こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘⑪というテーマで

 

ダブルボーダー

原題は「EXTREME PREJUDICE」(1987)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

議論百出の邦題タイトル!

 

本日の作品の原題は「EXTREME PREJUDICE」

 

辞書などで引くとEXTREME PREJUDICEの意味は「極端な(EXTREME)偏見を持って(PREJUDICE)」という事になるようですが、実は「EXTREME PREJUDICE」という言い回しの翻訳に関しては「地獄の黙示録」という作品でも議論百出となっている翻訳するのが難しい言葉!

 

ですので私が「EXTREME PREJUDICEはこういう意味だ」と断言するほどの自信がないのですが、恐らく本作のタイトルには「裁判抜き」という意味が相応しいと思われるのです😊

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

国境近くに出現した麻薬王国壊滅にのり出した男たちの決死の戦いを描いたアクション映画。監督はウォルター・ヒル
…以下は、スタッフ&キャストの情報なので略させて頂きました。

 

国境近くってどこ!?

 

 

はい。

 

本作はアメリカ映画ですので、国境近くに麻薬王がいる場所と言えば、もちろんテキサスとメキシコの国境周辺の事!!

 

 

2015年の「ボーダーライン」という映画でも描かれているように、原題のメキシコとアメリカの国境地帯は、麻薬ギャングたちが跳梁している恐ろしいエリア!

 

↑衆人環視の中、凶悪な麻薬マフィアの構成員が

 麻薬取締局と撃ち合いを始めるアメリカ=メキシコ国境!

 (「ボーダーライン(2015)」より)

 

 

本作は、そんな麻薬の密売が活発化し始めていた1980年代のアメリカ=メキシコ国境を舞台にした、メキシコの麻薬王とテキサス・レンジャーズとの対立を描いた作品!

 

 

麻薬王のキャッシュは、アメリカに麻薬を売りさばいているメキシコの麻薬組織のボス。

 

けれどキャッシュはメキシコ人ではなく、幼い頃アメリカで暮らしていた白人。

 

↑サソリを素手で握り潰せる狂暴な麻薬王のキャッシュ!

 

 

そんなキャッシュと幼馴染だったテキサス・レンジャーズのジャックは、キャッシュがアメリカで暴れている事に怒りを燃やし、キャッシュの部下でアメリカへの麻薬ルートを仕切っているルークという男が酒場にいるのを発見したジャックは、逮捕せず射殺してしまいます!!

 

↑ジャックはルークを挑発し、相手に抜かせてから射殺!

 

 

…た、たしかに麻薬の売人は悪人だけど、罪状認否もしないで射殺しちゃっていいのあせるあせる

 

 

 

はい。

 

これが本題の「EXTREME PREJUDICE」を「裁判抜き」という意味だと考える第一の理由!

 

 

麻薬の売買に手を染める悪党たちを裁判抜きで射殺するというジャックと、元々裁判などを必要としていないキャッシュは、幼なじみであったにも関わらず、遠からず衝突する宿命だったのです…

 

↑こっそりキャッシュに会いに行き、警告するジャック。

 おいキャッシュ。アメリカに麻薬持ち込むんじゃねぇ!

 そう言うなジャック。俺の野望を邪魔すんなよ!

 

 

…という事は、本作で「裁判抜き」で戦うのは、幼なじみのジャックとキャッシュ?

 

 

いいえ。

 

彼らがぶつかり合っていたちょうど同時期、ジャックの住む町には、戦場で死んだはずの6人の男たちが集まって、謎めいた銀行強盗を画策し始めたのです!

 

 

 

 

 

 

↑戦死か軍事基地内で死亡している6人の男たち!

 

 

…戦死している人も裁判とは関係なさそうですね汗

 

 

さて、ジャックとキャッシュ、そして謎の6人の死んだ男たちは、一体どんな関係となってゆくのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑もちろんキャッシュも「裁判抜き」の男!

 一触即発の男たちは、どんな関係となってゆくのでしょう?

 

 

 

人に歴史あり

 

本作は複数の人間が交錯する、やや複雑な展開の作品なので、初見では、派手なアクションシーンが印象に残るアクション映画にしか見えないかもしれませんが、ジャックやキャッシュ、そして謎の男たちの生き様をよく観察していると、彼らは「裁判抜き」の人間でありながらも、あまり悪人ではない事にお気づきになると思います。

 

 

ジャックはキャッシュが麻薬王になってしまった事に怒りを覚えつつも、なんとか元の仲に戻れないかと苦悩している男ですが、キャッシュが悪の道に走ってしまった遠因は、若い頃ジャックが街を出て行ってしまったから!

 

ジャックは様々な街で仕事を転々とした後に、地元のテキサス・レンジャーズになる事を天職と定めた男。

 

けれど唯一親友を失い、一人地元に取り残されたキャッシュは、悪に走るしかなかったのです!

 

 

もし、キャッシュの傍にジャックがいてくれたら、ひょっとしたら二人はずっと親友でいられていたかもしれない…

 

そんな思いが交錯する本作は、人と人との縁が、当人が思いもしなかった人生を歩ませて行く事を描きます。

 

↑かつてキャッシュの恋人だったメキシコ人のサリタも

 麻薬王となったキャッシュを怖れて逃亡し、

 今はジャックの恋人となってしまいました…

 サリタもまた、思いもよらない運命を歩んでいたのです。

 

 

 

本作のラストには、そんな運命によって孤独や寂しさを抱えた男たちが織り成す、壮絶なバトルが待ち構えていますが、その先に待っているのは、相手に勝ったり、夢を叶えたりする気持ちの良い勝利ではなく、辛い苦い現実!

 

 

そう。

 

 

 

時に人は、自分の運命に抗って生きようと足掻いた事で、より一層辛い運命を受けられなければならなくなる事もあるのです…😥

 

↑ずっと仲良しでいたかったはずの二人でしたが

 遂には殺し合う関係に!

 一体どこで間違えてしまったのでしょうか…

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

富と幸せ

というテーマで

 

錆びた黄金

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

合格おまけ合格