こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力としりとり映画旅というテーマで

 

マイ・ブックショップ

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

絶望と恐怖の物語…

 

マイ・ブックショップって、かわいいタイトルですよね😊

 

日本版のポスターのキャッチ・コピーは…

 

私と本との一期一会

本と過ごす時間、そしてちょっとの勇気があれば人生は豊かになる

 

というホンワカしたものなのですが、このコピーは残念ながら映画の内容に即したものではありませんあせる

 

↑日本版の作品紹介ポスター。

 

↑予告編も「かもめ食堂」や「バクダッド・カフェ」のようなロハスな雰囲気ですが…

 

 

 

本作は、悪意の塊のような人間によって、善良な女性の夢が破壊されてゆく悪夢のような物語なのです…

 

↑とても良質な映画ですが、内容はとてもハードです!!

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

ブッカー賞受賞作家ペネロピ・フィッツジェラルドの小説をイザベル・コイシェが映画化。1959 年のイギリス。未亡人のフローレンスが、保守的な町に初めての書店を開業。だが、彼女を快く思わない地元の有力者ガマート夫人が、書店の閉鎖を画策していた。出演は「メリー・ポピンズ リターンズ」のエミリー・モーティマー、「人生はシネマティック!」のビル・ナイ、「しあわせへのまわり道」のパトリシア・クラークソン。

 

 

…地元の有力者が、書店の閉鎖を画策??

 

という事は、フローレンスの本屋が、公序良俗に反するようなものだったの?

 

 

 

いいえ。

 

 

本が大好きな主人公のフローレンスが経営したいと思ったのは、良書が並んでいる本のセレクトショップのような小さなお店。

 

戦争で最愛の夫を失ったフローレンスは、やはり本好きだった夫との思い出を残しておくためにも本屋をオープンしたかったのです😊

 

↑寂れた港町で、夫を失った悲しみだけ背負って生きる…

 それって哀しすぎる人生ですよね。

 

 

フローレンスは、オールド・ハウスという町の古い廃屋を買い取り、着々と本屋をオープンする準備を始めますが、そんな時突然、町の有力者のガマート夫人が、オールド・ハウスを譲ってほしいと打診して来たのです!

 

↑あなたの買ったオールド・ハウス、譲って下さらない?

  はい??

 

 

ガマート夫人がオールド・ハウスを欲しがったのは、街に文化センターを作りたかったから!

 

と言ってもガマート夫人は芸術に造詣が深い人ではなく、街の人にチヤホヤしてもらいたい自己顕示欲が強いタイプの人。

 

 

 

ガマート夫人は、フローレンスの夢は、自分の考えたプロジェクトのために譲歩するのが当然と考えていましたが、熟考した上でオールド・ハウスで本屋をオープンする事を決めたフローレンスは、夫人の強引な提案を受け入れる事はできません。

 

彼女はきっぱりとガマート夫人の申し出を断りますが、街の有力者である夫人は、街の銀行、弁護士、果ては町議を総動員して、オープンにこぎつけたフローレンスのオールド・ハウス・ブックショップを閉鎖に追い込もうと画策し始めたのです!

 

↑念願のブックショップをオープンしたフローレンスでしたが…

 

↑フローレンスの夢が実現したという事は、

 ガマート夫人の夢が頓挫したのと同義語だったのです汗

 

 

 

さて、好きな本を紹介するお店を開くというフローレンスのささやかな夢は、一体どんな結末を迎えたのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑本を読む習慣のない街の人々にも、少しずつ受け入れられ始めた

 フローレンスの夢の本屋さんの結末はいかに!?

 

 

 

普遍的な排除の論理

 

本作が恐ろしいのは、この映画で描かれるフローレンスの絶望の物語は、彼女だけではなく、全世界でずっと行われ続けてきた有力者による新参者を排除しようとする論理!!

 

古い街には古くからいる住人がおり、彼らの理想から外れた街づくりをしようとする新参者が、街一丸となって排除されてゆく事例は、古今東西数えきれないくらい存在するはずなのです…

 

↑フローレンスの破滅を待ちわびる、るおぞましい街の住人達!

 

 

 

では、そんなフローレンスのような挑戦者は、常に絶望する結果となるのでしょうか?

 

 

 

いいえ。

 

 

 

本作の素晴らしいところは、新しい事に挑戦する人間を理解してくれる2種類の人間の姿を描いているところ!!

 

その2種類とは、過去に挫折を味わった人間と、次世代に挑戦者となる資質を持った人間です😊

 

↑過去に夢を打ち砕かれた人間と…

 

↑これから挑戦者となる人間!

 

 

彼らはフローレンスが自分の夢のために戦っている事を理解し共感してくれる人々。

 

孤立無援となったフローレンスにとって、彼らの存在が生きる希望となっていくと同時に、彼らにとってのフローレンスの存在もまた、絶望の世界で生きる希望となってゆくのです。

 

 

そう。

 

 

希望とは、絶望の世界の中で一縷の望みに向かって歩む人間を観た時に、実感できるものなのです!

 

↑中国版の書籍は、何故かフローレンスではなく

 彼女の本屋でバイトしていた小学生の少女の絵!

 そして彼女こそが、フローレンスの希望となってゆくのです…

 

 

 

 

という訳で次回は

 

マイ・ブックショップの「ぷ」

 

というテーマで

 

プリズン・ランペイジ

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

合格備考:これまでの「しりとり」が…

 

① リータ:バトル・エンジェル → 「る」

② ビー・スパークス → 「す」

③ ガラムルディの魔女 → 「じょ」

④ ジョジョ・ラビット → 「と」

⑤ ースト  幸せになるためのレシピ → 「ぴ」

⑥ ンチクリフ グランプリ → 「り」

⑦ リオム → 「む」
⑧ タフカズ → 「ず」
⑨ 々しい奴 → 「つ」
⑩ 撃者 → 「しゃ」

⑪ シャッター アイランド →「ど」

⑫ アロック → 「く」
⑬ リスチーネ・F → 「ふ」
⑭ ァーザーズ・デイ/野獣のはらわた → 「た」
⑮ ワーリング・インフェルノ → 「の」
⑯ ーラ・ジョイス 或る小説家の妻 → 「ま」

⑰ イ・ブックショップ → 「ぷ」

 

となっておりますので、以降使えない最初の文字は赤字の19文字です…

 い う え お

か き  け こ

が ぎ ぐ げ ご

さ し  せ そ

ざ じ  ぜ ぞ

 ち  て 

だ ぢ づ で 

な に ぬ ね 

は ひ  へ ほ

ば び ぶ べ ぼ

ぱ   ぺ ぽ

 み  め も

や   ゆ   よ

ら   れ ろ

わ 

 

しゃ しゅ しょ

じゃ じゅ じょ

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

合格おまけ合格

 

①選外となってしまった「ま」の映画(その1)
「マイ・ブラザー(2009年)」

理由:「ザー」で始まる映画を見つけるのが難しくて断念あせる

 

 

②選外となってしまった「ま」の映画(その2)
「マイラ むかし、マイラは男だった」


理由:ああ残念!語尾が「た」なので選外に…あせる

 

 

③選外となってしまった「ま」の映画(その3)
「マグノリア」

理由:こちらも残念!語尾が「あ」なので選外に…あせる