かないコーエン兄弟の映画のような血なまぐさい闘争”の映画なのです!!

 

 

ですので本作は、爽快感の全くないサスペンス映画!

 

銀行員であるにも関わらず、銀行の事も仲間の事も一切考えていなサイコパスのマイケルと、自分の計画を手玉にとられた事で怒り狂い、マイケルの家を家探しした挙句、金が見つからないと脅迫して来るサディスティックな銀行強盗との諍いは、どちらにも正義がないからこそ、最終的にどちらが勝者になるのか全く分からない、スリリングな展開となっているのです😊

 

↑強盗の計画は知っていても犯人の顔は知らないマイケルと

 金の隠し場所は知らないが、自分の金を盗んだのが

 マイケルだと知ってい犯人!

 

 

本作はミステリー映画ですので、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、下衆の極みのようなマイケルと犯人は、二人の間で犠牲となったてしまった人間がいるにも関わらず、どちらもその人間に対して憐みや悲しみを一切持たず、自分の目的の達成のためだけに、最後まで罠を仕掛け合ってゆくのです…

 

↑下衆VS下衆の戦いの勝者はどちらだ!?

 

↑アメリカ版のポスターではコメディとなっていますが

 ヨーロッパ版のポスターでは、マイケルの姿が

 邪悪な怪物として描かれており、コメディというより

 邪悪なサイコパスの男の映画として描かれています!

 

 

 

 

という訳で次回は

 

幽霊はいるの?

というテーマで

 

月下の恋(ホーンテッド)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

↑衆人環視の中、サンタ姿で発砲して逃走する男と

 計画が成功するかどうかをじっと見極めているマイケル。

 怖いのはどちらでしょうか…